レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年6月13日
- 登録日時
- 2012/09/19 10:54
- 更新日時
- 2012/09/26 14:58
- 管理番号
- 岩手-0103
- 質問
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解決
江戸~明治時代にかけて、岩手県内の私塾について記載のある資料を知りたい。
- 回答
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私塾の定義について、『岩手百科辞典』(参考資料9)340ページには“江戸時代から明治初期にかけて、
教師の私宅を教場として開かれた教育機関。漢学塾・国学塾・洋学塾・医学塾・和算塾などその種類が多く、
概して寺子屋よりは一段高い教育を施した。”と、ある。
調査済資料『岩手県の教育史』152ページには、明治16年の文部省調査「私塾・寺子屋取調表」におい
て、“私塾と寺子屋を厳密に判別しがたい”と、している。
漢学塾と算学塾の一覧は、調査済資料『岩手県の教育史』335~342ページの通り。
以上をふまえ、私塾について関連する記載がある資料は以下の通り。
参考資料1 『岩手県域寺子屋物語』
p. 44~50 私塾教育
内容:明治16年の文部省調査「私塾・寺子屋取調表」を根本資料とした12の私塾のほか、明治初期の
4つの私塾について、名称・学科・所在地・開業廃業・男女生徒数・(塾主)身分・塾主氏名の記載。
p.50~56 (附)和算教育
内容:本文中、調査済資料『岩手県の教育史』340ページの算学塾(盛岡市)について記載。
参考資料2 『岩手県教育史資料』第1集 藩学・寺子屋篇
備考:上記『岩手県域寺子屋物語』に記載の私塾のうち、12の私塾について、より詳細に記載。
31ページの凡例によると、“明治十六年に文部省報告局が、各県に提出を命じた各管下の寺子屋取調表”
を元に整理したものであり、“明治五年学制が頒布せられる直前”の状況。そのほかの漢学塾についても記載。
<12の私塾>
p.33 名称:なし/所在地:南岩手郡盛岡鷹匠小路/塾主:重茂 綱条
p.40 名称:なし/所在地:南岩手郡浅岸村/塾主:北田 貞治
p.77~78 名称:なし/所在地:西磐井郡油田村/塾主:医王山 祥雲
p.82 名称:なし/所在地:東磐井郡黄海村/塾主:小寺 徳弥太ほか
p.83 名称:硺成書院/所在地:東磐井郡大原村/塾主:志村 退蔵
p.83~84 名称:丘麓書院/所在地:東磐井郡大原村/塾主:金 齊輔
p.84 名称:荒木黌/所在地:東磐井郡猿沢駅/塾主:荒木 脩慶
p.85 名称:愛日舎/所在地:東磐井郡摺沢駅/塾主:小原 諒三郎
名称:省耕堂/所在地:東磐井郡薄衣村/塾主:斎藤 時保
p.85~86 名称:育贇舎/所在地:東磐井郡薄衣村/塾主:山村 信美
p.86 名称:育成学舎/所在地:東磐井郡門崎村/塾主:門崎盛斎
p.97 名称:なし/所在地:気仙郡広田村/塾主:宮埜考斎
<そのほかの漢学塾>
p.81 名称:なし/所在地:東磐井郡築館/塾主:小山兵蔵
参考資料3 『岩手県教育史資料』第2集 学制篇1
p.73~75 共慣義塾
参考資料4 『岩手近代教育史』第1巻 明治編
p.157~223 第三節 寺子屋の教育
p.224~279 第四節 和算教育
p.316~328 二、英学塾「共慣義塾」
p.337~339 五、寺子屋・私塾の動向
p.588~590 学制による私塾と家塾
参考資料5 『岩手近代教育史』第4巻 教育統計・年表編
p.739~745 岩手県管下の寺子屋一覧表
内容:明治16年~19年調査「岩手県寺子屋取調表(明治16年)」による。総合計217。
そのほか、参考資料は以下の通り。
参考資料6 『図説盛岡四百年』上巻 江戸時代編
p.354~359 盛岡の藩学と庶民の教育
参考資料7 『用語 南部盛岡藩辞典』
p.165 寺子屋
参考資料8 『岩手の和算と算額』
p.28~48 (1)一関藩の和算
p.49~60 (2)盛岡藩の和算
参考資料9 『岩手百科事典』
