レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/07/22
- 登録日時
- 2010/12/15 02:00
- 更新日時
- 2010/12/28 11:41
- 管理番号
- 埼久-2010-047
- 質問
-
未解決
陸軍騎兵曹長を務めた人物の墓碑銘に関して以下を知りたい。
1 故人が入営していた「騎兵第十六聯隊」があった場所は、現在のどこか。
2 故人が転戦していた昭和11~13年頃の中国の地名について、場所を確認したい。
地名は墓碑銘を元に質問者がワープロで起こしたもの。
①[晶]各荘、②忻々鎮、③清龍鎮、④太原、⑤通州、⑥瑞昌、⑦馮家舗、⑧大屋田、⑨天橋河、⑩慈口鎮、⑪通山、⑫通城
- 回答
-
1 騎兵第十六聯隊があった場所
『帝国陸海軍事典 改訂版』(同成社 1995)
p273「資料1 軍常備団隊配備表」に「第1師団(東京){騎兵第2旅団(習志野){騎兵16連隊(同)」とあり。
インターネット情報
《騎兵第十三・十四・十五・十六聯隊跡(陸軍習志野学校跡)》というウェブページがあり、参考までに紹介する。
(http://military-web.hp.infoseek.co.jp/ikou/ikou-ki13-16.htm 2010/07/21最終確認)
2 中国の地名
地名ごとに明確な特定はできなかった。地図資料などから推定の地名や位置を紹介する。
- 回答プロセス
-
1 騎兵第十六聯隊があった場所
『帝国陸海軍事典 改訂版』(同成社 1995)
p273「資料1 軍常備団隊配備表」に「第1師団(東京){騎兵第2旅団(習志野){騎兵16連隊(同)」とあり。
『戦後刊行戦史・戦記総目録(陸軍編)』(地久館 原書房 1987)
p194「騎兵第十六聯隊と軍備改変部隊の歴史」(赤石光儀 昭51)の紹介あり。
《ゆにかねっと》で本書を検索すると国会図書館のみ所蔵。国会図へ協力貸出を依頼し取寄せる。内容を確認するが関連する記述は見あたらず。
インターネット情報
《Google》を〈騎兵第16聯隊〉で検索する。
《騎兵第十三・十四・十五・十六聯隊跡(陸軍習志野学校跡)》というWebページが見受けられる。
(http://military-web.hp.infoseek.co.jp/ikou/ikou-ki13-16.htm 2010/07/21最終確認)
2 中国の地名
①[晶]各荘、②忻々鎮、③清龍鎮、④太原、⑤通州、⑥瑞昌、⑦馮家舗、⑧大屋田、⑨天橋河、⑩慈口鎮、⑪通山、⑫通城
『世界大地図帳 六訂版』(平凡社 2003)に以下の掲載あり。他はなし。
①晶各荘 「岳各荘:ユエコーチョワン:がくかくそう」であればp112 3-Bにあり。
ただし「○○各荘」という言い方は北京市内に多くあり。
④太原:タイユワン、たいげん p018 3-Dにあり。
⑤通州:トンチョウ、つうしゅう p018 2-Fにあり。
⑥瑞昌:ロイチャン、ずいしょう p019 7-Eにあり。
⑪通山:トンシャン、つうざん p019 7-Eにあり。
⑫通城:トンチョン、つうじょう p019 7-Dにあり。
『北支の治安戦 1、2(戦史叢書)』(防衛庁防衛研修所戦史室 朝雲新聞社 1968)に以下の記載あり。
②忻々鎮 「忻口鎭」であれば記載あり。
p27「昭和十二年度の地上作戦経過要図」の山西省中央部分に「忻口鎮 9/11」とあり。
③清龍鎮 「淸河鎭」であれば記載あり。
p15「盧溝橋付近地点図」の北京北部にあり。
『満州分省地図 地名総覧』(国書刊行会 1980)
各省別の地名索引(頭字索引)で画数から検索すると以下のとおり(地図未確認 該当頁)。
③清龍鎮 「淸河屯」であれば第5図 龍江省地名索引に記載あり。p33
③清龍鎮 「淸河鎭」であれば第8図 三江省地名索引に記載あり。p50
⑦馮家舗 「馮家店」であれば第4図 吉林省地名索引に記載あり。p24
⑦馮家舗 「馮家屯」であれば第17図 錦州省地名索引に記載あり。p128
⑨天橋河 「天橋嶺」であれば第12図 間島省地名索引に記載あり。p71
⑨天橋河 「天橋嶺」であれば第15図 奉天省地名索引に記載あり。p101
⑨天橋河 「天橋溝」であれば第13図 通化省地名索引に記載あり。p77
⑨天橋河 「天橋溝」であれば第14図 安東省地名索引に記載あり。p84
『中國分省地圖』(凌雲書房 1981)
⑧大屋田 「大屋」であればp40 戌四 清原縣にあり。
⑨天橋河 「天橋廠」であればp40 戌四 清原縣にあり。
⑩慈口鎮 いずれの資料でも見あたらず。
利用者が起こした墓碑の記載によれば、⑨天橋河の近辺と思われる。
《Google》地図では、湖北咸寧市通山県慈口郷の〈慈口〉が見られるが判明せず。
その他の調査済資料は以下のとおり。記述は見あたらず。
『中国歴史・文化地理図』(陳正祥編著 原書房 1982)
『精選中国地名辞典 』(塩英哲 凌雲出版 1983)
『最新中国地名事典』(日外アソシエーツ 1994)
『中国地名辞典 英中・日中対照』(外務省情報部 原書房 1985)
『陸海軍年表(戦史叢書 102)』(防衛庁防衛研修所戦史室著 朝雲新聞社 1980)
『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』(外山操編 芙蓉書房 1981)
『大東亜共栄圏地図並地名大鑑』(大日本地理学会 1944)
- 事前調査事項
- NDC
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- アジア (292 9版)
- 参考資料
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- 『帝国陸海軍事典 改訂版』(同成社 1995)
- 『世界大地図帳 六訂版』(平凡社 2003)
- キーワード
-
- 地名-中国-満州
- 墓碑-碑文
- 陸軍-日本
- 騎兵隊
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000075219