レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年04月19日
- 登録日時
- 2013/11/07 16:28
- 更新日時
- 2013/11/07 16:28
- 管理番号
- 9000008145
- 質問
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解決
仏教の言葉の「心王(しんのう)・心所(しんじょ)」について、いくつか種類があったと思うが、それぞれの名称を確認したい。
- 回答
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「心王」は倶者では眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識の六識に、唯識では、末那識・阿頼耶識を加えた八識に分けられる。「心所」は倶者では大地法・大善地法・大煩悩地法・大不善地法・小煩悩地法の五種類に、唯識では遍行・別境・善・煩悩・随煩悩・不定の五種類に分けられ、さらに51に分けられる。詳細については照会資料及び備考欄をご覧ください。
- 回答プロセス
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1.仏教事典を調査。
・『広説仏教語大辞典』中巻(中村元著 東京書籍 2001年)→p803「心王」の項に、心王は六識、八識などに分けられるとある。(六識、八識についてはp520-521の「識(しき)」の項に記述がある)。p791「心所」の項に、「心所の数および分類の方法にも種々の説がある」として、倶者論及び成唯識論の分類の記載がある。
・『唯識仏教辞典』(横山紘一著 春秋社 2010年)→p554-555「心王」の項に、唯識の八職の記載がある。p552-553の「心所」の項に、倶者の分類5種類の記載がある。また、唯識の分類6種類の記載と、更に全部で51の心所があると記述がある。2.唯識の分類による心所の51の名称を調べるために、唯識に関する一般図書を調査。
・『唯識の探究:「唯識三十頌」を読む』(竹村牧男著 春秋社 2001年)→p13-15に心所の51の名称の記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 経典 (183 9版)
- 参考資料
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- 『広説仏教語大辞典』中巻(中村元著 東京書籍 2001年) (p791,803,520-521)
- 『唯識仏教辞典』(横山紘一著 春秋社 2010年) (p552-555)
- 『唯識の探究:「唯識三十頌」を読む』(竹村牧男著 春秋社 2001年) (p13-15)
- キーワード
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- 心王
- 心所
- 仏教
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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※唯識での「心所」の分類
・遍行-触・作意・受・想・思
・別境-欲・勝解・念・定・慧
・善-信・慚・愧・無貪・無瞋・無癡・勤・軽安・不放逸・行捨・不害
・煩悩-貪・瞋・癡・慢・疑・悪見
・随煩悩-忿・恨・覆・悩・嫉・慳・誑・諂・害・憍・無慚・無愧・掉挙・惛沈・不信・懈怠・放逸・失念・散乱・不正知
・不定-悔・眠・尋・伺
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 仏教
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000140146