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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000069785
提供館
(Library)
多治見市図書館 (2310097)管理番号
(Control number)
多治見‐001
事例作成日
(Creation date)
2010年8月6日登録日時
(Registration date)
2010年08月04日 16時02分更新日時
(Last update)
2012年06月14日 14時18分
質問
(Question)
昔は「木」という漢字の二画目の縦の線をはねていた。
はねずにとめるようになったのは、いつからか。
回答
(Answer)
(以下、“”内は引用である。)

【資料1】には、
昭和56年10月1日内閣告示第1号「常用漢字表」の「(付)字体についての解説」が掲載されている。
その中のp5~p8に“字体の違いではないと考えられるもの”“字体の上からは全く問題にする必要のないもの”の例として、“(5)はねるか、とめるかに関する例”を挙げ、さらにその中で、「木」という字体で二画目をはねているものと、とめているものを挙げている。

【資料2】には、
p415とp416の「木」の項目に、“筆の勢いではねることもあるが、そうしたことには拘泥しないがよい”との記述があった。

【資料1】【資料2】によると、
はねていても、はねていなくても、間違った字体ではないということである。

【参考サイト】に、
“昭和8年に小学校の教科書が大改訂され、小学校1年生の国語教科書 は「サイタ サイタ サクラガ サイタ」という色刷りの教科書が 生まれました。小学校3年生用は昭和12年に発行され、低学年の国定教科書でははじめて活字を採用しました。活字にするにあたって、文字の形をどのようにするかを検討しました。筆の文字と当時の字典につかわれていた字典体(明朝体活字)と、どのように合わせるかが 問題でした。結局、筆文字を字典につかわれていた書体(字典体)に なるべく合わせるようにしました。したがってこのときから文字の形が変わったものもあります。サンプル4に示した「木、青、間」などがそうです。”という記述があった。
そのサンプル4という画像には、(上)には二画目をはねている「木」が表示され、(下)には二画目をはねていない「木」が表示され、
“昭和8年の改訂では、低学年はまだ毛筆書体の木版(上)で、昭和11年の巻五から事典体としての教科書体活字(下)となった。”という記述があった。

【資料3】は、
「教科書体」と呼ばれる一般に教科書につかわれている活字書体の変遷について書かれた資料である。
p40には“漢字の字形の推移”という表がある。この中の「木」の二画目についてまとめると以下のようになる。
(左から、発行年、書名、「木」の二画目、の順で表記。)
明治36年、「尋常小學讀本」六、はねていない
大正7年、「尋常小學國語讀本」四、はねている
昭和9年、「小學語國語讀本」四まで、はねている
昭和12年、「小學語國語讀本」五以上、はねていない
引き続き、昭和24年から平成12年まで、はねていない「木」が表記されている。
回答プロセス
(Answering process)
自館の検索機器で、書名「常用漢字」と検索して【資料1】にたどり着いた。

【資料2】は参考資料の書架で現物を手に取った。

内閣、文部科学省、文化庁の告示に何かヒントはないか探ることにした。
文化庁の「国語施策情報システム」のHPにいくつかあるPDFファイルを読んだ。
「国語シリーズ」の「No.53 当用漢字字体表の問題点」にあるPDFファイルのひとつ、
「当用漢字字体表」 http://www.bunka.go.jp/kokugo/pdf/kokugo_series_053_03.pdf のp78に
“昭和33年8月,『小学校用教科書に使用される教科書体活字の字体について』という文部省初等中等教育局長の通達が,小学校用教科書発行者にあてて出されることになった。”との記述があった。

検索サイトGooglで「小学校用教科書に使用される教科書体活字の字体について」と入力し検索。
上から3番目の検索結果に、“東書文庫通信 教科書体 [教科書の図書館 東書文庫]”とあり、これが【参考Webサイト】である。

自館の検索機器で、書名「教科書体」とOPACで検索し【資料3】にたどり着いた。
また、『近代教育をささえた教科書』(印刷博物館編著,東京書籍,2009.7)という資料の中に教科書体についての記述があり、p34に記載されている参考文献の中にも【資料3】があった。

(Webサイト参照日は全て2010年7月14日)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
音声.音韻.文字  (811 9版)
教育史.事情  (372 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】 『常用漢字表・現代仮名遣い・外来語の表記』大蔵省印刷局編集,大蔵省印刷局,1992.7 811/ジヨ/ p5~p8
【資料2】 『漢字字源辞典』山田 勝美・進藤 英幸著,角川書店,1995.7 R821.2/ヤマ/ p415,416
【資料3】 『教科書体変遷史』板倉雅宣著,朗文堂,2003.3 749.41/イタ/ p40
【参考Webサイト】 『東京書籍株式会社附設 教科書図書館 東書文庫』のホームページ内、「教科書研究」の「教科書体」のページ
http://www.tosho-bunko.jp/story/page2_1.php
(参照日 2010年7月14日)
キーワード
(Keywords)
漢字
教科書体
とめ
はね
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000069785解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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