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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000071167
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2010-004
事例作成日
(Creation date)
2010/03/14登録日時
(Registration date)
2010年09月11日 02時00分更新日時
(Last update)
2010年09月21日 12時33分
質問
(Question)
日本初の広告といわれる平城京の市の「標」について知りたい。
回答
(Answer)
大宝律令(701年)に、市場で扱っている商品の看板を立てることの規定があるため、通説では藤原京時代のこれが日本最古の広告とされているが、実物などその当時の証拠品は見つかっていない(『広告のルーツ』などより)。
平城京(遷都710年)に入ると、広告の現物(尋ね馬の木簡)が見つかっている(『広告』などより。「標」についても同書に記述あり。
①『広告』(八巻俊雄 法政大学出版局 2006)
p5-9「大宝律令に広告法規」の章あり。上と同様の記述あり。
p15-20「奈良時代の広告」の章のなかに「市と広告 標 」の項あり。
「この時代に初めて、日本の広告の現物が残されている。木簡に残された尋ね馬、尋ね牛の広告である。商業目的ではないが、初期の広告であるといえるだろう。(略)
しかし残念ながら商業目的の広告の証拠物件がない。また、市の状況を描いた絵に「関市令」で規定した「標」が見えない。」との記述あり。
p20-22「日本最初の野外広告」の章あり。奈良時代の尋ね馬の広告(木簡写真)あり。(参考資料:『木簡が語る日本の古代』)
②『広告のルーツ』(高桑末秀 日本評論社 1981)
p29-52「日本の広告のルーツ」の章あり。通説では藤原京時代とされるが、よりどころは701年大宝律令の上記記述とされるが、著者は疑問を呈し、市はあったが看板は平城京(奈良時代)になってからとしている。
p177-200「「関市令」の再検討」の章あり。他の資料を参考に上の条文の解釈を行っている。
③『看板の世界-都市を彩る広告の歴史 日本を知る』(船越幹央 大巧社 1998)
p72「看板のはじまり」の項あり。令義解にはじめて文献上に現れる、として上と同様の7行程度の記述あり。
④『国史大系 11 令義解』(黒板勝美 吉川弘文館 1983)
p299(7行目)市について
「毎肆立標題行名。 謂。肆者。市中陳物處也。題行名者。假如。題標牒云。絹肆布肆之類也。」(肆(いちくら=市のこと)ごとに標を立て、行名を題(しる)せ。所謂肆というのは市中で物を陳列する所なり。行名を題すとは、例えば、絹肆・布肆のように(中身を表わすように)記すこと)とあり。
※肆=市のこと、行名(ぎょうめい=街上に物を陳列して売る者) 『大漢和辞典』より
⑤『木簡が語る日本の古代』(東野治之 岩波書店 1997)
p197-215「往来に立てられた告知札」の章あり。現物の写真と解説あり。
⑥『古代の都を復元する』(岡田茂弘 学習研究社 2002)
荷札用の木簡写真などがある。
⑦『飛鳥・藤原京展-古代律令国家の創造』(奈良文化財研究所 朝日新聞社 2002)
藤原京の「市」とかかれた木簡写真や市のようす(図:看板は見えない)がある。
回答プロセス
(Answering process)
『日本史大事典』(平凡社 1992-1994)、『日本歴史大辞典』(河出書房 1968-1974)、『世界大百科事典』(平凡社 2005)の「市」の項を調査するが、標についての記述はなし。
《NDL-OPAC(雑索)》を〈平城京 & 市〉で調査した結果から所蔵するものを調査するが、記述はなし。
広告の歴史に関する図書資料を調査し、回答①②③の情報を得る。

大宝律令について調査する。
『日本の歴史 4 律令国家』(小学館 1981)
p120-134に大宝律令の項はあるが標についての記述はなし。また大宝律令は現存せず、その内容を知るには令の注釈書「令義解」「続記」などに引用されているもの見る以外にないことがわかる。
『令義解総索引』(亀田隆之 高科書店 1991)件名索引に「標」あり。
上記から④を調査する。
また、木簡について⑤⑥⑦を調査する。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
広告.宣伝  (674 9版)
日本史  (210 9版)
参考資料
(Reference materials)
『広告』(八巻俊雄 法政大学出版局 2006)
『広告のルーツ』(高桑末秀 日本評論社 1981)
『看板の世界-都市を彩る広告の歴史 日本を知る』(船越幹央 大巧社 1998)
『国史大系 11 令義解』(黒板勝美 吉川弘文館 1983)
『木簡が語る日本の古代』(東野治之 岩波書店 1997)
『古代の都を復元する』(岡田茂弘 学習研究社 2002)
『飛鳥・藤原京展-古代律令国家の創造』(奈良文化財研究所編 朝日新聞社 2002)
キーワード
(Keywords)
広告-歴史
平城京-奈良
木簡
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000071167解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決