レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/09/08
- 登録日時
- 2012/01/14 02:02
- 更新日時
- 2012/03/20 16:12
- 管理番号
- 6000005561
- 質問
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解決
現在の天神祭は太陽暦7月25日に船渡御が行われるが、江戸時代までの天神祭は旧暦の何月何日に船渡御を行っていたか。また、当時も夏の祭りとして行われていたのか。
- 回答
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天神祭は疫病を祓う夏の祭り。文献に見える最古の記録では、旧暦7月7日に船渡御が行われていたことがわかっている。その後、菅原道真の生誕日と伝えられる旧暦6月25日に変更になり、さらに太陽暦の導入により、現在の7月25日に船渡御が行われるようになった。
- 回答プロセス
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参考室の祭り(386)の書架を探す。
『日本の祭り6 近畿Ⅱ』で天神祭を調べると、大阪天満宮の夏祭りとある。
現在は7月24日~25日に行われること、また由来の記載もあるが、過去の日程の記載はない。
また『年中行事大辞典』では「天満天神祭(てんまてんじんまつり)」の項が立てられ、「大阪天満宮で旧暦6月25日に執行された祭礼が著名」とある。
これによると、史料上の初見は1449年(宝徳元年)の7月7日であったが、1587年(天正15年)には6月25日に祭礼日が変更されていた、とのこと。
参考資料として挙げられていた『天神祭』『天神祭-火と水の都市祭礼-』を取り寄せ、内容を確認する。
『天神祭』には過去の日程についての記載なし。
『天神祭-火と水の都市祭礼-』に、明治5年の太陽暦導入に伴い、7月25日に祭の日程が変更されたことが注釈として記されていた。
これに加えて175(神道)の書架を探したところ、『大阪府神社史資料 上巻』p8に「天満天神御祓」として、6月25日の祭礼の由来と内容の記載があった。
また216(大阪‐歴史)の書架より、『新修大阪市史 第4巻』(近世Ⅱ)のp841-844には、大阪の代表的な夏祭りとして、旧暦6月25日に行われる天満宮の天神祭の内容が記載されていたため、これらも合わせて提供した。
なお、『旧暦読本』(創元社)によると、2011年7月25日は旧暦6月25日にあたる。旧暦の7月25日は、2011年の場合は8月24日である。
- 事前調査事項
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大阪天満宮に問い合わせたところ、ずっと7月25日であったとの回答を得たが、旧暦の7月は太陽暦では秋にあたると思われるため、秋祭りであったのかどうか確認したい。
- NDC
- 参考資料
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- 『年中行事大辞典』加藤 友康/編(吉川弘文館)
- 『大阪府神社史資料 上巻』(大阪府神社庁)
- 『新修大阪市史 第4巻』新修大阪市史編纂委員会/編集(大阪市)
- 『天神祭 -火と水の都市祭礼-』大阪天満宮文化研究所/編(思文閣出版)
- 『日本庶民生活史料集成 第22巻』谷川 健一/編集委員代表(三一書房)
- 『旧暦読本』岡田 芳朗/著(創元社)
- キーワード
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- 天神祭(テンジンマツリ)
- 天満宮(テンマングウ)
- 船渡御(フナトギョ)
- 歴史
- 祭礼
- 神事
- 大阪
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099940