レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/04/30
- 登録日時
- 2012/01/14 02:01
- 更新日時
- 2012/03/20 16:21
- 管理番号
- 6000003964
- 質問
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解決
中国の政治家である魏徴という人物と、魏徴の書いたという岳陽楼記という書物のことがわかる資料はあるか。
- 回答
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魏徴は唐初の政治家(『世界歴史大事典5』に項目あり)
豊中市未所蔵の『英雄詩伝』に記述あり、吹田市より借用して提供。
岳陽楼記の著者は范仲淹。口語訳は『新釈漢文大系16』『新釈漢文大系18』に所収。
- 回答プロセス
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所蔵資料を「魏徴」または「岳陽楼記」で調べるが、いずれも所蔵なし。
『世界歴史大事典5 カワ‐キヨ』(教育出版センター)で調べたところ、魏徴(ぎちょう)は唐初の政治家ではあるが、著作に岳陽楼記の名は見られず。
『中国学芸大事典』で調べると、岳陽楼記(がくようろうのき)は文章の篇の名で、宋の范仲淹(はんちゅうえん)の作とあり。
「天下の憂いに先立って憂え、天下の楽しみにおくれて楽しむ」という内容が末尾にあるとのこと。
また学術コンテンツポータルGenii(ジーニイ、参考URL1)で魏徴を検索したところ、『英雄詩伝 漢詩で読むリーダーの生きかた』(日本経済新聞社)に魏徴についての章があることが判明。豊中市未所蔵であったため、吹田市より借用して提供した。岳陽楼記についてはGeniiではヒットせず。
さらにレファレンス協同データベースで岳陽楼記を検索したところ、埼玉県立図書館の事例がヒット(参考URL2)『新釈漢文大系』16古文真宝(後集)18文章規範(正編)下に所収とあり。古文真宝には作者は范希文(はんきぶん)文章規範には范文正公(はんぶんせいこう)とあるが、いずれも説明文より范仲淹と同一人物とわかる。『新釈漢文大系』は豊中市でも所蔵があり、利用者に確認したところ、探していた「岳陽楼記」に該当したため、こちらを提供した。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『世界歴史大事典5』梅棹 忠夫/監修(教育出版センター)
- 『中国学芸大事典』近藤 春雄/著(大修館書店)
- 『新釈漢文大系16』(明治書院)
- 『新釈漢文大系18』(明治書院)
- キーワード
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- 魏徴(ギチョウ)
- 岳陽楼記(ガクヨウロウノキ)
- 范仲淹(ハンチュウエン)
- 范希文(ハンキブン)
- 范文正公(ハンブンセイコウ)
- 中国
- 歴史
- 唐
- 宋
- 漢文
- 人物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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参考URL1:Genii http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp
参考URL2:岳陽楼記等の口語訳について https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000030683
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099891