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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000134786
提供館
(Library)
高知県立図書館 (2110040)管理番号
(Control number)
I2013-15
事例作成日
(Creation date)
2013年4月28日登録日時
(Registration date)
2013年07月30日 15時46分更新日時
(Last update)
2013年08月02日 12時27分
質問
(Question)
「うんともすんとも言わない」という時の「うん」「すん」について、由来や語源などが分かる本を、スピーチの題材とするため借りて帰りたい。
回答
(Answer)

■貸出はできない資料だが、『日本国語大辞典 第2版』の「うんともすんとも」の項目を紹介。
 由来や語源については、下記など複数の説があるようだ。
・「すん」は「うん」に語呂を合わせて何も発言のないことを強調するためにつけられたもの
・当時流行していた「ウンスンカルタ」(ポルトガル語で「ウン」は「一」、「スン」は「最高点」を意味するといわれる)に由来するという説
・鼻から出す声と息の音という説
・「膿んだとも潰れたとも」という表現と関係が?

■なお、その他の語源辞典等でも、説はまちまちである。
・『新明解語源事典』p.132「うんともすんとも」の項・・・「ウンスンガルタ」が天正ガルタに圧倒されてすたれたためという説(楳垣実『猫も杓子も』で紹介するも典拠なし)、近世の苦しい時のうなり声であった「うんすん」に由来(『暮らしのことば語源辞典』より)などの説がある。だが、「うん」は肯定の応答詞で、肯定とも否定とも言わないということを語呂合わせして「すんとも」としたのでは。
・『暮らしのことば語源辞典』p.108「うんともすんとも」の項…承諾の声または苦しい時のうなり声であった「ウン」は中世からあり、ウンスンの形で苦しいときのうなり・『日本語源広辞典』p.120「うんともすんとも」の項…「ウンという最低の返事もしないで」が語源であり、スンは語呂合わせ。ポルトガル語のum(一)とsumo(最高)を語源とする説はウンスンカルタの流行時とはいえ意味的に疑問
・『江戸時代語辞典』…p.218「ウンスン」は「賭博用語か」。それとは別に「音沙汰がない」という意味で「うんだともつぶれたともいわぬ」「うんだものがつぶれたともいわぬ」という言葉も載っている。

■現時点で所蔵がないが、わぐりたかし著『地団駄は島根で踏め 行って・見て・触れる≪語源の旅≫』の中で「うんともすんとも」の語源を訪ねてウンスンカルタ遊びの残る熊本県に旅をした際の記述がある。近隣の所蔵館を紹介。

■その他、参考として下記の所蔵本を紹介。
・『語源随筆 猫も杓子も』p.69~「ピンからキリまで」の項に「ウンスンカルタ」の記述あり
・『生活のことば語源読本』p.149~「ピンからキリまで カルタ ウンともスンとも」。
   双六、カルタの記述に、「<ウンスンカルタ>から<ウンともスンとも言はぬ>のイデオムが出てきた」
・『歌留多』p.211に「ウンスンカルタ」について声を示した。ウン、スン、ともに人の息遣いをしめす擬音語。「ウンスンカルタ」と直接の関係はない。

回答プロセス
(Answering process)
・『日本国語大辞典 第2版』で概要を確認⇒参考文献として挙がっていた楳垣実『語源随筆 猫も杓子も』を自館OPAC検索して所蔵があったので中を確認⇒そのほかの語源辞典を確認
・貸出できる本を希望であったため、語源に関する一般図書も確認
・NDLサーチで「うんともすんとも」をキーワードに検索。わぐりたかしの雑誌連載記事「見てきてさわる語源の旅(第18回)うんともすんとも 熊本県」や、「法務局だより うんともすんとも「ウンスンカルタ」--「ウンスンカルタ」遊びが残る熊本県人吉・球麿地方<熊本>」といった雑誌記事がヒット。いずれも該当雑誌の所蔵なし。
・ウンスンカルタに言及したものが多いため、カルタに関する本、熊本の歴史に関する本なども確認するが、「うんともすんとも」という言葉についてはっきり書いたものはない。
・わぐりたかしの雑誌連載が本になっていないかと思い、Googleで「わぐりたかし」×「うんともすんとも」で検索したところ、光文社HPのわぐりたかし著『地団駄は島根で踏め』紹介ページがヒット、「うんともすんとも 熊本県」も収録されていることがわかる。高知市民図書館に所蔵あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
語源.意味[語義]  (812 9版)
参考資料
(Reference materials)
日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編. 日本国語大辞典 第2巻 第2版. 小学館, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002966612-00 , ISBN 4095210028
小松寿雄, 鈴木英夫 編. 新明解語源辞典. 三省堂, 2011.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011255649-00 , ISBN 9784385139906
山口佳紀 編. 暮らしのことば語源辞典. 講談社, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002688335-00 , ISBN 406125037X
増井金典 著. 日本語源広辞典 増補版. ミネルヴァ書房, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023825939-00 , ISBN 9784623063246
潁原退蔵 著 , 尾形仂 編. 江戸時代語辞典. 角川学芸出版, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009901613-00 , ISBN 9784046219626
わぐりたかし 著. 地団駄は島根で踏め : 行って・見て・触れる《語源の旅》. 光文社, 2009. (光文社新書 ; 395)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010065925-00 , ISBN 9784334034986
楳垣実 著. 語源随筆・猫も杓子も. 創拓社, 1989.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002075125-00 , ISBN 4871380726
杉本つとむ 著. 生活のことば語源読本. 雄山閣出版, 1977. (カルチャーブックス ; 15)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001348457-00
『歌留多』(平凡社 1984年)(767/K 自館ID1100661485)
キーワード
(Keywords)
うんともすんとも
語源
江戸語
ウンスンカルタ
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000134786解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決