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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000127830
提供館
(Library)
近畿大学中央図書館 (3310037)管理番号
(Control number)
20130205-3
事例作成日
(Creation date)
2013年02月05日登録日時
(Registration date)
2013年02月05日 14時59分更新日時
(Last update)
2013年11月08日 10時50分
質問
(Question)
「日米船鉄交換交渉」とは何だったのか、当時の新聞記事や詳しい経緯が書かれた文献を探している。
回答
(Answer)
・・・・・引用ここから
 第1次世界大戦勃発後の国内諸工業の発達により鉄鋼材の需要が急激に増加したが当時のわが国の鉄鋼業は規模が小さく鉄鋼材は主として英国、ドイツ、米国から輸入されていた。大戦の進展に伴い大正5年(1916)までには英国、ドイツが翌6年(1917)8月には米国が鉄鋼材の輸出禁止を宣言しわが国の造船業も深刻な事態に直面することとなった。
 船鉄交換は最初、英国からの船舶供給援助の要求の際に日本側から条件を持ち出したが英国側も材料難のため、米国との商議を提案してきた。日米両政府の交渉は米国側の要求が厳しい内容であったため進展せず、日本政府は6年11月に提案を撤回するに至った。
 このため国内主要造船業者が新任のモリス駐日大使に船舶と鉄材の相互交換の商談の提案を開始した。その際中心となったのは当時、米国にもっとも大量の鉄材を発注していた鈴木商店の金子直吉が関西を代表し、関東を代表したのは淺野総一郎であった。7年2月には米国に対する船鉄交換条件を議定し逓信省が米国と交渉をしたが提案は拒否され続く第2案も拒否される状況であった。このため金子、淺野両氏は直接モリス大使と会見し3月23日にようやく問題の解決をみた。
・・・・・引用おわり
(出典 資料5のサイトに見つけられる船鉄交換交渉の経緯)

 資料2の神戸大学附属図書館のデジタルアーカイブ:『新聞記事文庫』や、資料6の『大正ニュース事典』などを使って、当時の新聞記事を参照することができる。また一次文献としては、1920年に編纂された『日米船鉄交換同盟史(資料4)』が見つけられる。当時の代表として交渉の取りまとめに奔走した、戦前の総合商社「鈴木商店」の総帥の金子直吉についてはいくつかの評伝が書かれており、それらを資料7~10に示す。
回答プロセス
(Answering process)
◆ JapanKnowledge+を使って、Kw : “日米船鉄交換”で検索すると【誰でも読める日本史年表】からわずかに以下の記述が見つかる。

 ○日米船鉄交換契約 (にちべいせんてつこうかんけいやく)
  ・1918年〈大正7 戊午〉
   3・23 第1次日米船鉄交換契約に仮調印(4月22日、本調印)。

◆ Googleなどの検索エンジンを使って、Kw : "日米船鉄交換"で検索する。
 ・資料1の海運雑学ゼミナール:#185 日米の苦境を救った船と鋼材の物々交換
 ( http://www.jsanet.or.jp/seminar/text/seminar_185.html  last_access:2012-02-05)
 ・資料5のサイトから、大正期>日米船鉄交換船のナビを辿ると[大正期 輸出船-日米船鉄交換船]に交渉の経緯と建造された各交換船の情報がまとめられている。
 ( http://homepage3.nifty.com/jpnships/taisho/ta_nichibei_sentetsukokansen.htm  last_access:2013-11-08)


◆ 資料2の神戸大学の新聞記事文庫を、Kw : "日米"&"船鉄交換"で検索すると67件の新聞記事が得られた。
 →1918年4月の契約締結時の近傍の記事だけでも以下のような項目を拾い出すことができる。

 ・米鉄船舶交換進捗:民間当業者間の交渉=一噸船舶二噸の割にて米鉄既約品輸入.船舶(3-081).時事新報 1918.2.14(大正7).
 ( http://bit.ly/11mdE3U  last_access:2013-02-05)
 ・日米船鉄交換調印:九万九千余噸の提供.船舶(3-121).国民新聞 1918.3.27(大正7).
 ( http://bit.ly/WLlQX3  last_access:2013-02-05)
 ・船鉄交換協定:日米間の利益.船舶(3-124).大阪新報 1918.3.28(大正7).
 ( http://bit.ly/VFZQyI  last_access:2013-02-05)
 ・船鉄問題の今後:当業者間の交渉形式は依然交換.船舶(3-127).東京日日新聞 1918.3.29(大正7).
 ( http://bit.ly/XI9DQK  last_access:2013-02-05)
 ・第二船鉄交換内容:全部の確定条件.船舶(3-152).時事新報 1918.5.17(大正7).
 ( http://bit.ly/VG0IDr  last_access:2013-02-05)
 ・船鉄齟齬:造船当業者困惑. 船舶(3-157).国民新聞 1918.7.5(大正7).
 ( http://bit.ly/WpLhvJ  last_access:2013-02-05)


