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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000080844
提供館
(Library)
島根県立図書館 (2110035)管理番号
(Control number)
島根参2009-02-002
事例作成日
(Creation date)
2009年02月19日登録日時
(Registration date)
2011年02月25日 16時46分更新日時
(Last update)
2012年08月26日 09時21分
質問
(Question)
くしゃみをした後で言う“まじない言葉”があれば、全国の例を知りたい。
回答
(Answer)
当館所蔵資料より、以下を紹介。
資料1:くしゃみは、「吐息とともに霊魂を離脱せしめるべく誰かが呪いをかけたことによって起ると考えられていて、その災いを防ぐためのいわば呪詛返しの呪文がクソハメ、クサメであった。今日でも、くしゃみのあと、思わず「くそっ」とか「ちくしょう」という悪罵が口をついて出るのを聞くことがるが、くしゃみのあとにこの種の言葉を発しなければならないという感覚はながく残っていた。ことに幼児の場合には傍らの大人が唱えてやるべきもの」とあり、次の例が挙げられていた。
◎奄美諸島の沖永良部島・・・子どもが一つくしゃみをすると大人が「くすくれー(糞くらえ)」、もう一つ続けると「しーくれー(小便くらえ)」といってやる。
◎地域記載なし・・・上記の例とは反対に、「とこまんざい」などと、めでたい言葉を唱える。
資料2:上記の例以外として、
◎滋賀県の湖北地方・・・小さい子がクシャミをすると、かたはらの者が「オシマン(をしまぬ)」と言わなければならなかった。
また、「トコマンザイ」については、「神代余波(かみよのなごり)という本を読んでみると、これは京都でも、むかしからしていたことで、正月元日のクシャミだけは、かならずあとで「とこ萬歳」と言ふとある」との記述あり。

<2011/5/10追記>
・資料3:第一節「ハナヒからクサメへ」、第二節「クシャミの由来譚」があり、クシャミの由来、「天声人語」(1993.2.28、3.1付)に掲載されたクシャミの呪文についての記述がある。
・資料4:日本ではないが、インドネシア、モロッコ、イタリアで、くしゃみをした時にかけられる言葉の記述がある。
・資料5:平成5年(1993)2月20日付の朝日新聞の「天声人語」にくしゃみのことを書いたところ大勢の人から手紙を頂いたとして、更に2日連続してくしゃみについて「天声人語」に掲載されている。
《1993.2.20付の朝日新聞の「天声人語」の記事「くしゃみとおまじない」》
◎ドイツ・・・「ゲズントハイト」(健康の意味)
◎英語圏・・・「ブレス・ユー」(お大事にの意味)
その他に、『徒然草』に「くさめくさめ」という尼さんが出る話などの記述がある。
《1993.2.28付の朝日新聞の「天声人語」の記事「くしゃみの合いの手」》
◎沖縄「クスクェー」、奄美大島「インニャクラエ」、栃木県那須郡「コノクソッタレ」、新潟県魚沼地方、大阪府など「チクショウ」等、くしゃみの合いの手として全国各地から届いた例が多く紹介されている。
《1993.3.1付の朝日新聞の「天声人語」の記事「「はっくしょん」に「トコマンザイ」」》
◎福島県安達郡、東京の下町、関西一円など・・・「トコマンザイ」
「クスクェー」などの罵り表現ではなく、「トコマンザイ」を趣の異なるものとして紹介。くしゃみへの反応は、撃退型、健康祈念型、うわさ意識型に三大別できそうだとある。
・資料6:『徒然草』第47段、ある尼が「くさめくさめ」と唱えている部分の紹介(唱えないとくしゃみをした人が死ぬ)、くしゃみの語源について記述がある。
・資料7:世界のくしゃみとして、日本や世界の国々でのくしゃみについての言い伝えや、くしゃみの後に発する言葉の情報がある。
回答プロセス
(Answering process)
(1)参考資料の380(風俗習慣、民俗学)の書架にあたり、調査。

(2)【資料1】の参考文献とされていた【資料2】の内容を確認。

(3)自館OPACで「くしゃみ」等のキーワードで検索。また、380の書架に直接あたり内容を調査。

(4)インターネットで、同様のキーワードで検索。

<参考として>
・〔Wikipedia:くしゃみ〕 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%81%97%E3%82%83%E3%81%BF (最終確認2011/5/10)
スペイン語、フランス語、英語、ドイツ語で、くしゃみの後に言う言葉が紹介されている。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗習慣.民俗学.民族学  (380 8版)
民間信仰.迷信[俗信]  (387 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】 『日本民俗大辞典 上』 福田 アジオ/[ほか]編
,吉川弘文館,1999.10 ※貸出禁止資料 (p527「くしゃみ」 R380.3/ニ/1
)
【資料2】 『定本 柳田国男集 第20巻』 柳田 国男/著, 筑摩書房,1962 (p458~466「クシャミのこと(孫たちへの話)」 081/0075/20)
【資料3】 『しぐさの民俗学 呪術的世界と心性』 常光 徹/著,ミネルヴァ書房,2006.9 (p237~258「第八章 クシャミと呪文」 387/ツ06/
)
【資料4】 『NHK地球ラジオ発世界まるごと質問箱』 NHK地球ラジオ制作班/編,徳間書店,2008.5 (p145「くしゃみをした時、周りの人からかけられる言葉はありますか?」 382/エ08/
)
【資料5】 『天声人語 '93 春の号』 朝日新聞論説委員室/編 英文朝日/訳,原書房,1993.6 (p116~117「くしゃみとおまじない(1993.2.20)」、p132「くしゃみの合いの手(1993.2.28)」、p136~137「「はっくしょん」に「トコマンザイ」(1993.3.1)」 地下書庫837/テ/93)
【資料6】 『日本の名随筆 82 占』 作品社,1989.8 (p119~124「くしゃみ論争」 書庫E/ニ/82)
【資料7】 〔異なる文化を楽しみながら学ぶ事典Multi cultural pedia:世界のくしゃみ〕 http://www.netlaputa.ne.jp/~tokyo3/kushami.html (最終確認2011/2/25)
【資料8】
キーワード
(Keywords)
くしゃみ
呪文
俗信
おまじない
方言
休息万病
糞はめ
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
団体
登録番号
(Registration number)
1000080844解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決