レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年09月18日
- 登録日時
- 2013/07/02 11:15
- 更新日時
- 2014/01/31 11:25
- 管理番号
- 島根参2007-09-003
- 質問
-
解決
数学者である森重文が、1990年フィールズ賞を受賞した業績に関する論文がみたい。
- 回答
-
調査した結果、【資料4】がフィールズ賞をとる2年前、森氏の業績をまとめた論文であり、この雑誌は当館未所蔵だが、県内の島根大学附属図書館に所蔵しており、その後、PDFで見ることができることが判明。そのほか、森氏のフィールズ賞に関連した雑誌記事なども紹介。
資料1:「フィールズ賞」の概要、1936年(第1回)~2002年までの受賞者、業績内容がまとめられている。1990年には、森氏の名前があり、「ハーツホーン予想の解決,特に3次元極小モデルの存在証明」とある。また、フィールズ賞は、数学の「ノーベル賞」ともいわれ、4年ごとに国際数学者会議において、顕著な業績をあげた40歳までに限定された数学者に対して贈られるとある。
資料2:p599「森重文」の項目では、1990年にフィールズ賞を受賞した記述あり。
資料3:フィールズ賞受賞した際の解説記事。
資料4:88年論文。→ この論文が掲載されている雑誌のバックナンバーがPDFで無料公開されており、この論文も読むことができる。
資料5:森重文氏98年の著作。
資料6:日本人でフィールズ賞受賞した森氏を含めた3人の業績について書かれた記事。参考文献あり。
資料7:森理論の誕生から3次元極小モデルの構成まで、森氏の業績について書かれた記事。参考文献あり。
資料8・9:森氏フィールズ賞受賞に関する雑誌『数学セミナー』掲載記事。※当館未所蔵(1996.4から『数学セミナー』受入)
資料10・11:森氏フィールズ賞受賞に関する雑誌『数学』掲載記事。※当館未所蔵(1997.4から『数学』受入)
資料12:森氏フィールズ賞受賞に関する雑誌『科学朝日』掲載記事。
- 回答プロセス
-
(1) 参考図書【資料1・2】で、フィールズ賞および受賞した内容を確認。
(2) 〔朝日新聞オンライン記事データベース「聞蔵Ⅱビジュアル」〕http://www.asahi.com/information/db/(最終確認2014/1/31 ※契約必要)で、受賞した際の記事を検索し、内容を確認。→(【資料3】)
(3) 【資料3】より、「この業績は140ページにのぼる論文にまとめられ、1988年、米国数学会が創立100周年記念に創刊した新雑誌の第1号を飾った」とあることから、〔CiNii Articles〕http://ci.nii.ac.jp/(最終確認2014/1/31)で「森重文」を検索。→論文【資料4】が当時ヒットし、県内では島根大学に所蔵があることが判明。→その後、PDFで見ることができることを確認。
(4) 自館OPACで「森重文」を全項目検索。→【資料5・6】
(5) 〔NDLサーチ〕http://iss.ndl.go.jp/(最終確認2014/1/31)で「森重文」の記事・論文を検索。
<参考として>
〔Wikipedia:森重文〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E9%87%8D%E6%96%87(最終確認2014/1/31)
フィールズ賞 / 受賞年: 1990年 / 受賞理由:「三次元代数多様体の極小モデルの存在証明」
- 事前調査事項
- NDC
-
- 数学 (410 8版)
- 参考資料
-
-
【資料1】 日外アソシエーツ株式会社 編. 世界の賞事典. 日外アソシエーツ, 2005.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007644032-00 , ISBN 4816918876 (p92~93「フィールズ賞」 当館請求記号 R377.7/セ05/ ※貸出禁止資料) -
【資料2】 A.I.ボロディーン, A.S.ブガーイ 編 , 千田健吾, 山崎昇 訳. 世界数学者人名事典 増補版. 大竹出版, 2004.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007362786-00 , ISBN 4871860973 (p599「森重文」 当館請求記号 R410.3/ボ04/ ※貸出禁止資料) - 【資料3】 1990年8月21日付朝日新聞記事 「3次元の代数多様体の極小モデル証明 フィールズ賞の森教授<解説>」
- 【資料4】 Shigefumi Mori Flip theorem and the existence of minimal models for 3-folds. Journal of the American Mathematical Society Vol. 1, No. 1 (Jan., 1988), pp. 117-253 (〔JOURNAL OF THE AMERICAN MATHEMATICAL SOCIETY〕http://www.ams.org/journals/jams/1988-01-01/S0894-0347-1988-0924704-X/S0894-0347-1988-0924704-X.pdf(最終確認2014/1/31)※Free Access)
-
【資料5】 Janos Kollar, 森重文 著 岩波講座現代数学の展開 16. 岩波書店, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000808915-00 (当館請求記号 410.8/イ/16) - 【資料6】 特集 この20年で数学に何が起こったか 目指せ!フィールズ賞!!/森重文氏フィールズ賞受賞 . 数学セミナー 50(4) 2011-4 p. 7~13
- 【資料7】 藤野 修. .現代代数学の歩み(第18回)森重文. 数学セミナー 45(5) 2006-05 p. 82~87
- 【資料8】 森 重文. 浪川 幸彦. 数セミ編集部. 森重文(受賞者インタビュー). 数学セミナー 30(3) 1991.02 p. 6~9 (※当館未所蔵(『数学セミナー』1996.4から受入))
- 【資料9】 中山 昇. 森重文 フィールズ賞物語<特集>. 数学セミナー 29(12) 1990.12 p. 2~7 (※当館未所蔵(雑誌『数学セミナー』1996.4より受入))
- 【資料10】 向井 茂. 森重文氏の業績 特集フィールズ賞受賞者紹介. 数学 43(1) 1991.01 p. 40~47 (※当館未所蔵 (雑誌『数学』1997.4より受入))
- 【資料11】 隅広 秀康. 森重文氏 特集フィールズ賞受賞者紹介. 数学 43(1) 1991.01 p. 47~50 (※当館未所蔵 (雑誌『数学』1997.4より受入))
- 【資料12】 飯高 茂. 見えない図形の手術師--フィールズ賞の森重文さん. 科学朝日 50(10) 1990.10 p. 34~37
-
【資料1】 日外アソシエーツ株式会社 編. 世界の賞事典. 日外アソシエーツ, 2005.
- キーワード
-
- 森重文
- Shigefumi Mori
- フィールズ賞
- 数学
- 代数多様体
- 極小モデル
- 代数幾何学
- ハーツホーン予想
- Fields Medal
- 森プログラム
- 森理論
- フリップ
- 国際賞
- ノーベル賞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000133194