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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000127412
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2012-237
事例作成日
(Creation date)
2012年12月09日登録日時
(Registration date)
2013年01月25日 15時15分更新日時
(Last update)
2013年03月21日 16時24分
質問
(Question)
車僧は華道と関係のある言葉のようだが、どんな意味か。
回答
(Answer)
華道用語に、花入の一種〈車僧〉があり、その名称は謡曲「車僧」から付けられたとの記述があった。
また、〈車僧〉については、山城海生寺の禅僧・深山和尚正虎のことで、破れ車に乗って出歩き奇行が多かったので、世人が車僧と呼んだという解説や、諸国をめぐり歩く僧侶(近世)、遊行僧(中世)という意味であるという記述も確認できた。

華道用語を調査
『いけばな辞典』(大井ミノブ編 東京堂出版 1990)
 p121〈くるまぞう【車僧】〉の項あり。「竹花入の一種。竹の太さほどに窓を丸く切り、上の節はそのまま残して作った置筒。謡曲の曲名「車僧」の「浮世をば何とか廻る車僧、まだ輪の内に在りとこそ見れ」からの命名と言われる。」とあり。

『続花道古書集成 2 第2版』(思文閣出版 1980)※「生花前巻口傳書」収載
 p408-409〈輪なし二重切の事〉の項に、異名として「車僧」との記載あり。
 「二重切の上の輪を取りたるもの故 斯いふ■[ナリ] また異名を車僧といふ 利休の制作なり 哥ニ世の中を何とかめくる車僧 のりもうるへきわかあらハこそ是によりて付いたる名なり(後略)」とあり。口語訳はなし。

『日本庶民文化史料集成 10 数寄』(芸能史研究会編 三一書房 1976)※「生花口伝書」収載
 p299〈輪なし二重切りの事〉の項に異名として「車僧」という記載あり。
 「二重切りの上の輪を取たる物ゆへ斯いふ也。また異名を車僧といふ。利休の制作也。哥に世の中を何とかめくる車僧のりも得るへき輪かあらはこそ是にて付けたる名なり。(後略)」とあり。口語訳なし。

謡曲「車僧」について調査
『謡曲集 下 日本古典全書』(田中允校註 朝日新聞社 1973)
 p303-306「車僧」あり。。
 注に「車僧は山城海生寺住の禅僧で、深山和尚正虎と言ひ、破れ車に乗って出歩き奇行が多かつたので、世人が車僧と呼んだ。」という記述あり。

『芸能文化史辞典 中世篇』(渡辺昭五編 名著出版 1991)
 p114〈車僧〉の項に「車僧とは一体何なのか、近世でも諸国をめぐり歩く僧侶の意があり、(中略)遡って中世では遊行僧のことになるのだろう」とあり。

『謡曲大観 2』(佐成謙太郎著 明治書院 1982)※「車僧」収載。
 【出典】の項に『和漢三才図会』(山城海生寺の項)、『遠碧軒記』に引いた『深山行状記』からの引用あり。(p963-964)口語訳なし。

『解註謡曲全集 6 新装愛蔵版』(野上豊一郎編 中央公論社 1985)※「車僧」収載。
 【出典】の項に「車僧(深山和尚)の事は(「和漢三才図会」)(山城海生寺)に出ている。」として、簡単に説明あり。

『能百番を歩く』(京都新聞社編 京都新聞社 1990)
 p135-137〈車僧(くるまぞう)〉の項あり。
 「車僧は実在の人物。黒川道祐が『遠碧軒記』に引く『深山行状記』に見える。」と記述あり。『和漢三才図会』からの引用もあわせて説明あり。

『藤井乙男著作集 8 解説・解題集』(藤井乙男〔著〕 竹野静雄編・解説 クレス出版 2007)
 p837-842「車僧草子解説」あり。「車僧草子」及び「異本車僧草子」についての記述のなかに「車僧については、和漢三才図会の山城海生寺の項や、続群書類従傳部所収の深山和尚行状記や、又龍門夜 話等にも見られるが、頗る奇行に冨み(略)と称した禅僧深山正虎をいうのである。」とあり。

海生寺の僧について調査
『和漢三才図会 12』(寺島良安〔著〕 島田勇雄〔ほか〕訳注 平凡社 1989)
 p109〈海生寺〉の項に車僧の記述あり。
 「車僧深山和尚正虎がここに住んだ。車僧 生国・姓氏を語らなかった。常に破車に乗って四方を往返した。七百年来の往事をつぎつぎと語ってみせた。人呼んで車僧と称した。また七百歳とも名づける。南禅寺の直翁(智)侃に謁して大悟し、深山正虎と号する(『国花記』による)山科の草庵に住み、のち当寺に還って遷化した。」とあり。 ※『国花記』は『日本国花万葉記』(元禄10年)の略称。活字本がなく、内容は確認できず。

『日本随筆大成 1-5』(日本随筆大成編輯部編 吉川弘文館 1927)※『遠碧軒記』(黒川道祐)収載
 p519車僧と呼ばれた僧について「車僧諱正虎、字深山、結庵干山階之中山、(後略)」の記述あり。

『続群書類従 9 上 傳部』(塙保己一編 続群書類従完成会 1981)
 p397-398「太秦海生寺開山深山和尚行状」収載。文中に〈車僧〉の語はなし。
回答プロセス
(Answering process)
その他、確認した資料は以下のとおり。 ※記述のなかった資料
『日本古典全集 2-5 謡曲百番』(正宗敦夫編 現代思潮社 1978)
『日本古典全集 2-6 謡曲百番』(正宗敦夫編 現代思潮社 1978)
『能・狂言事典』(西野春雄編集 羽田昶編集 平凡社 1987)
『邦楽舞踊辞典』(渥美清太郎編 冨山房 1965)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
戯曲  (912 9版)
花道[華道]  (793 9版)
参考資料
(Reference materials)
『いけばな辞典』(大井ミノブ編 東京堂出版 1990)
『続花道古書集成 2 第2版』(思文閣出版 1980)
『日本庶民文化史料集成 10 数寄』(芸能史研究会編 三一書房 1976)
『謡曲集 下 日本古典全書』(田中允校註 朝日新聞社 1973)
『芸能文化史辞典 中世篇』(渡辺昭五編 名著出版 1991)
『謡曲大観 2』(佐成謙太郎著 明治書院 1982)
『解註謡曲全集 6 新装愛蔵版』(野上豊一郎編 中央公論社 1985)
『能百番を歩く』(京都新聞社編 京都新聞社 1990)
『藤井乙男著作集 8 解説・解題集』(藤井乙男〔著〕 竹野静雄編・解説 クレス出版 2007)
『和漢三才図会 12』(寺島良安〔著〕 島田勇雄〔ほか〕訳注 平凡社 1989)
『日本随筆大成 1-5』(日本随筆大成編輯部編 吉川弘文館 1927)
『続群書類従 9 上 傳部』(塙保己一編 続群書類従完成会 1981)
キーワード
(Keywords)
いけばな
謡曲
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000127412解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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