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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142944
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
OSPR13070092
事例作成日
(Creation date)
2013/10/05登録日時
(Registration date)
2013年12月31日 20時15分更新日時
(Last update)
2014年05月16日 21時31分
質問
(Question)
肌の色について「個人差」と「人種による違い」の2点がどのようなメカニズムで起こってくるのか、についての資料を探しています。
回答
(Answer)
『化粧品事典』( 日本化粧品技術者会/編 丸善 2003.12)参考図書貸出不可
72ページによると、
『皮膚の色は人種、個人差、年齢、地域、部位、さらには健康状態やストレスなどの情動によって変化する。皮膚は、表皮、真皮、皮下組織に大別され、皮膚の色はこれらの組織の光学特性とこれらを通して見える皮膚組織中の色素と量により左右される。皮膚に含まれる色素成分にはメラニン、ヘモグロビン、ビリルビン、カロテンなどが挙げられるが、主に皮膚の色に関連するのはメラニンとヘモグロビンである。メラニンが基本的な肌の白さ、黒さを決定している。…ヘモグロビンは血液中に存在し、真皮上部に存在する毛細血管内の状態が皮膚の色に影響を与える…』とあります。

『皮膚の事典』(溝口昌子/編集 朝倉書店 2008.2)参考図書貸出不可
16-21ページに「皮膚の色を形成するもの」という項目があり、やはりメラニンとヘモグロビンに触れています。
19ページには「人種による違い」として
『黒人、日本人、(黄色人種)、白人の色の違いは明らかであるが、メラノサイトの皮膚の単位面積あたりの数と分布には差がない。違いがあるのは、メラノソームである。…』と記述があります。

しかし、”人種”による違いについて調査しましたら、次の資料がありました。

『人種は存在しない:人種問題と遺伝学』(ベルトラン・ジョルダン/著 中央公論新社 2013.3)
この資料は『人種が生物学的な意味を持たないことを示す一方、遺伝子には異なる祖先集団への帰属が読み取りうることを紹介』(内容紹介より)した資料で、目次にはたとえば『第二章 人種は明白なものか 第三章 科学は人種を否定する』など、人種という概念に疑問を投げかけています。
皮膚の色については、118-119ページに
『肌の色は人類の間で著しい違いが見られるが、その違いはこの化合物(メラニン色素)の合成と、それがメラノソームという特別な構造において、皮膚に集まる度合いによる…』とまとめられています。

『分子人類学と日本人の起源』(尾本惠市/著 裳華房 1996.5)
77ページ
『たとえば、皮膚の色は、皮膚の表層にあるメラニン色素の量の多少により決まりますが、この色素は太陽光線中の紫外線から身体内部を保護するフィルターの役割を果たしています。熱帯地方の人々では、長年の適応によりこの色素が多くなっているため、色(皮の誤植か?)膚の色が濃いのです。したがって、皮膚の色が似ているからといって、系統的に近縁であるとは限りません。…古い人種分類では、アフリカの人々とニューギニアの人々が同じネグロイドに分類されていました。しかし、両者は系統的には遠い関係にあることが後に遺伝学的に示されました。先に述べた皮膚の色だけによる「白色人種」「黒色人種」「黄色人種」という分け方がいかにナンセンスであるかがわかることでしょう。』
などとあります。

『遺伝子:わかっちゃう図解』(都河明子/著 新紀元社 2013.7)
164ページ
「瞳、髪、皮膚の色を決める遺伝子があるって本当?」という項に
『本当です。瞳や髪、皮膚の色に関わる遺伝子は、少なくとも11個見つかっています。これらの遺伝子の機能はよくわかっていません。瞳の色は、メラニンの含量で決まると考えられています。メラニンも、遺伝子の指示のもとつくられるタンパク質です。…また、メラニンは、髪や皮膚の色にも関係しています。皮膚の場合は、皮膚の最深部にある色素細胞でメラニンがつくられています。…』などと書かれています。


お探しは図書ということでしたので、遺伝学、人類学、医学(皮膚科)を探しましたが、なかなか見当たらず、
雑誌にこんな特集が見つかりました。

特集 ヒトの皮膚・眼の色の遺伝学 (遺伝 63(5), 12-71, 2009-09-00 )
以下特集の内容です。

特集1にあたって ヒトの皮膚・眼の色の遺伝学
山本 博章 12-14ページ

体色遺伝学--マウスとヒト(1)発生遺伝学
上原 重之 , 山本 博章 15-28ページ

体色遺伝学--マウスとヒト(2)皮膚構造の発生と維持
田中 成和 , 田村 勝 29-37ページ

体色遺伝学--マウスとヒト(3)メラノサイトの幹細胞とその制御機構
大沢 匡毅 38-48ページ

ヒト色素形成遺伝学--皮膚,毛髪および眼の色
Sturm Richard A. , 山本 博章 [訳] 49-55ページ

ストレスと色素細胞--日焼け遺伝学を中心として
芋川 玄爾 56-62ページ

色素細胞癌にチャレンジ--メラノーマ(形成)の遺伝子ネットワーク
矢嶋 伊知朗 , 熊坂 真由子 63-71ページ

貸出はできませんが、著作権の範囲内(この号は112ページありますが、その半分を超えない範囲)でコピーしていただけます。

また、国会図書館の検索(国立国会図書館サーチ)で、こんな博士論文があることもわかりました。
『皮膚色の決定因子の解析と皮膚の透明感の定量化およびその化粧品科学への応用に関する研究』(高田定樹 [著]2002 )
※当館には所蔵ありません。

少し古い単行本ですが、
『色素細胞:この特異な集団』(及川淳/編 講談社 1982.2)
ヒトについて触れた部分は目次からは見当たりません。
色素細胞全般と、
マウスの毛色について解説があります。

『 ヒトはなぜ眠くなるのか:人間ふしぎ不思議』(PHP文庫 土肥一郎/著 PHP研究所 1991.1)
68-69ページに、「日に焼けるとどうして黒くなるのですか」という項があります。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
医学  (490 8版)
参考資料
(Reference materials)
『化粧品事典』( 日本化粧品技術者会/編 丸善 2003.12)参考図書貸出不可 (72)
『皮膚の事典』(溝口昌子/編集 朝倉書店 2008.2)参考図書貸出不可 (16-21)
『人種は存在しない:人種問題と遺伝学』(ベルトラン・ジョルダン/著 中央公論新社 2013.3) (118-119)
『分子人類学と日本人の起源』(尾本惠市/著 裳華房 1996.5) (77)
『遺伝子:わかっちゃう図解』(都河明子/著 新紀元社 2013.7) (164)
『遺伝 : 生物の科学』 63(5)(エヌ・ティー・エス 2009.9) (12-71(このままですと、複写可能量を超えています))
『色素細胞:この特異な集団』(及川淳/編 講談社 1982.2)
『 ヒトはなぜ眠くなるのか:人間ふしぎ不思議』(PHP文庫 土肥一郎/著 PHP研究所 1991.1) (68-69)
国立国会図書館サーチ(2013/10/5現在) ( http://iss.ndl.go.jp/ )
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000142944解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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