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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000148561
提供館
(Library)
山梨県立図書館 (2110005)管理番号
(Control number)
9000010273
事例作成日
(Creation date)
2013年11月19日登録日時
(Registration date)
2014年01月29日 09時44分更新日時
(Last update)
2014年01月29日 09時44分
質問
(Question)
平安時代の十二単の女性は、どのように髪を洗っていたのか。
回答
(Answer)
『平安時代史事典 本編』下巻(古代学協会編 角川書店 1994年)の「御髪(みぐし)澄(す)まし」の項によると、皇女などの場合は、付添いの女房たちが朝早くから一日がかりで洗い、清水できれいにゆすぎ、四尺ぐらいの丈の高い厨子の上に褥(しとね)を敷き、その上に洗った髪を載せ、母屋の御簾を上げて風通しをよくし、中が見えにくいように几帳や屏風を立て、火桶に火をおこして薫物をたき、布でふきながら火にあぶって乾かした。また女房などは2、3人の侍女に手伝わせて洗髪ののち、風通しのいい縁側に横になり、ぬれた髪の下に細長い簀子(すのこ)をあてがい、侍女が大きな扇であおいで乾かした。
回答プロセス
(Answering process)
1.平安の貴族女性の生活に関する図書を調査。
・『平安貴族の生活』(有精堂編・発行 1985年)[資料番号0102080793]p199「女性貴族の一日」(日向一雅著)の「午前中の用事」の項に「洗髪については『源氏物語』「若菜下」巻に、病後の紫の上が「御髪(みぐし)すまして、すこしさわやかにもてなし給へり」という例があり、それによれば寝たままで髪を広げて乾かすがすぐには乾かないという。そこから洗髪は午前中になされたのだろうと考えるのである。」

2.1の該当部分について『新編日本古典文学全集』第23巻 源氏物語(小学館 1996年)[資料番号0103159711]で該当部分を確認。p244の注によると、「病身ゆえ横たわったまま髪を乾かす。」とある。一般的な事例ではないようだ。

3.自館システムで、件名「結髪」を検索し、該当資料を確認。
・『黒髪と美女の日本史』(平松隆円著 水曜社 2012年)p34-37「美しくするには」の項によると、平安時代の洗髪についても記載。洗髪には、「灰汁」(植物を焼いた灰を水に浸した上澄み液)、「ゆする(※漢字はさんずいに「甘」)」(米のとぎ汁)、「美男葛(びなんかずら)」(実葛の蔓の粘液)などが用いられていた。また、当時は髪を洗うのも一苦労で、一日がかりの大仕事だったため、髪を洗う日が月に何度かと決められていた。『宇津保物語』等の記述を紹介。

4.『平安時代史事典 本編』下巻(古代学協会編 角川書店 1994年)の項目をブラウジング。偶然「御髪澄まし」の項を発見。「御髪澄まし」とは、髪を洗って整えること。皇女などの場合は、付添いの女房たちが朝早くから一日がかりで洗い、清水できれいにゆすぎ、四尺ぐらいの丈の高い厨子の上に褥(しとね)を敷き、その上に洗った髪を載せ、母屋の御簾を上げて風通しをよくし、中が見えにくいように几帳や屏風を立て、火桶に火をおこして薫物をたき、布でふきながら火にあぶって乾かす。また女房などは2、3人の侍女に手伝わせて洗髪ののち、風通しのいい縁側に横になり、ぬれた髪の下に細長い簀子(すのこ)をあてがい、侍女が大きな扇であおいで乾かした。また、史料として『源氏物語』「若菜上」、『宇津保物語』「蔵開(くらびらき)中」が、参考文献として「みぐしすまし」渡辺直彦著(「日本歴史」通巻419号 吉川弘文館 1983.4)が挙げられている。

5.「みぐしすまし」渡辺直彦著(「日本歴史」通巻419号 吉川弘文館 1983.4)を確認。p46-46。御髪澄ましのもっとも詳しくリアルに場景描写しているものとして『宇津保物語』の「蔵開(くらびらき)中」を紹介している。

6.『宇津保物語』の該当部分について確認。
『新編日本古典文学全集』第15巻 うつほ物語2(小学館 2001年)p485-486に該当部分あり。

※その他、次のものを確認したが、洗髪の方法について書かれているものはなかった。
・『王朝貴族物語:古代エリートの日常生活(講談社現代新書)』(山口博著 講談社 1994年)[資料番号0102794302]
・『日本の髪形と髪飾りの歴史』(橋本澄子著 源流社 2001年) [資料番号0104815782]
・『有職故実図鑑』(河鰭実英編 東京堂出版 1975年)[資料番号0101388114]
・『源氏物語図典』(秋山虔編 小学館 1997年)[資料番号0103341491]→p196(神の手入れ」の項あり。「髪を洗うことを「髪すます」という」。
・『王朝文化を学ぶ人のために』(秋澤亙編 世界思想社 2010年)[資料番号0105545982]→p210-211に「洗髪」あり。「ゆする」等について。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
衣住食の習俗  (383 9版)
日本史  (210 9版)
参考資料
(Reference materials)
『黒髪と美女の日本史』(平松隆円著 水曜社 2012年) (p34-37)
『平安時代史事典 本編』下巻(古代学協会編 角川書店 1994年) (p2382)
「日本歴史」通巻419号(吉川弘文館 1983.4) (p46-46「みぐしすまし」渡辺直彦著)
『新編日本古典文学全集』第15巻 うつほ物語2(小学館 2001年) (p485-486)
キーワード
(Keywords)
十二単
女房装束
大垂髪
洗髪
御髪澄まし
平安時代
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
民俗・風俗習慣
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000148561解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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