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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000128039
提供館
(Library)
島根県立図書館 (2110035)管理番号
(Control number)
島根参2013-02-001
事例作成日
(Creation date)
2013年02月12日登録日時
(Registration date)
2013年02月15日 13時13分更新日時
(Last update)
2015年06月13日 16時24分
質問
(Question)
植物の「ガマ」の花粉に含まれる成分「イソラムネチン」「α-ティファステローム」「β-シトステロール」、それぞれが持つ効能について知りたい。
回答
(Answer)
「β-シトステロール」は【資料10】に特徴と効能などが詳しく書かれている。
「イソラムネチン」「α-ティファステローム」については、当館所蔵資料で個別に解説した資料が見つからず、「ガマ」の花粉から作られる生薬「蒲黄」の成分と効能について記述がある資料を紹介。

また、【資料6】【資料7】に「イソラムネチン」は「フラボノイド類」である、と書かれており、【資料10】には「α-ティファステローム」を「α-ティファステロール」と表記してあることから、参考として「ステロール」と「フラボノイド」について記述された資料を紹介。(※【資料12】)


【資料1】『薬草図鑑』(家の光協会)
p72「ガマ」
古事記のシロウサギ伝説に出てくるガマ(ヒラガマ)の穂綿は花粉。「蒲黄」という。
急性湿疹、ただれ、擦過傷にもちいる。

【資料2】『薬草』(山と渓谷社)
p156「ガマ」
花粉は「蒲黄」といい、外用、内服で止血作用がある。

【資料3】『広川薬用植物大事典』(広川書店)
p89「ガマ」
花粉を「蒲黄」といい、止血薬として内服また外用する。
主として「ヒメガマ」から採取されるといわれる。

【資料4】『薬になる植物と用い方』(主婦と生活社)
p127-128「ヒメガマ」
薬用の「蒲黄」は花粉だけを集めたもので、ヒメガマの花粉はイソラムネチンの配糖体や脂肪油10%を含み、利尿・止血作用がある、と書かれている。

【資料5】『食べる薬草事典』(農文協)
p54-55「ガマ」(薬食健康法)
利用部位に花粉(蒲黄)とある。注目すべき効果に、子宮出血・血の道・産後の腹痛、と書かれている。
p56「ガマ」(薬効と使用法)
生薬名「蒲黄」、出典は神農本草教(217)とある。
下血、喘息、止血、痔・脱肛、脱毛症に薬効、と書かれている。

【資料6】『牧野和漢薬草大図鑑』(北隆館)
分布・形態・薬用部分・成分・薬効と薬理が書かれている。

p584「ヒメガマ」
・成分:花粉にイソラムネチン、ペンタコサン、α-ティファステロール、β-シトステロール、パルミチン酸、ステアリン酸など含む、とある。
・個別の成分の効能についての記述はないが、〔薬効と薬理〕に、蒲黄の煎剤、エタノール浸剤が、ラットの子宮、摘出子宮に対して起こす収斂収縮作用について書かれている。
また、ウサギへの投与で血小板と血液凝固時間に及ぼす影響について書かれている。
結核菌への作用についても記述がある。

p584「ガマ」
・成分:花粉にフラボノイドのイソラムネチンの配糖体、脂肪油のリノレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のほか、α-ティファステロール、β-シトステロール、ブドウ糖、果糖、ショ糖、ラムノース、キシロース、アラビノース、コウジビオノース、マルトース、ラフィノースなどの糖類、ペンタコサンなど。
・薬効と薬理に、フラボノイドによる血管収縮、収れん、利尿作用と書かれている。

【資料7】『和漢薬百科図鑑 Ⅰ・Ⅱ』(保育社)Ⅱ巻
p116-117「蒲黄」
『神農本草経』の上品に「蒲黄」「香蒲」の2品が収載されている。
古代から止血、消瘀、利尿薬として用いていた。
成分として、ヒメガマの花粉の成分に、フラボノイドisorhamnetinの配糖体、脂肪油にβ-sitosterolとの記載がある。
またガマの花粉の成分にもisorhamnetin、sitosterolの存在が知られている、と書かれている
isorhamnetinとβ-sitosterolの示性式が記載されている。
薬理作用は未詳で、含有されるフラボノイドの利尿作用、血管収縮作用による止血効果が考えられる、と書かれている。
その他薬能、用途、処方例の記述あり。

【資料8】『最新生薬学』(廣川書店)
p422「ホオウ 蒲黄」
・成分:ヒメガマの花粉にはIso-rhamnetin、ガマの花粉にはSitosterolとある。
・止血薬として内用または外用する。

【資料9】『生薬学概論 改定第3版』(南江堂)
p162-163「ステロイド」
・動植物のステロールとして、またサポニン、強心配糖体、胆汁酸、ステロイドホルモンとして生物界に広く分布している。
・代表的な植物ステロール3種のうちの一つがβ-sitosterol。植物によって含有比は異なっているが、ほぼ普遍的に存在している。
・示性式の記載あり。
p326「ガマ科 Typhaceae」ホオウ(蒲黄)Typhae Pollen
〔成分〕フラボノイド:isorhamnetin およびその配糖体 その他:β-sitosterolの記載あり。
〔効能〕止血、通経、利尿薬

