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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000081068
提供館
(Library)
山梨県立図書館 (2110005)管理番号
(Control number)
9000007106
事例作成日
(Creation date)
2011年01月14日登録日時
(Registration date)
2011年03月03日 19時07分更新日時
(Last update)
2011年03月11日 11時47分
質問
(Question)
桐箪笥などの伝統木工芸に使用される「蠟引き仕上げ(蠟磨き仕上げ)」について知りたい。また、具体的にどのようなものに使われているかを知りたい。
回答
(Answer)
蠟引き仕上げ(蠟磨き仕上げ)は、桐箪笥などの家具や、玩具類、置物などに古くから行われている表面処理で、木ろう、イボタろう、カルナウバろうが使われる。経時変化により白くなることもあるが、布などで磨けば元のつやに戻る。蠟引き仕上げをしているものとして、伝統工芸品の宮城伝統こけし、春日部桐箪笥、加茂桐箪笥、名古屋桐箪笥、京指物、大阪欄間、大阪泉州桐箪笥などがある。
回答プロセス
(Answering process)
1.事典類を調査
・『木材工芸用語辞典』(成田寿一郎編 理工学社 1988年)に「蠟磨き仕上げ」の項があり「呂色仕上げと同じであるが、桐たんすなどの和風家具の最終ワックス磨き仕上げのこともいう」とある。
・『木竹工芸の事典』(柳宗理ほか編集 朝倉書店 1985年)には、Ⅲ「工具と加工技術」2「加工」の「江戸指物」の項の「仕上げ法」の部分に桐たんすを例とした仕上法の記述がある。p213の記述よると仕上げに使われるロウは「木ろう」「イボタろう」「カルナウバろう」があり、p216-217には「ろうの使い方」がある。

2.自館システムを件名「蠟」で検索し『ワックスの性質と応用』(幸書房 東京 1989年)を見ると「蠟引き仕上げ」については記述はないが、p16-18に「カルナウバワックス」、p24-29に「木ろう」についての説明がある。「木ろう」については、『和ろうそくの世界:伝統の美と技』(大石孔ほか著 文葉社 2002年)p68-79にも説明がある。

3.自館システムで件名「簞笥」で検索し『簞笥(ものと人間の文化史)』(小泉和子著 法政大学出版局 1982年)を見ると、p353に桐箪笥の工程の中に「塗装」として「蠟を塗りつける」がある。

4.木工、塗装、伝統工芸の関連図書を調査
・『新たなる生き方:伝統工芸職人の道』(グループ「兆」編 学苑社 1994年)には大川桐箪笥の現場リポートの掲載があり、p90に「そしてさらに、その上にロウを引いて仕上げます」という記述がある。
・『塗装(技術シリーズ)』(石塚末豊著者代表 朝倉書店 2005年)にはⅡ「木工塗装」2「木工塗装の基礎」に研磨の種類としてp52-53に「ロウ、ワックス仕上げ」があり、例として「大山コマ」の写真が掲載されている。

5.インターネット「全国伝統的工芸品センター」webサイト( http://www.kougei.or.jp/ ※2011.1.13確認)の「知:伝統工芸品を知る」のページから、木工品について、各紹介ページの「告示」「作業風景」により蠟引き仕上げをしているものを確認した。これによると、蠟引き仕上げをしている伝統工芸品は、宮城伝統こけし(宮城県)、春日部桐箪笥(埼玉県)、加茂桐箪笥(新潟県)、名古屋桐箪笥(愛知県)、京指物(京都府)、大阪欄間(大阪府)、大阪泉州桐箪笥(大阪府)、蠟引き仕上げをするものもある伝統工芸品は、江戸指物(東京都 ※または漆、砥粉)、箱根寄木細工(神奈川県 ※またはすり漆、木地呂塗り)。

6.【追記事項2011.3.11】
・『木工の伝統技法』(梅田総太郎著 理工学社 1994年)→p5の36に仕上げの技法として「イボタ蠟」がある。「艶出しに用いるイボタ蠟」の写真あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
『古箪笥百選:李朝箪笥と和箪笥』(塩野谷博治著 創樹社美術出版 1980年)
『和簞笥(NHK美の壺)』(NHK「美の壺」制作班編 日本放送出版協会 2007年)
『絵や写真で調べる日本の文化の歴史:日本人は技をどのようにみがいてきたのだろう』第5巻(PHP研究所編・発行 1998年)
『箸の絵本(つくってあそぼう)』(兵左衛門へん 農山漁村文化協会 2008年)
ワックス博物館webサイト( http://www.seiro.co.jp/w_museum/wax_m.htm ※2011.1.13確認)
NDC
木工業.木製品  (583 9版)
木竹工芸  (754 9版)
参考資料
(Reference materials)
『木材工芸用語辞典』(成田寿一郎編 理工学社 1988年) (p271)
『木竹工芸の事典』(柳宗理ほか編集 朝倉書店 1985年) (p213,p216-217)
『簞笥(ものと人間の文化史)』(小泉和子著 法政大学出版局 1982年) (p353)
『新たなる生き方:伝統工芸職人の道』(グループ「兆」編 学苑社 1994年) (p90)
『塗装(技術シリーズ)』(石塚末豊著者代表 朝倉書店 2005年) (p52-53)
「全国伝統的工芸品センター」webサイト( http://www.kougei.or.jp/ ※2011.1.13確認)
『木工の伝統技法』(梅田総太郎著 理工学社 1994年) (p5の36)
キーワード
(Keywords)
蠟引き仕上げ
蠟磨き仕上げ
伝統工芸
木工
桐箪笥
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
・百科事典、歴史事典、民俗学事典類には掲載は見あたらなかった。

・次のものには関連の記述は見あたらなかった。
『日本の簞笥』(長谷部純一著 里文出版 1994年)
『木と民具:日本民具学会論集』(日本民具学会編 雄山閣出版 1990年)
『家具(日本史小百科)』(小泉和子著 近藤出版社 1980年)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
工芸・工作
質問者区分
(Category of questioner)
図書館
登録番号
(Registration number)
1000081068解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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