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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000142282
提供館
(Library)
豊中市立図書館 (2310050)管理番号
(Control number)
6000013842
事例作成日
(Creation date)
2013/11/24登録日時
(Registration date)
2013年12月22日 00時30分更新日時
(Last update)
2013年12月26日 19時27分
質問
(Question)
判例等で見受けられる「平均人を基準とした受忍限度」という言葉はどういう意味か。また、特にマンションの騒音に関する訴訟等で、こうした受忍限度について統一的基準があるかどうか知りたい。
回答
(Answer)
『図解による法律用語辞典』などの記載より、、「平均人を基準とした受忍限度」とは、平均的な通常の理性を備えた人間が一般に社会生活上迷惑を被っても我慢する範囲のことであり、統一的な基準はないと推察される。
また『騒音・低周波音・振動の紛争解決ガイドブック』などによると、騒音の受忍限度について統一的基準はないが、環境基準等を参考にすることが可能とのこと。
回答プロセス
(Answering process)
法律(320)環境・騒音(519)の書架を探す。

『図解による法律用語辞典』(自由国民社)p996に「受忍限度」の項目があり。受忍限度とは、社会生活において一般に受忍するのが相当であると考えられる限度で、何ホンとか何PPMというようにあらかじめ定められた一律の基準ではなく、被害の性質と程度・地域性・加害行為の態様・環境基準など、諸事情を比較衡量して判断されるとの記載があり。またp58「国家標準説・平均人標準説・行為者標準説」の項目によると、平均人標準説とは、平均的な通常の理性を備えた人間を行為者に置き換えて、適法行為の期待可能性を判断すべきであるとする説とのこと。
『環境事典』(旬報社)p489によると、「受忍限度(論)」とは、騒音・日照被害等の生活妨害について「社会共同生活上互いにある程度受忍すべき範囲」を超えた場合に賠償・差止めが認められるとする理論のこと。侵害行為の態様・被侵害利益の性質・侵害行為の公共性・防止措置の内容・地域性等の諸要素を総合して決定されるとの記載があり。
『広辞苑 第六版』(岩波書店)p1349「受忍」によると、受忍とは、迷惑をこうむっても我慢すること。また受忍限度とは、共同生活上、社会的に忍容すべきとされる、騒音・煙・振動などの迷惑の範囲であるとのこと。

また、『騒音・低周波音・振動の紛争解決ガイドブック』(慧文社)第3章「騒音に関する裁判例」p141-173「3.2.2 受忍限度論」では、受忍限度について争った裁判の判例を引用しつつ、受忍限度について詳しく記載しており、p162-164「あらかじめ数字で受忍限度を定める考え方について」では、受忍限度が何dB(あるいはホン)以内であると数字を定めることが合理的と認められる事案(抽象的不作為請求が可能な場合および原告がきわめて多数の場合)について記載している。p164-169には受忍限度の判断基準について、通常人(平均人、一般人)を基準とするか、被害者の個別的な事情も考慮して判断するかの問題についての判例と考察があり。
『騒音・振動環境入門』(オーム社)p45「屋内騒音の短時間の基準」には、集合住宅での上階からの騒音の場合、現在評価基準はないが、p44「騒音発生時間と環境基準」の表に記載のある夜間屋内環境基準を参考にすることが可能との記載があり。
『身近なくらしの法律相談Q&A』(清文社)p168-170「隣家のピアノ騒音」には、大阪府の「大阪府生活環境の保全等に関する条例」の騒音規制基準を参考とする、くらしの中の騒音問題への対処法についての記載があり。p168には大阪府の騒音規制基準の表があり。
『豊中市の環境保全 平成24年度版』(豊中市)p37-38には、豊中市内の平成16年度の道路に面する地域とそれ以外の地域それぞれの生活環境騒音レベルについての調査結果があり。また資料編p11には騒音に係る環境基準とその算出式があり。
『隣近所の法律知識 第3版』(自由国民社)p5には平成24年の分譲マンション内子ども騒音差止め及び損害賠償請求の判例、p82には賃貸マンションの上の階の子どもの騒音についての例示・判例、p84にはマンションのフローリングの音についての例示・判例があり。
『日照・眺望・騒音の法律紛争』(有斐閣)は古い資料だが、第4章にマンションの騒音や、様々な場合の受忍限度についての考察があり。これらを見ていただいた。
なお『環境計量必携』第2版(日本環境測定分析協会)第4章「騒音の計量技術」には、騒音の特性や測定機器、測定方法などについての専門的な解説があり。
このほか、当館で受けた過去の類似事例「マンションの騒音問題や裁判例等、参考になるような資料はないか。」 http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000104087  を参照し、このとき紹介した本も合わせて見ていただいた。『2階で子どもを走らせるなっ! 近隣トラブルは「感情公害」』(光文社)については、『マンション法案内』(勁草書房)第4章第1節「居住者のマナーをめぐるトラブル」p183「『子供を2階で走らせるな』判決」にも言及があり。

なお、当市未所蔵の『近隣訴訟の実務 補訂版』(新日本法規、大阪市立図書館より借用)第2編第2章「騒音・振動・悪臭・ペットに関する訴訟」にもマンションのフローリング改装等に関わる判例や騒音に係る環境基準等があり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
民法.民事法  (324 9版)
環境工学.公害  (519 9版)
参考資料
(Reference materials)
『図解による法律用語辞典』(自由国民社)
『環境事典 日本科学者会議/編』(旬報社)
『広辞苑 新村 出/編』(岩波書店)
『騒音・低周波音・振動の紛争解決ガイドブック 村頭 秀人/著』(慧文社)
『騒音・振動環境入門 中野 有朋/著』(オーム社)
『身近なくらしの法律相談Q&A 河内 保/編著』(清文社)
『環境計量必携 村井 政志/[ほか]共著』(日本環境測定分析協会)
『隣り近所の法律知識[2013]第3版』(自由国民社)
『日照・眺望・騒音の法律紛争 好美 清光/著』(有斐閣)
キーワード
(Keywords)
生活騒音(セイカツソウオン)
環境(カンキョウ)
判例(ハンレイ)
受忍限度(ジュニンゲンド)
法令(ホウレイ)
マンション(マンション)
紛争(フンソウ)
民法(ミンポウ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
その他
質問者区分
(Category of questioner)
一般
登録番号
(Registration number)
1000142282解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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