【資料10】『天然食品・薬品・香粧品の事典』
p331-332「蜂蜜花粉」
原料・概要・成分組成・薬効、生理活性・利用法・流通形態が記載されている。

・成分組成にフラボノイド類、ステロール類との記載がある。
・以下はある種の花粉に存在すると報告された主な化学成分であるが、必ずしも他の種類に存在するとは限らない、として、イソラムネチン配糖体、Puhaung(ガマ花粉)中にはα-ティファステロール、と書かれている。
・伝統医薬:ガマ花粉は2000年前に甘味のある無色の物質で利尿、止血、血行促進作用をもつことがはじめて記された。それ以来、さまざまな種類の出血(鼻血、吐血、喀血、子宮出血、血便、外傷など)の治療、無月経、月経困難、腹痛、排尿通、口の痛みに用いられている、と書かれている。

【資料11】『健康食品・サプリメント(成分)のすべて』(日本健康食品・サプリメント情報センター)
p575「ベータシトステロール」の項目に以下のように書かれている。

・別名「植物ステロール」「フィトステロール」など。
・植物から抽出され、果物、野菜、ナッツ、種子に含まれる。「くすり」の原料になることもある。
・食品分野では、ベータシトステロールをコレステロール低下食への使用、心臓病の予防を目的に一部のマーガリンに添加している。
・コレステロールと構造が似た植物性物質で、体内に吸収されるコレステロールの量を制限して、血清コレステロール値を低下させる効果を期待できる。
前立腺と結合し、肥大を抑える可能性もある。

※「イソラムネチン」「α-ティファステローム」は記載なし。

【資料12】『化学大辞典』(東京化学同人)
p184「イソラムネチン」
ヒメガマの花粉など、またスイセンの花に含まれる。
化学物質としての特徴が書かれている。効能の記載はない。

p1203「ステロール」
コレステロールに代表されるステロイドアルコールで、構造によるステロイドの分類の一つ。
ステロールはいずれも無色結晶で、水に難溶、エタノール、エーテル、クロロホルム、などに可溶。
生理作用、薬理作用はない。
慣用名は由来を元にして○○ステロールとつけられている。

p2033「フラボノイド」
広く植物界に分布している。
花や果実の色素、苦味成分、ホルモン作用物質、ある種の酵素阻害物質のほかに、フィトアレキシン(phytoalexin)、種子の発芽および成長の調節物質など植物自体の有意義な化合物としても知られている。

【資料13】インターネット情報〔Wikipedia:ガマ〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%9E (最終確認2014/12/10)

花粉にはイソラムネチン、α-ティファステローム、β-シトステロール、ブドウ糖などの成分が含まれ、生薬としては「蒲黄」と呼ばれる。
内服すると利尿作用、通経作用があるとされる、と書かれている。

【資料14】インターネット情報〔Wikipedia:イソラムネチン〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%8D%E3%83%81%E3%83%B3 (最終確認2014/12/10)
イソラムネチンは、O-メチル化フラボノールに分類される化学物質、と書かれている。

【資料15】インターネット情報〔Wikipedia:β-シトステロール〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%92-%E3%82%B7%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB (最終確認2014/12/10)
β-シトステロールは、植物ステロールの一種で、コレステロールに類似した化学構造をもつ。 幅広い陸生植物に含有されている、と書かれている。

【資料16】〔Wikipedia:やなぎ堂薬局(蒲 蒲黄について)〕 http://www.yanagidou.co.jp/syouyaku-yakusou-hoou.html(最終確認2013/3/12)
花粉にイソラムネチン、αーティファステローム、βーシトステロール、ブドウ糖などが含まれています、と書かれている。
回答プロセス
(Answering process)
(1)NDC分類「499」の資料で「ガマ」について調査し、花粉が生薬の「蒲黄」として使われていることが判明。

(2)和漢薬、薬用植物関連の資料で「蒲黄」の効能と成分を調べ、「イソラムネチン」「α-ティファステローム」「β-シトステロール」の記載がないか調査。

(3)栄養成分の事典類で「イソラムネチン」「α-ティファステローム」「β-シトステロール」の記載を調査。


※以下の資料は調査済み。該当の記述なし。

『ビタミン総合事典』(朝倉書店)
『薬品-食品相互作用ハンドブック』(丸善出版)
『漢方生薬実用事典』(ガイアブックス)

