レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/07/23
- 登録日時
- 2010/10/01 02:00
- 更新日時
- 2010/10/01 02:00
- 管理番号
- 相-100008
- 質問
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解決
日露戦争で常陸丸(ひたちまる)という船が撃沈された時に、それが琵琶歌「常陸丸」として歌われ、その中の歌詞が「感謝感激雨霰」の語源となったと聞いたが、どのような歌詞だったか?
- 回答
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『明治 薩摩琵琶歌』(ぺりかん社 2001年)p195に「常陸丸」の歌詞が収録されている。
- 回答プロセス
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「琵琶歌 常陸丸」をキーワードに、Google検索すると、『「感謝感激雨霰(あられ)」の語源遺産を訪ねて沖ノ島(福岡県宗像市)へ!(読売新聞金曜夕刊「語源ハンターわぐりたかし」連載第11回)』(http://news.livedoor.com/article/detail/4821782/)
というページがヒットし、『琵琶歌「常陸丸」に登場する歌詞「乱射乱撃雨霰」からだという。』(2010年6月11日 提供)とある。新聞記事を確認したところ、この悲劇を題材にした琵琶歌「常陸丸」が空前の大流行となり、語呂合わせで「感謝感激雨霰」に転じていったとある。
また、国立国会図書館の「近代デジタルライブラリー」『薩摩琵琶歌大全 [第1冊]前編』(http://porta.ndl.go.jp/Result/R000000008/I000098974)もヒットし、目次に「常陸丸」があることから歌詞(http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/857890)(本文のページp58~61)を見ることができる。
当館OPACを全項目で 「薩摩琵琶歌」をキーに検索すると、『明治 薩摩琵琶歌』(ぺりかん社 2001)<請求記号768.3JJ/101/2>がヒットし、p195に「常陸丸」の歌詞が収録されていた。歌詞の字句・文言等に多少違いがあるが、いずれも「池辺(邊)義象」作とある。
参考に、国語辞典も調べたところ、『広辞苑 第六版』(岩波書店 2008)、『日本国語大辞典 第二版』(小学館 2000-2001)には、「感謝感激雨霰」の項目はなく、『大辞泉』(小学館 1995)p596「感謝感激雨霰」に「《「乱射乱撃雨霰」のもじり》たいへん感謝し感激していることを戯れていった言葉。」とあった。いずれの辞典でも、出典についてはふれられていなかったが、歌詞については、前述の「近代デジタルライブラリー」と図書で情報提供することができた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 邦楽 (768 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 琵琶歌
- 常陸丸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071910