◆ 資料6のニュース事典のp.562-567にかけて、【日米船鉄交換】の見出しがあり次の12件の新聞記事の転載が見つかる。

 ・日米の主張折り合わず、交渉打ち切り.大阪毎日 大正6年11月17日.
 ・鉄禁輸と日本の鉄事情.東京朝日 大正6年11月17日.
 ・交渉経過を逓信省が公表.大阪毎日 大正6年11月18日.
 ・アメリカの新提案に日本は難色.大阪毎日 大正7年3月5日.
 ・交渉の難点は船舶の引き渡し期限.東京日日 大正7年3月15日.
 ・米大使、日本側の条件を拒否.大阪毎日(夕刊) 大正7年3月20日.
 ・交渉成立、船1㌧に鉄1㌧の割合.時事 大正7年3月27日.
 ・新造船だけではなく最近浮動船も提供可能に.時事 大正7年3月27日.
 ・第一次の船鉄交換調印終わる.時事 大正7年4月26日.
 ・第二次交換の条件整う.中外商業 大正7年5月15日.
 ・造船所側と米大使間の契約進む.中外商業 大正7年5月20日.
 ・鉄引き渡し場所など細目も解決.東京朝日 大正7年5月24日.


◆ 資料3のサイトの雑誌記事見出し検索 で、Kw : "日米"&"船鉄交換"で検索すると下記の雑誌の連載記事を得られた。
 ・寺谷 武明著.造船経営史研究(14):日米船鉄交換と民営造船業(1~24):船と鉄の矛盾.海事産業研究所報.Vol.23-48,1968-1970.
 ( http://bit.ly/UTUU6J  last_access:2013-02-05)


◆ NDL-Searchを使って、Kw : "日米"&"船鉄交換"で検索する。
 デジタル化資料も含めて多くの文献情報が得られる。
 (【NDL】  http://bit.ly/WvNiIK  last_access:2013-02-07)

◆ CiNii Booksを使って、Kw : "日米"&"船鉄交換"で検索すると下記の文献の情報を得た。
 ・日米船鉄交換同盟会編.日米船鉄交換同盟史.日米船鉄交換同盟会,1920,158p.
 ・資料4のデジタルライブラリーから、上記同盟史は直接参照することができる。

◆ CiNii Articlesを使って、Kw : "日米"&"船鉄交換"で検索すると下記の論文記事を得た。
 ・脇山 信雄著.第一次世界大戦期の造船材料:日米船鉄交換をめぐって.長崎造船大学研究報告,(8),1967,p.174-181.
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210 9版)
外交.国際問題  (319 9版)
海洋工学.船舶工学  (550 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】.一般社団法人日本船主協会(JSA) 公式Website :
http://www.jsanet.or.jp/index.html  last_access:2012-02-05)
【資料2】.神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ : 新聞記事文庫
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/  last_access:2012-02-05)
【資料3】.公益財団法人 日本海事センター海事図書館 公式Website : 雑誌記事見出し検索
http://www.jpmac.or.jp/library/search-title.html  last_access:2013-02-06)
【資料4】.NDL近代デジタルライブラリー : 日米船鉄交換同盟史.1920,158p.
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/957045/2  last_access:2013-11-08)
【資料5】.なつかしい日本の汽船 : 船歴の調査に関するホームページ  : 大正期 > 日米船鉄交換
http://homepage3.nifty.com/jpnships/ last_access:2013-11-08)
【資料6】.大正ニュース事典編纂委員会, 毎日コミュニケーションズ出版事業部 編. 大正ニュース事典 第3巻 (大正6年-大正7年). 毎日コミュニケーションズ, 1987.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001881702-00 , ISBN 4895631141 (本学所蔵 210.690033//Ta24//3)
【資料7】.桂芳男 著. 幻の総合商社鈴木商店 : 創造的経営者の栄光と挫折. 社会思想社, 1989. (現代教養文庫 ; 1296)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001994444-00 , ISBN 4390112961
【資料8】.[白石友治] [編]. 金子直吉伝. ゆまに書房, 1998. (人物で読む日本経済史 ; 第8巻)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002752702-00 , ISBN 4897146011
【資料9】.辻本嘉明 著. 行け!まっしぐらじゃ : 評伝・金子直吉. 郁朋社, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002840287-00 , ISBN 4873020182
【資料10】.城山三郎/著. 鼠・乗取リ. 新潮社, 1980. (城山三郎全集 ; 第7巻)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I010835777-00
【資料11】.神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ : 稀覯書・貴重書 > 『鈴木商店商報』『鈴木商報』
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/kichosyo/suzuki/  last_access:2013-02-07)
キーワード
(Keywords)
日米船鉄交換協定
日米船鉄交換問題
金子直吉(かねこ・なおきち)
鈴木商店
辰巳会
新聞記事
淺野総一郎(あさの・そういちろう)
造船業
船舶輸送
大正期
日米交渉
海運政策
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
歴史
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000127830解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決