《参考》

『生薬学 改定第5版』(南江堂)
p129:「ゴシツ」の成分にステロイドとしてβ-sitosterolの記載あり。
p139:「ショウマ」の成分にβ-sitosterolの記載あり。
p158:「アヘン」の成分にβ-sitosterolの記載あり。
p166:「トウニン」の成分にβ-sitosterolの記載あり。
p178:「センナ」の成分にフラボノイドとしてisorhamnetinの記載あり。
p202:「チョウジ」の成分にステロイドとしてβ-sitosterolの記載あり。
p264:「カミツレ」の成分にフラボノイドとしてisorhamnetinの記載あり。
p294:「ヤクチ」の成分にβ-sitosterolの記載あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
薬学  (499 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】伊沢凡人, 会田民雄 著 , 伊沢, 凡人, 1913- , 会田, 民雄, 1928-. 薬草図鑑 : カラー版. 家の光協会, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002812379-00 , ISBN 4259536532 (p72 当館請求記号499.8/イ99/)
【資料2】井波一雄 解説 , 会田民雄 写真 , 井波, 一雄, 1912- , 会田, 民雄, 1928-. 薬草. 山と溪谷社, 2006. (山溪フィールドブックス : 新装版 ; 17)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008595660-00 , ISBN 4635060748 (p156 当館請求記号499.8/イ06/)
【資料3】木島正夫/〔ほか〕編. 広川薬用植物大事典. 広川書店, 1970.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000502211-00  (p89 当館請求記号 R499/80/ ※貸出禁止資料)
【資料4】木村雄四郎/著. 薬になる植物と用い方. 主婦と生活社, 1967.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000685753-00  (p127-128 当館請求記号 499/48/ ※書庫資料)
【資料5】村上光太郎 著 , 村上, 光太郎, 1945-. 食べる薬草事典 : 春夏秋冬・身近な草木75種 : 大地の薬箱. 農山漁村文化協会, 2010.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010681085-00 , ISBN 9784540081026 (p54,55,56 当館請求記号 499.8/ム10)
【資料6】岡田稔 監修 , 和田浩志, 寺林進, 近藤健児 編 , 岡田, 稔, 1937- , 和田, 浩志, 1954- , 寺林, 進 , 近藤, 健児, 1963-. 原色牧野和漢薬草大圖鑑 新訂版. 北隆館, 2002.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003598210-00 , ISBN 483260810X (p584 当館請求記号 R499.8/ゲ02/ ※貸出禁止資料)
【資料7】難波恒雄 著 , 難波, 恒雄, 1931-2004. 和漢薬百科図鑑 2 全改訂新版. 保育社, 1994.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002313371-00 , ISBN 4586302046 (p117-118 当館請求記号 R499/0137/2 ※貸出禁止資料)
【資料8】刈米達夫/著. 最新生薬学. 廣川書店, 1963.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000521207-00  (p422 当館請求記号 499/51/ ※書庫資料)
【資料9】難波恒雄, 津田喜典 編 , 難波, 恒雄, 1931-2004 , 津田, 喜典, 1932-. 生薬学概論 改訂第3版. 南江堂, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002695711-00 , ISBN 4524401628 (p162-163,p326 当館請求記号 499.8/ナ98/)
【資料10】Albert Y.Leung, Steven Foster [著] , 小林彰夫, 齋藤洋 監訳 , Leung, Albert Y , Foster, Steven, 1957- , 小林, 彰夫, 1933- , 斎藤, 洋, 1936-. 天然食品・薬品・香粧品の事典. 朝倉書店, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002807162-00 , ISBN 4254430620 (p331-332 当館請求記号 R499.8/テ99/ ※貸出禁止資料)
【資料11】日本医師会, 日本薬剤師会, 日本歯科医師会 総監修 , 日本医師会 , 日本薬剤師会 , 日本歯科医師会. 健康食品・サプリメント「成分」のすべて : ナチュラルメディシン・データベース : 日本対応最新版. 日本健康食品・サプリメント情報センター, 2011.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011291005-00 , ISBN 9784810331639 (p575 当館請求記号 R498.5/ケ11/ ※貸出禁止資料)
【資料12】大木道則 [ほか]編 , 大木, 道則, 1928-. 化学大辞典. 東京化学同人, 1989.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002009810-00 , ISBN 4807903233 (p184,p1203,p2033 R430/カ89/ ※貸出禁止資料)
【資料13】インターネット情報〔Wikipedia:ガマ〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%9E (最終確認2014/12/10)
【資料14】インターネット情報〔Wikipedia:イソラムネチン〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%8D%E3%83%81%E3%83%B3 (最終確認2014/12/10)
【資料15】インターネット情報〔Wikipedia:β-シトステロール〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%92-%E3%82%B7%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB (最終確認2014/12/10)
【資料16】〔Wikipedia:やなぎ堂薬局(蒲 蒲黄について)〕 http://www.yanagidou.co.jp/syouyaku-yakusou-hoou.html(最終確認2013/3/12)
キーワード
(Keywords)
ガマ(Typha latifolia L.)
イソラムネチン(isorhamnetin)
α-ティファステローム
β-シトステロール(β-sitosterol)
蒲黄(ホオウ,Typhae Pollen)
花粉
生薬
ヒメガマ
植物ステロール
止血
利尿
フラボノイド
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
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登録番号
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