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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000082495
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2010-104
事例作成日
(Creation date)
2010/12/11登録日時
(Registration date)
2011年03月22日 02時13分更新日時
(Last update)
2011年06月06日 11時22分
質問
(Question)
「江戸においても町の境界毎に木戸が設置されていて、夜間には扉を閉じて、人の通行を原則として禁じた」
とする三田村鳶魚の説の出典を知りたい。
回答
(Answer)
三田村鳶魚の木戸に関する説は、『三田村鳶魚江戸武家事典』 の「町木戸と番太郎 出入りと警戒の模様」の項と「木戸開閉の時刻」の項に記述がある。
また、『三田村鳶魚全集 7』『三田村鳶魚全集 13』にも同内容の記述があった。

『三田村鳶魚江戸武家事典』(三田村鳶魚著 稲垣史生編 青蛙房 1976)
p314「町木戸と番太郎 出入りと警戒の模様」の項に、「昔は町々に町木戸というものがありまして、
冬から春へかけては夜の四ツ限りで締めて、その後は潜りから出入りさせる。」とあり。
「木戸開閉の時刻」の項に、「町屋の路地々々にある木戸もそうである。夜分は亥の時(午後十時)限りで 締めることになっている。長屋の路地などになると、おきまり通りでなしに、戌の上刻(午後八時)になると 締めて、錠を長屋番に預けておき、亥の刻に至って本当に締める。」とあり。

『三田村鳶魚全集 7』(三田村鳶魚著 中央公論社 1975)
p240「昔は町々に木戸がありまして、この木戸の開閉をするのが番太郎の役でしたが…」とあり。
p261上記『三田村鳶魚江戸武家事典』の「木戸開閉の時刻」の項と同内容の記述あり。

『三田村鳶魚全集 13』(三田村鳶魚著 中央公論社 1975)
p45「番太郎の内職」の項に、上記『三田村鳶魚江戸武家事典』の「町木戸と番太郎 出入りと警戒の模様」 の項と同内容の記述あり。

『時代風俗考証事典』(林美一著 河出書房新社 1977)
p52「稲垣史生氏編の『三田村鳶魚武家事典』を見ると、町木戸について、
「昔は町々に木戸というものがありまして、冬から春へかけては夜の四ツ限りで締めて、その後は潜りから
出入りさせる。(中略)また捕物でもあるような場合には、町木戸を締めます。と書いてある。」とあり。

『江戸学事典』(西山松之助〔ほか〕編 弘文堂 1984)
p177-178〈木戸番 きどばん〉の項あり。
「木戸は夜の四ツ時(午後十時)ころに閉鎖し、それ以後は左右の潜戸から通行させた。(中略)捕物があれば木戸を閉ざして犯人の逃亡を防いだ。」参考文献は「千代田区史 上(千代田区役所 1960)と されているが、埼玉県立図書館所蔵なし。この資料には、三田村鳶魚からの引用を示す記述はない。
回答プロセス
(Answering process)
質問者の調査済み資料『江戸のまかない:大江戸庶民事情』(石川英輔著 講談社 2002)を確認する。
p202-219「木戸の話」の中に、質問の内容にあたる記述あり。
p202「大部分の木戸には戸がなかったことを教えて下さったのは、故林美一氏だった。」
p202-203「江戸の木戸について書いた文章を読むと木戸の扉は、夜には閉じたと書いてあるのが普通である。
(中略)この元になっているのは、三田村鳶魚氏の説らしいが、三田村氏は、明治2年(1869)の北海道生まれで、
江戸時代の江戸を見ているわけではない。また、いろいろな記述の根拠を示さない人なので、何を見て、こんなことを書いたのかわからない。」
p211(木戸の戸を着脱する場面について)「故林美一氏も故八木敬一氏も、そのような絵はないだろうといっておられた。」

三田村鳶魚に関連する資料を調査し、回答の情報を得た。
事前調査事項
(Preliminary research)
「国史大辞典」「世界大百科事典」などでは他の城下町と同様に、江戸においても、町の境界毎に木戸が設置されていて、夜間には閉じて、人の通行を原則として禁じたとされている。
「江戸のまかない」(石井英輔)p202では、異説があって、扉は設けられていなかったという説もある。
この異説では、「三田村鳶魚」の説を鵜呑みにしている」と言っているようである。
NDC
日本史  (210 9版)
参考資料
(Reference materials)
『江戸武家事典』(三田村鳶魚著 稲垣史生編 青蛙房 1976)
『三田村鳶魚全集 7』(三田村鳶魚著 中央公論社 1975)
『三田村鳶魚全集 13』(三田村鳶魚著 中央公論社 1975)
『時代風俗考証事典』(林美一著 河出書房新社 1977)
『江戸学事典』(西山松之助〔ほか〕編 弘文堂 1984)
キーワード
(Keywords)
日本-風俗・習慣-歴史-江戸時代
江戸
三田村 鳶魚(ミタムラ エンギョ)
日本-歴史-江戸時代
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000082495解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決