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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000143587
提供館
(Library)
尼崎市立地域研究史料館 (5000006)管理番号
(Control number)
050
事例作成日
(Creation date)
2014.1.17登録日時
(Registration date)
2014年01月16日 12時02分更新日時
(Last update)
2014年04月19日 13時01分
質問
(Question)
中世や近世に、宣教師のルイス・フロイスなど外国人が尼崎を訪れているというが、いつ頃のことで、どのように記録されているのか知りたい。
回答
(Answer)
1 室町時代の1420年(応永27)に来日した朝鮮使節の宋希璟(そうきけい)が尼崎を通過しており、尼崎付近で農業の高度な集約化である三毛作が行なわれていたことを旅行記(『老松堂日本行録』)に記しています。また、同じ摂津の西宮宿や瀬川宿に寺院や僧侶が多いことや、飢人や病者が旅行者に物乞いをしている様子なども記録されています。
 なお、江戸時代にもたびたび朝鮮通信使が来日し、対馬から大坂を経て将軍がいる江戸を訪れていますが、兵庫から大坂に向けて舟航するのが通例であり、陸路尼崎を通過することはありませんでした。
2 戦国時代の末期、堺に滞在する宣教師のガスパル・ビレラ神父が周辺地域の布教活動を行なっていた時期にあたる1561年(永禄4)10月8日付のヤソ会修道士の書簡に、堺から西へ四里の地(尼崎と推定される)で大貴族がキリシタンとなり、神父あるいは修道士を招き、教会を建てるのを待っていると記されています。その後、大和国の高山友照・重友(右近)父子や河内国の三箇父子、河内国八尾の池田教正などといった畿内の有力な武士たちが、続々と改宗しました。
 ビレラの後任であるルイス・フロイスが堺に滞在していた1567年(永禄10)と翌年には、布教のためフロイス自身が尼崎と栗山に来ています。1568年(永禄11)10月に尼崎に来たときはキリシタンたちから大いに歓迎を受け、10日間の滞在中に10人に洗礼を授け、10日後に再度迎えられて来たときには「最も高貴なる者」40人をキリシタンにしたと、書簡に記録しています。またフロイスの著書『日本史』には、当時の尼崎のほとんどが法華宗と一向宗に二分されており、キリシタンの説教を嫌ったので、説教を聞こうとする異教徒は夜分に高貴な武士の家に集まったこと、相当数の武士が改宗したが神父は異教徒に気付かれないように夜のうちに帰ったこと、などが記されています。
3 江戸時代、オランダ商館長の江戸参府に医師として随行した3人の外国人が、尼崎を通過しています。
 元禄4年(1691)正月と翌年4月に通ったケンプェルは、ドイツ生まれの医師・博物学者です。尼崎には美しい城と町があり、町にはおよそ2千の人家があることなどを記しています(エンゲルベルト・ケンプェル著『江戸参府紀行』)。
 安永5年(1776)に通過したツンベルクは、スウェーデン人の植物学者・医学者です。尼崎は海岸にあって堅固に城が築いてある、と記しています(カール・ツンベルク著『日本紀行』)。
 鳴滝塾を開いた医学者シーボルトは、文政9年(1826)2月に尼崎を通っています。著書『江戸参府紀行』に、西宮から平坦な土地を通って尼崎町に至ったこと、この地は松平遠江守の領地で城があり広い濠をめぐらしていること、濠幅は広く小さな歩幅で70歩であり海水が流れ込んでいることなどを記しています。
回答プロセス
(Answering process)
1 朝鮮使節宋希璟(そうきけい)の日本旅行記
◆『尼崎市史』第1巻 
◆『尼崎市史』第4巻史料編(古代・中世) 『老松堂日本行録』より該当箇所を収録

2 宣教師ガスパル・ビレラ、ルイス・フロイスの布教
◆『尼崎市史』第1巻
◆『尼崎市史』第4巻史料編(古代・中世) 『耶蘇会士日本通信』上・下より次の書簡を収録 
 ルイス・フロイスの1567年(永禄10)7月8日付・堺発の書簡、1568年(永禄11)10月4日付・堺発の書簡、1569年(永禄12)7月12日都発の書簡
◆ルイス・フロイス著『日本史』

3 江戸時代にオランダ商館長の江戸参府に随行した外国人が残した記録
◆エンゲルベルト・ケンプェル著『江戸参府紀行』上巻
◆カール・ツンベルク著『日本紀行』
◆フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト著『江戸参府紀行』
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
近畿地方  (216 9版)
布教.伝道  (197 9版)
地理.地誌.紀行  (290 9版)
参考資料
(Reference materials)
『尼崎市史』第1巻 昭和41年発行 (当館請求記号 219/A/ア-1)
『尼崎市史』第4巻 昭和48年発行 (当館請求記号 219/A/ア-4)
宋希璟著 谷村一太郎・小川寿一校訂『老松堂日本行録』続群書類従完成会発行 昭和43年 (当館請求記号 289.4/ソ)
村上直次郎訳 柳谷武夫編『イエズス会士・日本通信』上・下 新異国叢書1・2 雄松堂書店発行 昭和43・44年 (当館請求記号 211.1/シ-1・2)
ルイス・フロイス著 柳谷武夫訳『日本史』東洋文庫 平凡社発行 昭和41~53年 (当館請求記号 211.4/フ-1~5)
エンゲルベルト・ケンプェル著 呉秀三訳注『江戸参府紀行』上巻 異国叢書6 駿南社発行 昭和3年 (当館請求記号 211.5/シ)
カール・ツンベルク著 山田珠樹訳註『日本紀行』異国叢書4 駿南社発行 昭和3年 (当館請求記号 211.1/ツ)
フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト(シーボルト)著 斎藤信訳『江戸参府紀行』東洋文庫87 平凡社発行 昭和44年 (当館請求記号 211.5/シ)
キーワード
(Keywords)
朝鮮使節
ヤソ会宣教師
キリシタン
江戸参府
兵庫県尼崎市
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000143587解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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