レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年10月27日
- 登録日時
- 2012/05/06 11:26
- 更新日時
- 2012/12/26 11:07
- 管理番号
- 新県図-01197
- 質問
-
解決
南魚沼市の米はなぜおいしく、高価なのか。理由がわかる資料があれば教えてほしい。
- 回答
-
南魚沼市の米といいましても、米一般ではなく、コシヒカリがおいしい米といわれています。もともと新潟県産のコシヒカリは新潟コシヒカリとして流通していましたが、『魚沼の米』(農林水産省北陸農政局新潟統計情報事務所/編・発行 2000 当館請求記号:N616/N96)の序文に「自主流通米価格形成の場で、平成7年から地域区分別に上場されて以降、魚沼コシヒカリは他の追随を許さないトップの地位を維持し続けています」とあります。
また、『新潟の米データブック』([農林水産省]北陸農政局新潟農政事務所統計部/編・発行 2007 N611/H82)p5に「新潟県産のコシヒカリは、新潟一般、魚沼、岩船、佐渡とも全国全銘柄平均に比べ、高い市場評価を得ています。特に、魚沼コシヒカリは高い市場評価を得ています」とあります。この魚沼コシヒカリは魚沼地域で生産されるコシヒカリのことで、旧北魚沼郡・南魚沼郡・中魚沼郡全域を示し、南魚沼市に特化したものではありません。
魚沼コシヒカリがなぜおいしいかということについては、『コシヒカリ物語 日本一うまい米の誕生』(酒井義昭/著 中央公論社 1997 中公新書 616/Sa29)の第12章「コシヒカリの食味と優良産地」(p192~213)に詳述されています。
さらに、『「コシヒカリの里」わが魚沼』(佐藤守正/ほか著 冬馬舎 2009 214.1/Sa29)p113「魚沼コシヒカリはどのように魚沼に根づいたか」の中で、先に酒井義昭が示した魚沼コシヒカリがおいしい条件を要約しています。また、同書p119~120では歴史的な経緯を、p122~124では大型機械の導入がその栽培に寄与していることが記されています。
なお、物の価格は、その評価によって左右されます。新潟コシヒカリとは別の魚沼コシヒカリという銘柄を作るにあたっては「コシヒカリ共和国」の努力がありました。同書p126~127では、「コシヒカリ共和国」が1991年、新潟県経済連へ産地ごとの上場を認め、魚沼米を一つの産地銘柄として販売することを求める要請書を提出したことを述べています。
この魚沼コシヒカリについて農林水産省北陸農政局新潟統計情報事務所ではアンケートを実施し、その結果を『魚沼の米』で報告しており、p11~12で価格についても触れています。
魚沼米を栽培するためにかかる経費については『ここいらの宝魚沼米』(農林水産省北陸農政局魚沼統計・情報センタ-/編・発行 2005 N616/N96)のp9に記されています。
ちなみに、前述の『「コシヒカリの里」わが魚沼』p122では、魚沼コシヒカリの高価格がその品質維持につながることを述べています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 食用作物 (616 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- コシヒカリ
- 魚沼
- 新潟米
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000105614