レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年10月30日
- 登録日時
- 2011/02/05 16:28
- 更新日時
- 2012/12/26 15:57
- 管理番号
- そねっと03
- 質問
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解決
平家蟹について知りたい
- 回答
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資料1により十脚目ヘイケガニ科の甲殻類。甲面の彫刻が深く、一見怒ったような、また、悔しそうな人の顔に見えるので、壇ノ浦で源氏との戦いに敗れた平家の亡霊が乗り移ったものだという伝説があり、名もこれによる。つりあがった目の部分は鰓域の前部で鼻の部分は心域、口の部分は腸域と甲の後縁である。甲長・甲幅とも2cmほどで甲面に毛はなく、一様に暗紫褐色。二対の歩脚は著しく長く、各節は扁平。第3・第4脚はごく短くて背中側にかたより、先端にはハサミがある。浅瀬の砂泥底で、二枚貝の一片をこのハサミで背負って身を隠している。引き潮にのって沖に移動するときは腹面を上にして巧みに泳ぐ。瀬戸内海・有明海に多産するほか、韓国・中国の内湾にも分布している。デトタリスを食べる。夏に産卵する。
資料2により「ヘイケガニ」で甲長17㎜、甲幅19.5㎜、雄。甲背は平滑、甲域を示す溝は深い。長門・豊前の戦に破れて豊前柳が浦に入神した平清経の化身、キヨツガニとも呼ばれている(大和草本1709)。最後の2対脚で扁平なウニ(カシパン)木片などをはさんで体をかくす習性がある。水深12~30mの泥砂底に生息。九十九里浜・相模湾・・遠州灘・和歌山県・瀬戸内海・有明海;朝鮮海峡・ベトナム・(ナトラン湾)に分布。抱卵期7~9月(遠州灘)10月(三崎)。「ヘイケガニ科」として「キメンガニ・サメハダヘイケガニ・マルミヘイケガニ・イズヘイケガニ・マメヘイケガニ」がある。各々の生態写真とともに生息場所・成長・産卵・抱卵期も記している。資料3は「カニのなかま」でヘイケガニ3種の写真と「平家の伝説とヘイケガニ」として解説している。資料4ではヘイケガニはエビ目ヘイケガニ科の甲殻類とある。資料5は「ヘイケガニ」は異称「武分蟹(たけぶんがに)」とも呼ばれる、とある。検索1では「甲羅の人為選択説」として天文学者カール・セーガン氏が、著書 テレビシリーズ「コスモス」の中で、ヘイケガニの人為選択について取り上げている。また進化生物学者ジュリアン・ハクスレーは「ライフ誌」で、このカニは甲羅の模様の成因を、人々が食べることを敬遠し、カニが生き残るチャンスが増えたため、ますます人の顔に似てきたと説く。他にも「近縁種として5種挙げる。
- 回答プロセス
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キーワード「ヘイケガニ」で資料1~資料4により他の品種の含め各々の生態の特徴・生息場所・成長・産卵や抱卵期が掲載。また各々の生態写真も掲載され、閲覧できる。資料5により異称が掲載。異称「武文蟹」の意味の掲載。また、OPACではヘイケガニの(近縁種含む)甲羅の模様が人の顔に似ている理由を検索1により天文学者カール・セーガン氏により」「甲羅に人為選択説」として説かれている。同じく1952年に進化生物学者ジュリアン・ハクスレー氏により、甲羅の模様の成因を人々が食べることを敬遠し、カニが育残るチャンスが増えたため、ますます人の顔に似てきたと説く。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 資料1『世界大百科辞典』23巻 平凡社 1988年〈R031/セ/23〉(429頁)
- 資料2『原色 日本大型甲殻類図鑑Ⅱ』株式会社 保育社H.10年版〈485.3/ミ/2〉(17頁198頁)
- 資料3『小学館の図鑑Neo水の生物』2005年〈037/シ/7〉(132頁)
- 資料4『総合百科辞典 ポプラディア』 ポプラ社 2002年 9巻〈R031/ソ/9〉(120頁)
- 資料5『広辞苑 第六版』岩波書店 2008年〈R813.1/シ〉(2518頁)
- 端末検索1wikipedia「ヘイケガニ」・検索2 Yhoo検索hikoshima com/heike/heike-kani.htm日子の島 山口県下関市彦島 平家物語セミナー 〈平家蟹と小平家〉・検索3海響館公式サイト〈お魚探検隊 第27回生きもののかたち ヘイケガニをながめながら想うこと〉・検索4 平家蟹 綺堂の怪奇物wwwbiglobe.ne.jp/~freddy/watching122.htm「平家蟹のあらすじ」検索5 源平コラム:平家蟹と小平家www.city.simonoseki.yamaguchi.jp/kanko/genpei/columu/heikegani.html:
- キーワード
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- ヘイケガニ
- ヘイケガニ科
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000077684