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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000108386
提供館
(Library)
練馬区立光が丘図書館 (2310087)管理番号
(Control number)
nerima-光が丘-0016
事例作成日
(Creation date)
2012年05月18日登録日時
(Registration date)
2012年07月11日 02時05分更新日時
(Last update)
2015年07月15日 11時59分
質問
(Question)
『あしながおじさん』の著者、ジーン・ウェブスターについて調べたい。
特に『続 あしながおじさん』を書いた頃の作者の生活背景など。
著者の伝記や、作品の評論本などはあるか。
回答
(Answer)
■930.3(自館NDC:英米文学作家研究)書架をブラウジング
 →なし

■キーワード「ジーン・ウェブスター」・「あしながおじさん」で、自館の図書館システムを検索
 →1冊にまとまった作家研究は見つからない

■件名「児童文学-辞典」、「文学-歴史」、「文学・930」で、自館の図書館システムを検索
 →S909・902の棚をブラウジング、及び他館より取寄せ

≪以下①~③の資料に、略歴と生活背景の記載あり≫

① 『世界児童・青少年文学情報大事典 第2巻 ウェ-オ』 S909禁帯(自館請求記号 以下同様)
P22~25 「ウェブスター,ジーン」の項:
略歴、学歴、職歴、作者情報、日本語訳の著作一覧、他に英語表記で著作、映画化・舞台化、参考文献が載っている。それによると、「身体障害者の学 校や施設に教えに出かけたが、そこで、恵まれない子どもたちが世間的に成功できない理由は見当たらない との確信を抱くにいたり、ユーモアと現代的な精神でこのテーマを『足長おじさん』に書くことになる」とある。

② 『二〇世紀女性文学を学ぶ人のために』 902
P164・165「ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』(辻英子)」
「福祉事業にも強い関心をもち、感化院や孤児院を視察し、生涯、小説の執筆と並行して社会施設改善のために尽力した。本作(あしながおじさん)からも、社会の底辺にいる子どもたちにたいする作者の暖かいまなざしが伝わってくる」とある。

③ 『私の青春文学紀行』 930
目次に、赤毛のアン/カナダ トム・ソーヤの冒険/アメリカ などと並び、あしながおじさん/アメリカ P14-21 とある。
「1906~1907の世界旅行から帰国後、一緒に旅をした女友達の兄、法律家のマッキニー氏と親しくなる。彼には心の病で入退院をくり返す妻と 同じ病気を発病した息子がおり、彼も心労からアルコール依存症になり治療を受け、ジーンの明るい人柄に救われる。やがて二人は秘かに婚約。マッキニー氏の離婚が成立した後の1915年に結婚した。底抜けに明るい『あしながおじさん』は、作者が秘密の恋を抱え、婚約者の悲惨な家庭に悩んでいた時期に書かれていた」とある。


≪以下④⑤の資料は、簡単な略歴あり、背景についてはなし≫

④ 『英米児童文学辞典』 S909 
P368 「Webster,Jean」の項: 
顔写真あり。「母がマーク・トウェインの姪にあたり、出版業者であった父親も少女小説の作品を多く残すなど、作家になるには恵まれた環境に育った」とある。

⑤ 『オックスフォード世界児童文学百科』 S909
P15 「あしながおじさん」の項:
娘を出産後すぐ亡くなったことや、「あしながおじさん」が舞台・映画になったことなど。


≪⑥は記載なし≫

⑥ 『英語圏諸国の児童文学Ⅰ 物語ジャンルと歴史』 909
P17.76.81.82.106 「ウェブスター,ジーン」「あしながおじさん」
作品の中身についての説明が主で、著者の略歴等はない。


■作品そのものから、あとがきや解説を探す
 →以下2冊の児童資料に記載あり

 ⑦ 『あしながおじさん』 岩波少年文庫
   訳者あとがきのP288
略歴とともに、「ヴァッサーカレッジ学び、経済学の勉強の一環で孤児院などを訪問した経験から、生い立ちが不幸でも成功するチャンスがあるという信念を得たことが『あしながおじさん』にあらわれている」。また、時代背景についても記述があり「二十世紀の初めはアメリカでも女性は参政権を持たず、公民として認められてもいないという時代で、貧富の差が広がり、生活苦のため子どもを捨てる親もいた。孤児院はそういう子供たちの受け皿ではあったが、一人ひとりに愛情を注ぎ、細やかな世話をするところまではいかなかったようだ。そんな時代でもジーンは新しいものの考え方をしていたことが作品からうかがえる」とある。

 ⑧ 『あしながおじさん』 青い鳥文庫
   解説のP257
略歴とともに、「30歳になったころには世界旅行にも出かけている。『あしながおじさん』が出版されたのは1912年、ジーンが36歳のとき。その3年後に続編を発表、同じ年にマッキニー氏と結婚。」とある。


※各資料に書かれていた内容を短くまとめると、以下の通り。
  
  ジーン・ウェブスターは、1876年ニューヨーク州生まれ。父親は、マーク・トウェインの『トム・ソーヤの冒険』を出した出版社の経営者で、母親はマーク・トウェインの姪。ヴァッサー・カレッジで英文学と経済学を学ぶ。在学中から、校友会誌に短編を書いていた。卒業後、『パティ、カレッジへ行く』『小麦姫』『ジェリーは若い』『ピーターは忙しい』などを発表。(以上⑦より)『あしながおじさん』が出版されたのは1912年(36歳)、たちまち評判になり、3年後に続編を発表。同じ年に弁護士のグレン・フォード・マッキニーと結婚、翌年女の子を出産したが、その2日後、40歳の誕生日を目前に亡くなった。(以上⑧より)



■CiNii Articles で関連の論文を検索 ( http://ci.nii.ac.jp/)
 →キーワード「ジーン・ウェブスター」で論文検索すると、2件ヒットする (2012.7.10確認)

○ 受肉するアメリカの国家的神話--ジーン・ウェブスターにみる優生思想と植民地的欲望
   森 有礼  国際英語学部紀要 11, 25-38, 2008

○ ジ-ン・ウェブスタ-の「あしながおじさん」の文体
   辰巳 新弥  大阪商業大学論集 (40), p47-65, 1974-11
回答プロセス
(Answering process)
有名な作家ではあるが、1冊にまとまった作家の伝記や研究書は見つからず、文学関係の事典や、作品そのものの解説やあとがきで対応。
『あしながおじさん』をかいたのは1912年(36歳)、『続 あしながおじさん』はその3年後に書かれたが、『続 あしながおじさん』を書いたころの生活背景について、前作の時との明らかな違いなど、特化した情報は確認できなかった。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
児童文学研究  (909 9版)
英米文学  (930 9版)
文学史.文学思想史  (902 9版)
参考資料
(Reference materials)
『世界児童・青少年文学情報大事典 第2巻 ウェ-オ』 藤野 幸雄 勉誠出版 2000.12
『二〇世紀女性文学を学ぶ人のために』 児玉実英 世界思想社 2007.3
『私の青春文学紀行 とんぼの本』 松本 侑子 新潮社 2008.7
『あしながおじさん』 講談社青い鳥文庫 ウェブスター著 曽野綾子訳 1989.12
『あしながおじさん』 岩波少年文庫 ジーン・ウェブスター作 谷口由美子訳 2002.2
『英米児童文学辞典』 定松正 本多英明 研究社 2001.4
『オックスフォード世界児童文学百科』 ハンフリー・カーペンター マリ・プリチャード 神宮輝夫監訳 原書房 1999.2
キーワード
(Keywords)
ジーン・ウェブスター
あしながおじさん
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
人物
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000108386解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決