レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2011/08/26 14:30
- 更新日時
- 2012/12/26 15:41
- 管理番号
- 戸畑 児童 7
- 質問
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解決
お地蔵さんが赤いよだれかけをかけているのは、なぜですか。
- 回答
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願掛けをしたり加護を受ける際に、涎掛けやお供え物をお地蔵さまに奉納する習わしがあるからです。
『仏像・かたちと種類』よると
お地蔵さまは地蔵菩薩という菩薩さまで、「お釈迦様が亡くなって五十六億七千万年後に弥勒菩薩が仏になるまでの間、人びとを救うといわれています。僧侶の姿をしており、右手に杖(錫杖)、左手に宝珠を持っています。子どもたちを守るために各町内や道ばたに安置されてます。」
とあります。
『地蔵の世界』には、願掛けの際の奉納物の一覧があり、その中に「涎掛け」が入っています。
なぜ赤い布なのかははっきりしませんでしたが、昔から白布や赤布はそれぞれ男子女子の性別を表すために使われたとP73にあります。
『小さい僧の物語』にも
「お地蔵さまは、子どもを守ってくれる仏さまとして、むかしから人びとに信仰されてきました。お地蔵さまに赤いよだれかけをかけるのも、冬には毛糸の帽子や頭巾をかぶせるのも、赤ちゃんが丈夫に育つようにというおかあさんたちの願いと祈りがこめられているからです」とあります。
『家族で楽しむ日本の行事としきたり』には、8月のお盆の時期に地蔵を祀る行事(地蔵盆)があり、その際子ども達が加護を受けるために前掛けをかけたりお供え物するという記述がありました。
- 回答プロセス
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業務端末の全文表記に、「地蔵」「仏教」「仏像」を入力し資料を検索しました。
そのうちの1類、3類の資料をあたり、お地蔵様が「地蔵菩薩」であることが分かったので、キーワードに「菩薩」を追加しました。
対象者が小学生でしたので、お地蔵様が主役のお話が集められている児童書『小さい僧の物語』(山椒太夫、笠地蔵など他18編)と『東京のおじぞうさま』も紹介しました。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『仏像・かたちと種類』狭川普文/著 フジタ 1985年 <186.8/サ> (40頁)
- 『家族で楽しむ日本の行事としきたり』石田繁美/編 ポプラ社 2005年 <386/イ> (154~155頁)
- 『地蔵の世界』 石川純一郎/著 時事通信社 1995年 <387/イ> (73~75頁)
- 『小さい僧の物語』 瀬戸内寂聴/著 平凡社 1980年 <918/ヘ>
- 『東京のおじぞうさま(講談社の幼年文庫 A13)』 大川 悦生/著 講談社 1977 〈913/オ〉
- キーワード
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- 地蔵
- 仏像
- 仏教
- 菩薩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000090437