レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/10/05
- 登録日時
- 2010/12/02 02:01
- 更新日時
- 2010/12/02 02:01
- 管理番号
- 千県中参考-2010-0019
- 質問
-
解決
日本の皇室の色はあるか、あるとしたら何色か。
- 回答
-
皇室関係資料、色に関する辞典類を調べましたが、日本の皇室の色があるとの記載は見つかりません。
なお、皇室の儀式の時に着る服の色や旗の色等についての記載はありましたので、参考に紹介します。
1『平成皇室事典』のp275-276「皇室の礼装と儀服」によると、天皇の儀服「古い歴史的伝統を有している」として、衣裳の説明中に色の記載があります。
「御祭服(おさいふく)」純白生織り(きおり)の絹地製
「帛御袍(はくのごほう)」純白
「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」黄櫨染(赤茶色)の御袍
p303「旗・お印・紋」
旗章
天皇旗は真紅の地に金モール十六弁のご紋章
皇太子旗も真紅地に十六弁のご紋章を取り囲むように四角い白線が入る。
皇太子
「斎服」純白の儀服
「黄丹袍(おうにのほう)」黄丹色とは赤くて黄を帯びた色。
なお、「黄丹(おうに)色」については『日本の伝統色』のp129「黄丹(おうたん)」の項目に、「黄丹の染色名が現われるのは大宝令(701)の服制からで、『衣服令(いふくりょう)』では白(天子の色)に次ぐ色(皇太子の色)となっている」との記載があります。
また、『色の和名抄』のp131に「禁色」についての記載があります。
嵯峨天皇以来…
「青は天皇、赤は上皇、黄丹は皇太子、浅紫は一位の色で
…(中略)…これらの着用を禁じたものである。これらを禁色という。」
皇太子の「黄丹」、天皇の「黄櫨」については、次の資料にも記載があります。
『色の語る日本の歴史 2(万葉の色編)』p172「黄丹」
『色の和名抄』p29「黄丹」、p40「黄櫨」
『日本色彩文化史』p88「黄丹」
『すぐわかる日本の伝統色』p18「黄丹」、p50「黄櫨」
『色の名前事典 日本の伝統色、ヨーロッパの伝統色がわかる』p94「黄丹」、p142「黄櫨染(こうろぜん)」
『定本和の色事典』p80「黄丹」、p101「黄櫨染(こうろぜん)」
儀式の服装については、『平成の皇室事典』にも記載があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- デザイン.装飾美術 (757 9版)
- 参考資料
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- 『平成皇室事典』(主婦の友社 1996)<2884/2> (105129770)
- 『日本の伝統色』(長崎盛輝著 京都書院 1996)<7573/ 7> (0105123650)
- 『色の和名抄』(三浦寛三著 創文社 1984)<757/MI67> (9102782530)
- 『色の語る日本の歴史 2(万葉の色編)』(村上道太郎著 そしえて 1985)<757/MU43/2> (9102782675 )
- 『日本色彩文化史』(前田千寸著 岩波書店 1983 1960年刊の復刻)<757/MA26> (9104265596)
- 『すぐわかる日本の伝統色』(福田邦夫著 東京美術 2005)<7573/24> (0105881151 )
- 『色の名前事典 日本の伝統色、ヨーロッパの伝統色がわかる』(福田邦夫著 主婦の友社 2001)<7573/16> (0105636530)
- 『定本和の色事典』(内田広由紀著 視覚デザイン研究所 2008)<7573/35> (0106102762)
- 『平成の皇室事典』(毎日新聞社 1995)<2884/H51> (9100200109)
- キーワード
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- 皇室
- 色
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000074633