レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年11月21日
- 登録日時
- 2013/01/25 14:28
- 更新日時
- 2013/03/21 13:37
- 管理番号
- 埼熊-2012-229
- 質問
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解決
密通・不倫・浮気・情事の歴史的変遷について知りたい。
- 回答
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当館所蔵の資料を〈不義〉〈密通〉〈不倫〉〈浮気〉〈情事〉をキーワードに調査した結果から、次の資料を紹介した。
『不義密通と近世の性民俗 同成社江戸時代史叢書 32』(森山豊明著 同成社 2012)
江戸期について詳しい記述あり。第一部に、不義密通を中心とした具体的事例の紹介あり。
また、p3-4に、主な先行研究の紹介あり。
『をんなの座 妻・妾・後家 日本文学新書』(中川善之助著 至文堂 1964)
p108-「一夫多妻」の節に、〈嫡妻と妾〉〈妾の公認〉や、p167-「貞操と姦通」の節あり。
『図説不倫の歴史 愛の幻想と現実のゆくえ』(サビーヌ・メルシオール=ボネ著 原書房 2001)
古代ギリシアから現代に至る、主にフランスの各時代の不倫観の変遷をたどったもの。
『愛はなぜ終わるのか 結婚・不倫・離婚の自然史』(ヘレン・E.フィッシャー著 草思社 1993)
「はじめに」に、「不倫や離婚といった複雑で議論の多い、しかもときとして痛みなしには語れない社会的行動を、遺伝子的要素と適応の側面からとりあげる」とあり。p69-「なぜ不倫か」の章あり。
- 回答プロセス
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事典類を調査
『日本風俗史事典』(日本風俗史学会編 弘文堂 1980)
〈不義〉〈不倫〉〈浮気〉〈情事〉の項なし。
p620〈密通〉の項に、「男女が密かに情を通じることで、とくに有夫の婦人とその夫以外の男性とが私通することをさしていう。不義。姦通。みそかごと。不貞行為。」とあり、歴史的な変遷について解説あり。
『日本国語大辞典 11』(小学館 2001)
p738-739〈ふぎ【不義・不儀】〉の項に、「義にそむくこと。人の道にはずれること。」「十悪または八虐の一つ。主人、長官、師を殺すなどの不法行為に科される古代刑法の罪名。」「男女の道にはずれた関係。みそかごと。姦通。密通。」とあり。
p1066〈ふりん【不倫】〉に「不道徳であること。特に、男女関係で人の道にそむくこと。また、そのさま。」とあり。
『日本国語大辞典 11』
p755〈みっつう【密通】〉に、次の意味あり。「ひそかに通じあうこと。また、ひそかに通知すること。また、その通知など。」「道義に反して、男女がひそかに肉体関係を持つこと。私通。みそかごと。」
『日本国語大辞典 2』
p517-518〈うわき【浮気】〉の項に、次の意味あり。「うわついて落ち着きのない性質や状態。心が浮かれて思慮に欠けている状態。うわっ調子。」「陽気で、はでな性質や状態。ぱっと人目につくさま。」「気まぐれに異性から異性へと心を移すこと。決まった妻や夫、婚約者などがいながら、他の異性と恋愛関係を持つこと。また、そのさま。好色。多情。」
『日本国語大辞典 7』
p128〈じょうじ【情事】〉の項に、次の意味あり。心の中に思っている事柄。いつわりのない事柄。」「事情。ありさま。」「男女間の恋愛に関する事柄。いろごと。」
その他調査した資料 ※記述のなかったもの
『時代風俗考証事典』(林美一著 河出書房新社 1977)
『絵でよむ 江戸のくらし風俗大事典』(棚橋正博編著 村田裕司編著 柏書房 2004)
『日本民俗大辞典 下(た-わ・索引)』(福田アジオ〔ほか〕編 吉川弘文館 2000)
『日本を知る事典』(大島建彦〔ほか〕編 社会思想社 1971)
『図録性の日本史』(笹間良彦著 雄山閣 2002)
『性関係の歴史』(アンドレ・モラリーダニノス著 篠沢秀夫訳 白水社 1966)
『大衆文化史 日本人の性と生活』(森秀人著 産報 1964)
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会.家庭生活の習俗 (384 9版)
- 参考資料
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- 『不義密通と近世の性民俗 同成社江戸時代史叢書 32』(森山豊明著 同成社 2012)
- 『をんなの座 妻・妾・後家 日本文学新書』(中川善之助著 至文堂 1964)
- 『図説不倫の歴史 愛の幻想と現実のゆくえ』(サビーヌ・メルシオール=ボネ著 原書房 2001)
- 『愛はなぜ終わるのか 結婚・不倫・離婚の自然史』(ヘレン・E.フィッシャー著 草思社 1993)
- キーワード
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- 性道徳-歴史
- 恋愛-歴史
- 不倫
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000127403