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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000127934
提供館
(Library)
立命館大学図書館 (3310012)管理番号
(Control number)
K12-004
事例作成日
(Creation date)
2012年9月21日登録日時
(Registration date)
2013年02月13日 00時30分更新日時
(Last update)
2014年04月04日 12時41分
質問
(Question)
斎藤史「濁流」の雑誌初出調査。
【典拠】『斎藤史全歌集:1928-1993』(大和書房、1997年)収録『魚歌』。略年譜には雑誌初出について記載無しとのこと。
回答
(Answer)
本学所蔵の和歌、短歌関連の事典類には、雑誌初出の記載は見当たらない。
図書の掲載についての情報が見つかり、初出に関連する情報としてご紹介した。
・「濁流」は、歌集『新風十人』(八雲書林、1940年7月)収録「朱天」に「題を伏す」という章題で収録され、次に歌集『魚歌』(ぐろりあ・そさえて、1940年8月)に「濁流」という章題で収録された。
・関連図書『「殺し」の短歌史』(水声社、2010年)をご紹介。ご自身で確認されるとのことで、継続調査の希望が無かったため、以上で調査終了。
回答プロセス
(Answering process)
①参考図書で著者「斎藤史」、短歌「濁流」を調査。
本学の蔵書検索RUNNERSで、「和歌 ジテン」、「短歌 ジテン」等のキーワードで検索し、関連する事典類を確認した。

・『現代名歌鑑賞事典』
→斎藤史の項目に短歌「濁流」の記載があり、解説に以下の記述があった。

“『魚歌』の「濁流」中の一首。昭和十一年作”
“『新風十人』では、「題を伏す」の表題で巻頭に据えられたが、作者にとって、
いかに緊急を要する表現であったかがわかる。”(“”内は本文より抜粋)

・『現代短歌大事典』
→斎藤史の項目の1940年7月に“歌集『新風十人』(八雲書林)に参加”との記述あり。


②データベースで関連論文を調査。
データベース「CiNii Articles」で『新風十人』というキーワードで
検索したところ、下記の論文が見つかり、関連する記載があった。

・菱川 善夫著「『新風十人』の美と思想 : 屈折表現の基盤と背景 」
(北海学園大学人文論集 14, A1-A17, 1999-11-30)
http://hokuga.hgu.jp/dspace/handle/123456789/1308 ( 最終アクセス日 2013/2/13)

論文のp1によると、『新風十人』に、斎藤史の「朱天」が収録されている。
P16に、”「朱天」は、いま述べたように、二・二六事件の歌から始まっている。”とあり、
「濁流だ濁流だ・・・(略)」の短歌が記載されている。
P17に、
“「朱天」巻頭におさめられたこの一連の小題は、「題を伏す」である。”
“『新風十人』に収められた、この天皇批判の歌は、『新風十人』のあと、
直ちに刊行された第一歌集『魚歌』(昭15・8)の中では「額の真中に」の
一首をのぞいて、四首ともはずされている。
昭和五十二年刊行の、『斎藤史全歌集』(大和書房)版の『魚歌』のなかで、
「いのち凝らし」と「天地に」の二首が復活するまで、封じられたままであった。”
との記述がある。

以上の記述から、斎藤史の「濁流」は、『新風十人』の「朱天」に「題を伏す」という章題で収録され、
次に『魚歌』に「濁流」という章題で収録されたことが分かった。
以下の参考資料に雑誌初出の記載が見当たらないため、図書で発表されたと推測される。

この他、CiNiiで「斎藤史」、「魚歌」等で検索すると、検索結果が多数ヒットする。
回答期限の指定があり、全てを確認できないため、情報のみ利用者にお伝えした。


③典拠『魚歌』の序、後記の情報から、収録の可能性がある雑誌を調査。
短歌の作成された昭和11年に刊行されている雑誌では、
『日本歌人』、『心の花』が該当する。

・『日本歌人』の目次集を確認し、昭和11年のうち、目次に「斎藤史」を含む号を確認したが、
第3巻1号(昭和11年1月)「野」、第3巻2号(昭和11年2月)「季節」のみで「濁流」は無かった。
・『心の花』昭和11年発行分である40巻1号~12号の目次を確認したが、
「斎藤史」の名前は見つからなかった。


④インターネットの情報を調査。
キーワード「斎藤史」、「濁流」で検索サイトGoogleを検索。

「短歌時評」(『塔』2010年10月号)のバックナンバーがWeb上で公開されており、
現代短歌研究会編『「殺し」の短歌史』という図書が紹介されていた。
これによると、
“「濁流」の一連を、初出からの収録歌や詞書の変更の過程を丁寧にたどりながら読み解いていくさまは”…とある。
本学では未所蔵。初出に関する情報が記載されている可能性があり、利用者にご紹介した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
詩歌  (911 9版)
参考資料
(Reference materials)
『現代名歌鑑賞事典』、桜楓社、1987年
『現代短歌大事典』、三省堂、2000年
『現代短歌鑑賞辞典』、東京堂、1978年
『詩歌人名事典』新訂第2版、日外アソシエーツ、2002年
『日本の詩歌全情報』27/90、日外アソシエーツ
『前川佐美雄編集『日本歌人』目次集 : 戦前期分』 、石原深予、2002年
工藤美代子著 『昭和維新の朝 (あした) : 二・二六事件を生きた将軍と娘』(ちくま文庫 ; く10-3)、筑摩書房、2010年
斎藤史著『齋藤史歌文集』(講談社文芸文庫 ; さJ1)、講談社、2001年
『日本歌人』 第3巻1号(昭和11年1月)、第3巻2号(昭和11年2月)
『古々路乃花』40巻1号~40巻12号(昭和11年)
菱川 善夫 著「『新風十人』の美と思想 : 屈折表現の基盤と背景」
(北海学園大学人文論集 14、A1-A17、1999-11-30) http://hokuga.hgu.jp/dspace/handle/123456789/1308 (最終アクセス日 2013/2/13)
「短歌時評」荒井 直子(『塔』2010年10月号) http://www.toutankakai.com/cp-bin/kaihou/index.php?eid=28 (最終アクセス日 2013/2/13)
「レファレンス共同データベース」事例、“斎藤史(サイトウ フミ)の歌で、「うすずみのゆめの中なるさくら花あるひはうつつよりも匂ふを」の解釈を知り たい。” http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000088377 (最終アクセス日 2013/2/13)
キーワード
(Keywords)
濁流
斎藤 史
初出
短歌
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
学部生
登録番号
(Registration number)
1000127934解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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