このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000077552
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
OSPR10090026
事例作成日
(Creation date)
2010年9月22日登録日時
(Registration date)
2011年02月03日 02時00分更新日時
(Last update)
2011年02月03日 10時24分
質問
(Question)
江戸時代、京都で行われていた涅槃会について以下の観点から言及している資料を探しています。

①「見立て涅槃図」が涅槃会においてどのような役割を持っていたのか?
cf:伊藤若冲″果蔬涅槃図″より
②見立て涅槃図に書かれている「~尽くし」
例えば若冲の″果蔬涅槃図″に描かれている青物尽くしはどのように「絵解き」されることを考えて描かれていたのか。
③歌舞伎等の「役者褒め詞」には「青物尽くし」で役者を褒めたものがありますが、その際に野菜に置き換えられた役者の褒め言葉の意味について言及しているもの及び当時の京都の俳諧や言葉遊びの中に「青物尽くし」について言及している文献があれば併せて紹介してほしい。
回答
(Answer)
①「果蔬涅槃図」についてGeNiiで検索しました。
結果は3件がヒットしました。

論文:
・伊藤信博/著「『果蔬涅槃図』と描かれた野菜・果物について」『言語文化論集 30(1)』(名古屋大学大学院国際言語文化研究所 2008)3-24頁所収
・新江京子/著 「伊藤若冲筆『果蔬涅槃図』考--見立てと鑑賞の場」『美術史研究 43』(早稲田大学美術史学会 2005)139-160頁所収
図書:
・『墨絵京都ふたり旅 : 名画探訪』(松尾芳樹/著 日貿出版社 2003.9)【721.3/30N】1114734351 貸出可  4階 芸術
138-163頁にこの絵についての論評があり、157-158頁には、二股大根について「歓喜天のシンボル」「大黒天を祀る際の供物」「田の神に近い物」「禅画に大根が使われる」などの考察が少しだけあります。

また、「禅画に大根が使われる」とのことでしたので、
Google検索に入れてみましたら、
京都国際美術館の過去の展示の説明に、
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tenji/heijou/kaiga/kinsei/jya.html
(2010/10/2)
「果蔬涅槃図
 藤原忠一郎氏寄贈
 江戸時代 18世紀
 当館蔵 伊藤若冲は、「動植綵絵」などの著色花鳥画とならんで、水墨画にも中国明末の逸品画風に通じる新しい境地をひらいた。 本図は、釈迦涅槃図に見立てて野草・果物を配したもので、戯画の一種とみてもよいが、禅宗においては、大根は仏のイメージを示すものであり、禅画において「蘿蔔図」が数多く描かれるのはそのためにほかならない。 」とありました。


②「涅槃会」でGeNii検索すると11件がヒットします。
その中で少しでも関係ありそうな当館所蔵のものは
・「三月行事-雛祭り/涅槃会/千本釈迦念仏/菜の花御供/三月行事一覧 (京の歳時記 今むかし)」
『別冊太陽 139号』(平凡社 2006.2)30-34頁所収 【386.1/380N】1115244848 貸出可  3階 民俗
・田中貴子/著「涅槃会の春 (特集 日本の年中行事)」
『日本の美学 31号』(ぺりかん社 2000)【701.1/27N】1410264939 貸出可 中之島図書館所蔵
31頁に涅槃会の説明が簡単にあり、「くじ引き」については触れていますが涅槃会図は出てきません。

「伊藤若冲」を当館検索で件名に入れて検索するとAV資料を除いて4件 そのうち中央館所蔵のものに目を通すと、
・『異能の画家伊藤若冲(とんぼの本)』(狩野博幸・森村泰昌/著 新潮社 2008.1)【721.4/45N】の83ページにこの絵があり、研究者として「佐藤康宏」氏が挙がっているため、
GeNiiでこの方を引きなおすと、多数の論文を発表していらっしゃいます。特にどの論文が関係しているか、検索結果からは特定できませんでした。このあたりを詰めて行くのも一つかと思います。

③「尽くし」で当館検索をかけた所、
・『日本の美を語る』( 高階秀爾/編著 青土社 2004.9)【702.1/382N】
41頁にこの絵について触れていますがほんの少しです。
132頁に、
・『風流の図像誌(イコノクラフィー)』(郡司正勝/著 三省堂 1987.6)【382.1/183】
が挙げられていましたので、調べてみました。78-100頁に見たての章がありますが、ずばり関係する記述はありません。

GeNiiでこの方の名前と「見立て」で検索しました。
「見立て」の美学
・『日本及日本人 1592号』(日本及日本人社 1998.10) の26-33頁がヒットします。
29頁に、「見立てと言い立て」の項があり、歌舞伎における讃め言葉に言及していますが「尽くし」までは至っていません。

・『岩波講座歌舞伎・文楽 第4巻 歌舞伎文化の諸相』(鳥越文蔵/[ほか]編 岩波書店 1998.10) には、歌舞伎の出版物について様々な論考が載っていますが目次等からずばり青物尽くしは載っていません。

「青物尽くし」ではGeNiiはヒットなしですが、Googleで引っかかってきた論文を著者から引きなおしました。
・松崎仁/著「新板役者誉ことば:影印・翻刻と注解」『日本文学研究 27』(梅光学院大学 1991.11)73-95頁所収。
GeniiにもPDF で載っています。

これもGoogleですが、
笠間書院HP(22010/10/2)によりますと、10月下旬発売の
『江戸書物の世界:雲英文庫を中心にたどる』(雲英末雄/編)
The World of Books in the Edo Period: Research Focusing on the KIRABUNKO Collection. ISBN978-4-305-70520-4 C0095 菊判・上製・函入・950頁(予)
定価:本体19,000円(税別)中に
酉の顔見世青物つくし......神楽岡幼子 があるようです。
神楽岡幼子氏もまた、GeNiiで引きなおすと論文を多数書かれているようです。こちらも見て見られたらどうでしょうか。

目当ての観点で論文が出てこない場合、こういう分野に興味のありそうな論者の見当をつけて、論文を探して取り寄せ、読み込んでいってまた得られた参考資料を読む、という手順になるかと思います。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗習慣.民俗学.民族学  (380 8版)
参考資料
(Reference materials)
『墨絵京都ふたり旅 : 名画探訪』(松尾芳樹/著 日貿出版社 2003.9)(ページ:138-163)
『京の歳時記今むかし(別冊太陽 139号)』(平凡社 2006.2)(ページ:30-34)
『日本の美学 31号』(ページ:31)
『異能の画家伊藤若冲(とんぼの本)』(狩野博幸・森村泰昌/著 新潮社 2008.1)(ページ:83)
『日本の美を語る』( 高階秀爾/編著 青土社 2004.9)(ページ:41)
松崎仁/著「新板役者誉ことば:影印・翻刻と注解」『日本文学研究 27』(梅光学院大学 1991.11)(2011/1/6現在) (ホームページ: http://ci.nii.ac.jp/naid/110000993823 )
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000077552解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
Twitter

このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!