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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000130048
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-60
事例作成日
(Creation date)
2013年04月04日登録日時
(Registration date)
2013年04月04日 17時59分更新日時
(Last update)
2013年04月13日 10時16分
質問
(Question)
本願寺伝道院の建物について知りたい。
回答
(Answer)

浄土真宗本願寺派本願寺(西本願寺)伝道院は,京都市下京区紅葉町・玉本町にある建物で,京都市指定有形文化財に登録されています。

伝道院は,明治45年(1912)に真宗信徒生命保険会社の社屋として建てられました。設計は,東京の築地本願寺や平安神宮などを設計した伊東忠太で,施工は合名会社竹中組(現竹中工務店)でした。明治44年(1911)4月に上棟,翌年4月1日に落成式が行われました。その後,社名の改称や経営主体の変更などがあり,大正末年前後には,建物の一部を神田銀行が使用していたようです。また,昭和の初めには京都電燈株式会社が,第2次世界大戦後には京福電気鉄道株式会社がこの建物を使っていたことがわかっています。

その後,伝道院の前身である「浄土真宗本願寺派布教研究所」となり,昭和33年(1958)から昭和48年(1973)まで,1階に貧者施療を目的として設立された「あそか診療所」がありました。昭和48年からは「本願寺伝道院」となり,本願寺派の布教・学問所として使われています。

【資料6】【資料7】【資料14】によると,当初は,「本館」「附属屋」「倉庫」2棟,「物置,人力車置場,便所」「屋根伝ひ廊下」が建っていたようですが,現在は「本館」しか残っておりません。その本館部分も傷みがはげしく,宗祖親鸞聖人750回大遠忌法要を機に修復工事が行われ,平成23年(2011)3月,約1年間の工事が終了し,かつての姿がよみがえりました。

建物の外観は,ヴィクトリア朝風(アン女王様式)の赤レンガに白い石の横じま模様をしていますが,細部にサラセン(イスラム教徒の建築様式)やインド風の意匠が取り入れられ,室内も,和風意匠の天井にアール・ヌーヴォーなどの照明器具が使われています。日本,インド等アジア及び西洋が三位一体した形とも言われ,設計者伊東忠太の考え方を明確に表現した作品とされています。また,建物の北と西に面した通りには,翼を持つ象や獅子など,空想上の動物・怪獣の像をのせた車止めの石柱が並んでいます。

【資料1】~【資料11】に外観,【資料6】【資料7】には講堂の写真があります。
【資料8】p47,【資料14】p22に竣工当時の写真があり,本館以外の建物の様子がわかります。
【資料14】には,修理工事前と後の外観・室内のカラー写真や平面図・立面図がのっています。
【資料1】【資料6】【資料8】【資料9】【資料12】【資料14】には石柱の像の写真があります。

回答プロセス
(Answering process)

●京都・関西の建築に関する資料を調べる 【資料1】~【資料5】
  【資料2】 建築様式について詳しい。
  【資料4】【資料5】 使用者の移り変わりについて記述あり。
  【資料5】 “室内にはバーミヤンの岩窟仏堂式デザインの天井がある”

●京都市指定文化財に関する資料を調べる
  【資料6】【資料7】 使用者の変遷や外観・室内の様式について詳しい。
  【資料6】には,1階の平面図のほか,棟札あり。

●伊東忠太・竹中工務店に関する資料を調べる 【資料8】~【資料11】
  【資料8】 使用者の変遷について記述あり。
  【資料10】 建物の外観や,石柱の像について詳しい。  
  【資料11】 竹中工務店が昭和34年(1959)に発行したもの。“現在は布教と診療の施設となっている”との記述あり。

●論文・新聞記事を調べる 【資料12】【資料13】
  ・新聞記事スクラップより,【資料12】に伝道院の石像について記述あり。
   
  ・Ciniiで次の論文が閲覧できる。
   【資料13】 設計経緯について詳しい記述あり。

●京都府立総合資料館で所蔵されている修理工事報告書を確認する 
 【資料14】 p36~38 “用途の変遷”,p59~75 “真宗信徒生命保険の設計経緯”
        平面図や写真など,図版が多く説明も詳しい。

事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
西洋の建築.その他の様式の建築  (523 9版)
日本の建築  (521 9版)
芸術政策.文化財  (709 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『モダンシティーKyoto』(京都建築倶楽部/編 淡交社 1989) p180~183
【資料2】『京都の赤レンガ』(前久夫[ほか]/編 京都新聞社 1997) p93~95
【資料3】『京都モダン建築の発見』(中川理/文,三田村勝利/写真 淡交社 2002) p37~39
【資料4】『近代名建築京都写真館』(福島明博/著 日本機関紙出版センター 1995) p68,69
【資料5】『日本の建築 明治大正昭和 8』(三省堂 1982) p7,p212,写真⑥,⑦
【資料6】『京都市の文化財 第6集』京都市文化観光局文化部文化財保護課 1989) p4~6
【資料7】『京都市の文化財 建造物・文化財環境保全地区』(都市文化観光局文化部文化財保護課 1992) p62,63
【資料8】『伊東忠太を知っていますか』(鈴木博之/編著 王国社 2003) p47,105,209
【資料9】『建築巨人伊東忠太』(読売新聞社 1993) p104~106
【資料10】『伊東忠太動物園』(藤森照信/編・文 筑摩書房 1995) p38~40,51~53,62~64
【資料11】『六十年の回顧』(竹中工務店 1959) p9
【資料12】『京都新聞 1998年12月5日 連載記事 “岩石を語らう 45 本願寺伝道院の動物石柱”』
【資料13】倉方俊輔「伊東忠太の西本願寺関連の計画について」(『日本建築学会計画系論文集』第566号 2003) p172,173  http://ci.nii.ac.jp/naid/110004658304 (2013年3月31日確認)
【資料14】『浄土真宗本願寺派本願寺伝道院保存修理工事報告書』(浄土真宗本願寺派 2012)
キーワード
(Keywords)
伝道院
伊東忠太
本願寺
西本願寺
近代建築
京都市指定文化財
竹中工務店
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000130048解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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