レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年06月17日
- 登録日時
- 2011/08/30 14:48
- 更新日時
- 2011/08/30 14:48
- 管理番号
- 9000007418
- 質問
-
未解決
地震が起こる前に深海魚のリュウグウノツカイが現れたということが書かれている図書を紹介してほしい。できれば、江戸時代などの古い記録が見たい。
- 回答
-
『動物は地震を予知するか:異常行動が教えるもの(ブルーバックス)』(力武常次著 講談社 1978年)、『魚の地震予知』(小田淳著 叢文社 2007年)に、リュウグウノツカイが昭和38(1963)年伊豆新島での地震の2日前、昭和43(1968)年豊後水道の宇和島湾の地震の3ヵ月及び1ヵ月前に捕獲されたことなどが書かれている。古文献の記述については確認できなかった。
- 回答プロセス
-
1.自館システムで件名「地震予知」×書名「動物」「サカナ」で検索し、該当資料を確認。
・『地震の前、なぜ動物は騒ぐのか:電磁気地震学の誕生(NHKブックス)』(池谷元伺著 日本放送出版協会 1998年)→p85に「地震の前には「リュウグウノツカイ」などの深海魚が現れるが…」とあるが、過去の記録については記述なし。
・『動物は地震を予知するか:異常行動が教えるもの(ブルーバックス)』(力武常次著 講談社 1978年)→p141-144に「リュウグウノツカイ-末広博士の研究」の項があり、昭和38(1963)年伊豆新島での地震の2日前、昭和43(1968)年豊後水道の宇和島湾の地震の3ヵ月及び1ヵ月前にリュウグウノツカイが捕らえられたとある。
・『魚の地震予知』(小田淳著 叢文社 2007年)→p47-48に伊豆新島地震(昭和32(1975)年11月11日)では、地震直前に岸辺の浅瀬で巨大なリュウグウノツカイを捕獲、伊豆新島地震(昭和38(1963)年11月13日)ではリュウグウノツカイが獲れた2日後に地震が発生、豊後水道地震(昭和43(1968)年8月6日)には3ヵ月前に宇和島市小池付近の浅瀬でリュウグウノツカイを捕獲、また八幡浜では1ヵ月前に浅瀬でリュウグウノツカイを捕獲とあった。
※次の図書には該当の記述はなかった
・『地震予知 犬が悲しく泣く:動物たちの異常反応(ケイブックス)』(力武常次著 工業調査会 1979年)
・『動物が地震を知らせた』(中国科学院生物物理研究所地震グループ編 長崎出版 1979年)
2.古文献に記載があるか調査。
・『図説魚と貝の事典』(望月賢二監修 柏書房 2005年)→p428天保2(1831)年に土佐藩小才角ノ浜に打ち上げられたとの記述があるが、地震との関係はなし。
・『和漢三才図会(東洋文庫)』第7巻(寺島良安著 平凡社 1987年)→魚部に「リュウグウノツカイ」なし。p183「人魚」の項には「暴風雨のくる前に姿を見せる」とあるが、地震との関連の記述はない。
・『古事類苑』第48巻 動物部(吉川弘文館 1970年)→p1534-1535に「龍宮鶏」という魚や「人魚」はあるが、「リュウグウノツカイ」はなし。
・『日本国語大辞典』第13巻(小学館編集・発行 2002年)→「リュウグウノツカイ」の項には、引用文献の記述はなし。
3.自館システムで書名「リュウグウノツカイ」を検索し、該当資料を確認。
・『物のイメージ・本草と博物学への招待』(山田慶児編 朝日新聞社 1994年)→p43-64「人魚とリュウグウノツカイ」の項には、地震との関係の記述はなし。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 脊椎動物 (487 9版)
- 気象学 (451 9版)
- 参考資料
-
- 『動物は地震を予知するか:異常行動が教えるもの(ブルーバックス)』(力武常次著 講談社 1978年) (p142-143)
- 『魚の地震予知』(小田淳著 叢文社 2007年) (p47-48,p71)
- キーワード
-
- リュウグウノツカイ
- 地震予知
- 魚
- 深海魚
- 地震
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
リュウグウノツカイについては、次の資料に詳しい説明がある。
・『海の動物百科』第3巻 魚類Ⅱ(Andrew Campbell編 朝倉書店 2007年)[資料番号0105218352]p127
・『深海生物ファイル:あなたの知らない暗黒世界の住人たち』(北村雄一著 ネコ・パブリッシング 2005年)[資料番号0105089130]p120-121
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 地震・気象・災害
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000090571