レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2013/10/14 14:45
- 更新日時
- 2018/06/26 18:36
- 管理番号
- 2013.10-02
- 質問
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解決
江戸時代に使われた銭緡(ぜにさし)で、百文(銭100枚)の銭緡は習慣的に九六文(96枚)であったと聞いたがなぜ96枚だったのか。
- 回答
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1.『事典しらべる江戸時代』p797~798 「由来は定かではないが、九六銭(くろくせん)といって、百文の支払いを九十六文で済ませる取引慣行が一般的であった」とある。
2.『ビジュアル・ワイド江戸時代館』p298「銭緡」の欄に、九六銭の不足分四文は「手数料」であったといわれる、という記述あり。また、「96」は2、3、4のいずれでも割り切れ、便利なことから普及した、とある。
3.『貨幣の地域史』p125~208「第四章:一五世紀末から一七世紀初頭における貨幣の地域制―伊勢神宮周辺地域を事例に―」で、九十六文銭やその他七十二文銭など様々な例が挙げられ分析されている。
4.『西南地域の史的展開 近世篇』p337~この中に「九六銭と匁銭」という論考がある。従来の説(百文の支払いを百文以下で済ませる慣習は中国に起源があるという説や、日本では計算上便利という理由で九六銭が生まれたようだ、など)を紹介し、更に考察が加えられている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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(1)林 英夫/編集代表 , 青木 美智男/編集代表. 事典しらべる江戸時代. 柏書房, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000355853-00 , ISBN 476012103X -
(2)ビジュアル・ワイド江戸時代館. 小学館, 2002.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003596520-00 , ISBN 4096230219 -
(3)鈴木公雄 編. 貨幣の地域史 : 中世から近世へ. 岩波書店, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009185697-00 , ISBN 9784000224796 -
(4)西南地域史研究会 編. 西南地域の史的展開 近世篇. 思文閣出版, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001902311-00 , ISBN 4784204954
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(1)林 英夫/編集代表 , 青木 美智男/編集代表. 事典しらべる江戸時代. 柏書房, 2001.
- キーワード
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- 九六銭
- 九六百
- 九十六文銭
- 銭緡
- 銭さし
- 省百
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000138690