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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000085946
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-36
事例作成日
(Creation date)
2011年04月30日登録日時
(Registration date)
2011年05月09日 13時21分更新日時
(Last update)
2011年08月29日 17時26分
質問
(Question)
風呂敷や袱紗に包んだまま金品を渡された場合,風呂敷・袱紗のみを返してもよいか。
回答
(Answer)
贈答品を贈る際もっとも丁寧に礼を尽くすには,金品の包みを折敷(おしき ※略式では進物盆)に載せて袱紗をかけ,風呂敷に包んで持参し,折敷(盆)ごと相手に渡します。この際,袱紗や風呂敷を掛けたまま渡すかどうかは地方や資料によって異なります。
受け取る側は,出された金品を盆ごと受け取り,品物だけ頂戴して,折敷(盆)に袱紗(と風呂敷)を載せて返します。その際「おため」または「おうつり」として半紙や懐紙を添えます。

「おため(お多芽)」とは,御利益や神仏の霊験を言い表していて,京阪,北陸地方では結婚のお祝いのときに使われることが多いようです。具体的には“お祝い金の1割”を包むことをいいます。
「おうつり(お移り)」とは,お祝いなどを届けてくださった方への心づけといったもので、「お祝いをうつす(移す)」ことからきたようです。具体的には神からのお祝いの移り紙(移り神)を意味することから,「懐紙」や「半紙」が用いられることが多いようです。

京都では,結婚祝いの場合,贈る側は現金,品物のいかんにかかわらず定紋入りの広蓋(漆器物)にお祝いの品をのせ,その上から袱紗をかけて定紋入りの風呂敷で平包みにします。渡す場合は,まず風呂敷をはずし,袱紗をかけたまま差し出しますが,玄関で渡す場合や品物によっては風呂敷に包んだまま渡してもかまいません。それを受けた側では,必ず頂戴した祝い金(品物の場合は相当する金額)の1割を封入し,ため紙とともに今預かった広蓋に載せ,袱紗を裏がえしにして返します。この作法を“うつり”といい,これは縁が移るように,また今後とも,行く末永く交際が深まっていくように,という意味があるとされています。
回答プロセス
(Answering process)
●冠婚葬祭,礼儀作法の資料を確認
【資料1】先方に渡すときは風呂敷から出し盆ごと差し出す。袱紗を掛けたまま渡すか,はずして渡すかは地方や流儀によって異なる。関東近辺では袱紗は覆いだから持参した側が取り除くものとし,関西では掛けたまま出し,受け手があとで袱紗と盆を返すものとしている。
受け取る側は,品物だけ頂戴して盆と袱紗がかかっていれば,盆に袱紗を載せて返す。白木の片木盆はそのまま頂戴してかまわない。

【資料2】先方の自宅に持参するときには,金封を祝儀盆(切手盆)にのせて袱紗をかけ,さらに風呂敷などで包んで持参する。差し上げるときには,包みをほどいてから袱紗をかけた祝儀盆ごと差しだす。
受け取る側は金封をいただき,「おため」または「おうつり」を祝儀盆にのせ,家紋付きの絵柄,袱紗は柄のほうを表にして,お礼の挨拶とともにお返しする。

【資料3】(贈り物の)包みを折敷に載せて袱紗をかけ,そのまま風呂敷に包んで持参し,正式には風呂敷に包んだまま差し出す。相手は別室で包みを解き,折敷に袱紗と風呂敷を載せてお返しする。そのとき「おうつり」として,半紙や懐紙を添えることも多い。

【資料4】京都の作法やしきたりについて詳細な説明あり。結婚祝だけでなく出産祝,お中元・お歳暮,結納等それぞれの際のしきたり,「おため」「うつり」についても詳しい。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗史.民俗誌.民族誌  (382 8版)
通過儀礼.冠婚葬祭  (385 8版)
年中行事.祭礼  (386 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『喜ばれる贈り物とお返し常識と知恵』(金谷千都子著 日本実業出版社 1992) p34~36,39~40,160
【資料2】『伊勢丹の最新儀式110番』(株式会社伊勢丹 誠文堂新光社 2009) p40~41 “お祝いを手渡しする際に,ふろしきやふくさはどう使うの?”
【資料3】『日本人のきまりごと事典』(主婦と生活社編・発行 1991) p117 “贈り物にも日本独自のきまりごとがあることを覚えておこう”
【資料4】『京の儀式作法書 改訂版』(岩上力著 光村推古書院 2006) p155~157
【資料5】『京のならわし』(岩上力著 光村推古書院 2009) p19,44~45
【資料6】『図解雑学小笠原流日本のしきたり』(小笠原清忠著 ナツメ社 2008) p226 “知っておくと便利風呂敷・袱紗の扱い”
【資料7】『京のあたりまえ』(岩上力著 光村推古書院 2002) p78~79 “おため・おうつりのことご存じですか”
【資料8】『京のわる口,ほめころし』(石橋郁子著 淡交社 2004) p144~145 “結婚祝と挙式”
キーワード
(Keywords)
風呂敷
袱紗
おうつり
おため
作法
しきたり
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000085946解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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