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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000101508
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
OSPR11110071
事例作成日
(Creation date)
2011/11/24登録日時
(Registration date)
2012年02月13日 02時00分更新日時
(Last update)
2012年02月14日 14時12分
質問
(Question)
戦国時代に馬を使った戦は、よく知られていますが、いつごろから戦に馬を使っていたのでしょうか?
回答
(Answer)
お問い合わせは日本における馬を使った戦と解して回答いたします。
下記に詳しく記していますが、「軍馬」自体は古代日本から存在したようですが、一般的な騎馬戦については平安末期ころから始まっているようです。

・『国史大辞典 第2巻』(国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1980.7)151-152頁
「馬」の項によりますと、馬は「四世紀以後大陸から飼育技術とともに本格的に移入されたものとみられる。馬は軍用・輸送用・農耕用などに使用され、古代には馬飼部があり馬の飼養にあたる部民がいた」(151頁)とあって、古代から軍馬がいたことが記述されています。

・『日本馬政史 第1巻』(帝国競馬協会 1928.5)中之島図書館所蔵
上記『国史大辞典』に参考文献として挙げられた本です。
70頁に『日本書紀』を引いて、壬申の乱(672年)に馬が用いられていたと記しています。

・『日本古代家畜史:改訂』(鋳方貞亮/著 有明書房 1982.10)中之島図書館所蔵
上記『国史大辞典』に参考文献として挙げられた本で、1945(昭和20)年10月に刊行されたものの改訂版です。
第二章が馬に当てられており、204-206頁が「第五項 軍事」です。
鋳方氏によると、『日本書紀』仁徳天皇五十三年の条の記述が「我が国古代に於いて、戦争に馬を用ひたる初見であらう」と記しています。ただし「文献の示すところによれば、尚本例に先だつ二三の例は存在するが、かくの如く判然多数の軍馬が用ひられたと推察し得られるものは無い」とのことです(205頁)。

・『古代:埋もれた馬文化(馬の文化叢書第一巻)』(森浩一/編 馬事文化財団 1993.12)
358-387頁の岡安光彦氏による「馬具副葬古墳と東国舎人騎兵:考古資料と文献史料による総合的分析の試み」で、馬具の副葬品から(一覧が363-364頁に記載)、騎馬兵力の規模を推定しており、「六世紀末から七世紀前半の時期において、当時の信濃国には少なくとも約五六〇騎前後からなる騎馬兵力が形成」「同様にして駿河・遠江両国合わせて三七〇騎程度、さらに三河・尾張に一六〇騎程度の兵力が、それぞれ形成していたと推定できる」と書かれています(367頁)。
また、372頁以降には東国舎人騎兵の成立過程について論述されており、古代の騎馬兵力に関する論文として参考になると思われます。

・『家畜文化史』(加茂儀一/著 法政大学出版局 1973.1)
これも、上記『国史大辞典』に参考文献として挙げられた本です。
314頁に日本における騎馬戦の始まりについて、馬上から敵を切るのに適した「刃にソリのある湾刀」が藤原時代末期以来発見されていることに注目し、「おそらく前九年の役(一〇五一-一〇六二年)や、後三年の役(一〇八三-一〇八七年)頃から、騎馬者が戦場に現われるようになったのであろう」と記述しています。
また、「古代においては本来の騎馬戦が存在していたことを立証する絵画、その他の表現は存在していない」と書かれています(315頁)。

・『馬と人との年代記(クロニクル):大陸から日本、そして福島へ』(福島県立博物館 [2006])
53頁に『日本後紀』弘仁天皇2年の条(811年)の坂上田村麻呂の記述から戦いに臨む人々にとって馬は必要な存在であった、と書かれています。
また、「前9年・後3年の役、源義経の活躍した源平合戦、戦国時代の武田騎馬軍団など、日本における戦いの歴史の中で、馬は主力兵器として常に戦いの中心にいた」とも記述されています。

・『図説馬の博物誌(ふくろうの本)』(末崎真澄/編 河出書房新社 2001.12)
8-21頁にかけて、後三年の役(1083-1087年)から源平合戦を経て長篠の合戦までの馬が使われた戦の絵画が記載されています。

ちなみに、世界史に視野を広げた場合は、
・『世界大百科事典 第3巻』(平凡社 2007.9)
「馬」の項に、紀元前2000年紀前半の古代オリエント社会において馬の引く戦車が登場している、とあります(319頁)。

・『図説馬と人の歴史全書』(キャロライン・ディヴィス/編 東洋書林 2005.1)
日本の事例ではありませんが、169-212頁は「第6章 戦争と馬」となっており、古代から第1次大戦までの馬と軍事に関して記述されています。

・『馬の世界史(講談社現代新書)』(本村凌二/著 講談社 2001.7)
これも日本の事例ではありませんが、29-49頁が「2章 馬と世界文明:戦車の誕生」となっており、紀元前における馬と軍事に関して記述されています。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210 8版)
参考資料
(Reference materials)
『国史大辞典 第2巻』(国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1980.7)(ページ:151-152)
『日本馬政史 第1巻』(帝国競馬協会 1928.5)(ページ:70)
『日本古代家畜史:改訂』(鋳方貞亮/著 有明書房 1982.10)(ページ:205)
『古代:埋もれた馬文化(馬の文化叢書第一巻)』(森浩一/編 馬事文化財団 1993.12)(ページ:367・372-)
『家畜文化史』(加茂儀一/著 法政大学出版局 1973.1)(ページ:314)
『馬と人との年代記(クロニクル):大陸から日本、そして福島へ』(福島県立博物館 [2006])(ページ:53)
『図説馬の博物誌(ふくろうの本)』(末崎真澄/編 河出書房新社 2001.12)(ページ:8-21)
『世界大百科事典 第3巻』(平凡社 2007.9)(ページ:319)
『図説馬と人の歴史全書』(キャロライン・ディヴィス/編 東洋書林 2005.1)(ページ:169-212)
『馬の世界史(講談社現代新書)』(本村凌二/著 講談社 2001.7)(ページ:29-49)
キーワード
(Keywords)
古代史 軍馬 騎馬
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
その他
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000101508解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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