レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年10月26日
- 登録日時
- 2011/10/26 17:31
- 更新日時
- 2011/10/26 17:51
- 管理番号
- 2011-2
- 質問
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解決
「人間、猿、馬、犬が神様に寿命をもらいに行き、それぞれ30歳か40歳分もらうが、動物たちは何年かずつ返し、その分を人間が加えてもらった」という筋の話について、詳しい内容を確認したい。
- 回答
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『世界の運命と予言の民話』の『人生の四段階』(インド)
『日本昔話ハンドブック 新版』の『寿命定め』(日本)
『完訳グリム童話集』、『完訳クラシックグリム童話集』の『寿命』(グリム童話)
以上が該当する話にあたり、それぞれ登場する動物や年齢に違いはあるが、話のパターンは共通であった。
『イソップ寓話集』の『人間の寿命』(イソップ寓話)
この話は多少毛色が違い、馬・牛・犬が人間に直接寿命を譲り渡すものになっているが、話の結末はその他のものと同じようになっている。
- 回答プロセス
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①インターネットであらすじをもとに検索したところ、「グリム童話」、「イソップ寓話」、「インドの民話」にこの話があるという情報が複数得られた。
②自館所蔵の世界の民話が載っている資料を調査すると、『世界の運命と予言の民話』に人間・ロバ・犬・猿が登場する『人生の四段階』というインドの民話が見つかり、「ヨーロッパではグリム(KHM176)をはじめ、イタリアにもあり、日本の『寿命定め』も同じ話である」とあった。
③『日本昔話ハンドブック 新版』に人間・馬・犬が登場する『寿命定め』のあらすじ・解説が書かれていて、「イソップ寓話集『馬と牛と犬と人間』やグリム童話集『寿命』に類話が見られる」とあった。
④『グリム童話を読む事典』で調べると、あらすじは載っていないが、「KHM176」は『寿命』というタイトルであることがわかった。グリム童話集(参考資料⑥,⑦)には人間・ロバ・犬・猿が登場する『寿命(じゅみょう)』の話があった。
⑤『イソップ寓話集』で『馬と牛と犬と人間』を探すと、人間・馬・牛・犬が登場する『人間の寿命』があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 参考資料
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- ①『世界の運命と予言の民話』(三弥井書店)
- ②『日本昔話ハンドブック 新版』(三省堂)
- ③『日本伝奇伝説大事典』(角川書店)
- ④『日本説話伝説大事典』(勉誠出版)
- ⑤『日本昔話事典』(弘文堂)
- ⑥『完訳グリム童話集』(岩波書店)
- ⑦『完訳クラシックグリム童話集』(講談社)
- ⑧『イソップ寓話集』(岩波書店)
- キーワード
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- 昔話
- 民話
- 童話
- 寓話
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000093641