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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000099684
提供館
(Library)
沖縄県立図書館 (2110045)管理番号
(Control number)
1000000429
事例作成日
(Creation date)
2011/11/01登録日時
(Registration date)
2012年01月13日 02時00分更新日時
(Last update)
2012年01月13日 02時00分
質問
(Question)
沖縄で菊酒を飲む習慣があったのか、知りたい。
回答
(Answer)
日本全体での「菊酒」の風習の概要を知るため、一般の参考図書から調べる。

『風俗辞典』(森末 義彰、東京堂出版、1975年)
 p.469 「重陽節供」の項に「五節供の一で、毎年九月九日に行われる。・・・中国では菊は延寿の功があると信ぜられていることから、漢代から菊酒を飲む風習があった。わが国にもこの風が移り、天武天皇14(686)年に菊花の宴が行われ、平安時代初期から例年の儀となった」とある。

次に、沖縄での習慣を知るため、沖縄関係の参考図書を調べる。

『沖縄民俗辞典』(渡邊欣雄 ほか、吉川弘文館、2008年)
 p.161 「菊酒」の項に、「沖縄でのこの行事のはじまりは定かではないが、十七世紀後半の『使琉球記』、十八世紀後半の『大島津記』に菊酒を飲む記述が見られる。」とある。

『沖縄文化史辞典』(真栄田 義見、琉球政府文化財保護委員会、1972年)
 p.127 「九月九日」の項に「この日、菊酒といって、酒に菊の葉(三枚)を浮かべて仏壇や火の神に供え、家族の健康や長寿を祈願し、家の繁栄を祈願してから飲む。また、旅に出ているものがあれば、旅行中、旅先での健康の祈願をもする。とくに、石工・大工・鍛冶・山の仕事や運送業に従事している人たちは、この日をティフィサヌウニゲー(手足の御願)といって、仕事のもとになる手足の怪我のないようにと祈願をし、一日仕事を休んで知人同志一カ所に集まって、菊酒を飲む。」とある。

『琉球史辞典』(中山 盛茂、文教図書、1933年)
  p.663 「年中行事(九月の部)」の項に「菊酒の節句である。盃に菊の葉を浸して、神仏、火の神に供え家族の延命を祈る。また地方によっては火松(ひまつ)の御願、お嶽拝み等と言って、根所、祝殿内その他の拝所に詣る催しもある。」と記述されている。

民俗関係・歴史関係の資料を検索し、下記の6点を紹介する。

『沖縄の祭祀と民俗芸能の研究』(大城 学、砂子屋書房、2003年)
 p.851 鳩間島の年中祭祀として、「芋ぬ願い(芋の豊作祈願)」の記述の中に「各地では盃に注いだお酒に菊の葉を浮かべて(これを菊酒という)飲む」とあり。

『オバァが拝む火の神(ヒヌカン)と屋敷の御願(ヤシチヌウグワン)』(座間味 栄議、むぎ社、2006年)
 p.165-167 「チクザキ(菊酒)とヒヌカン」の項あり。嘉手納町、国直、屋良、野里、読谷村、沖縄市、南城市における菊酒の風習について記述している。

『沖縄・暮らしの大百科』(那覇出版社、那覇出版社、2004年)(別紙コピーあり。)
 p.285 「クングヮチクニチ(九月九日)」の項あり。1664年の『使琉球記』、『琉球國由来記』に菊酒についての記述があることを紹介している。

『使琉球記』(李 鼎元、言叢社、1985年)
 p.350 「九月五日 甲申。晴。」の項に、「国王は係官をよこして、菊を二十鉢あまり送ってきた」と記述あり。訳註によると、「この菊は重陽の為であろう。中国では九月九日に菊花の鉢を棚飾りして、九花山子とか九花塔とよんだ。」とある。
 
『琉球國由来記琉球王府編』(伊波 普猷、風土記社、1988年)
 p.33 「九月節句、南風御殿で儀式あり、円覚寺から菊酒を奉ず」との記述あり。

『沖縄・奄美の歳時習俗』(崎原 恒新、明玄書房、1975年)
 p.106-107 県内各地の菊酒に関する事例報告あり。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
1 沖縄民俗辞典 渡邊 欣雄∥ほか編 岡野 宣勝∥編 吉川弘文館 2008.7 K38/O52/ p.161

2 沖縄文化史辞典 真栄田 義見∥編 琉球政府文化財保護委員会∥監修 東京堂出版 1972.3 K03/MA26/ p.127

3 琉球史辞典 中山 盛茂∥編著 文教図書 1993.6 K200.3/N45/ p.663

4 沖縄の祭祀と民俗芸能の研究 大城 学∥著 砂子屋書房 2003.11 K386/O77/ p.851

5 オバァが拝む火の神(ヒヌカン)と屋敷の御願(ヤシチヌウグワン) 座間味/栄議∥著 むぎ社 2006.4 K384/Z1/ p.165

6 沖縄・暮らしの大百科 那覇出版社∥編集 崎間 麗進∥監修 那覇出版社 2004.11 K38/O52/ p.285

7 使琉球記 李 鼎元∥著 原田 禹雄∥訳注 言叢社 1985.3 K200.8/R32/ p.350

8 琉球國由来記 琉球王府編 伊波 普猷∥共編 東恩納 寛淳∥編 風土記社 1988.2 K200.8/R98/ p.33

9 沖縄・奄美の歳時習俗 崎原 恒新∥著 山下 欣一∥著 明玄書房 1975.11 K386/SA42/ p.106-107

10 風俗辞典 森末 義彰∥編 日野西 資孝∥編 東京堂出版 1975 R380.3/MO65/ p.469
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000099684解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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