p.340 私塾
参考資料10 『岩手県教育史資料』第19集 補遺
(p.1~270 第一部 寺子屋・私塾篇)
p.1~249 千早家資料
内容:『岩手県教育史資料』第1集 藩学・寺子屋篇 の補遺。本県の寺子屋の中で千早塾の
調査を収録。凡例には“本県を代表する寺子屋、私塾資料”と、記載。
p.250~270 共慣義塾資料
内容:『岩手県教育史資料』第2集 学制篇1 の補遺。凡例には“明治初期に於ける私塾の実態を
解明するための手がかりを与える”と、記載。
参考資料11 『岩手県史』第5巻 近世篇2
p.1489~1494 二、藩政後期の庶民教育者
参考資料12 『南部藩教育小史』
p.42~46 一、学制
参考資料13 『岩手県教育史概要』稿本
p.1~4 藩政時代の寺子屋教育
参考資料14 『岩手学事彙報』第396号(第391-398号合冊)
p.29 藩学校及寺子屋
参考資料15 『岩手学事彙報』第232号(第212-247号合冊)
p.23 私塾の取締
参考資料16 『創業期ニ於ケル岩手県教育者一覧』藩政末期ヨリ明治18年頃ニ至ル
内容:『岩手県史』第5巻 近世篇2 、「二、藩政後期の庶民教育者」の典拠資料。
- 回答プロセス
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・私塾の定義を、調査済資料と「岩手百科事典」(参考資料9)で確認。
・キーワード「私塾」、「寺子屋」で蔵書検索。
・岩手に関する郷土資料のうち、教育史、県史、和算についてブラウジング。
- 事前調査事項
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以下の資料は調査済。
「岩手県の教育史」(長岡 高人/編著 思文閣出版 1986年)
- NDC
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- 教育史.事情 (372 9版)
- 和算.中国算法 (419 9版)
- 参考資料
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- 1 『岩手県域寺子屋物語』 長岡 高人/著 熊谷印刷出版 1984年
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2 『岩手県教育史資料』第1集 藩学・寺子屋篇 岩手県教育調査研究所/編 岩手県学校用品 1956年
- 3 『岩手県教育史資料』第2集 学制篇1 岩手県教育調査研究所/編 岩手県学校用品 1957年
- 4 『岩手近代教育史』第1巻 明治編 岩手県教育委員会/編・発行 1981年
- 5 『岩手近代教育史』第4巻 教育統計・年表編 岩手県教育委員会/編・発行 1981年
- 6 『図説盛岡四百年』上巻 江戸時代編 吉田 義昭/ほか編著 郷土文化研究会 1991年
- 7 『用語 南部盛岡藩辞典』 一ノ倉 則文/編 東洋書院 1984年
- 8 『岩手の和算と算額』 安富 有恒/著 杜陵高速印刷 1982年
- 9 『岩手百科事典』 岩手放送岩手百科事典発行本部/編 岩手放送 1978年
- 10 『岩手県教育史資料』第19集 補遺 岩手県立教育研究所/編・発行 1965年
- 11 『岩手県史』第5巻 近世篇2 岩手県/編 杜陵印刷 1963年
- 12 『南部藩教育小史』 上飯坂 直美/編 盛岡市役所 1937年
- 13 『岩手県教育史概要』稿本 岩手県教育会/編・発行 1935年
- 14 『岩手学事彙報』第396号(第391-398号合冊) 九皐堂1896年
- 15 『岩手学事彙報』第232号(第212-247号合冊) 九皐堂1891年
- 16 『創業期ニ於ケル岩手県教育者一覧』藩政末期ヨリ明治18年頃ニ至ル 森 嘉兵衛/著 岩手県 出版年不明
- キーワード
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- 算額
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000111361