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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000065692
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-18
事例作成日
(Creation date)
2010/03/29登録日時
(Registration date)
2010年04月01日 02時00分更新日時
(Last update)
2011年08月29日 17時21分
質問
(Question)
島原の歴史について知りたい。
回答
(Answer)
島原は、京都市下京区の西部にあった遊廓で、初めは天正17年(1589)豊臣秀吉の許可を得て二条柳町に開かれましたが、慶長7年(1602)江戸幕府の命で六条三筋町に移り、さらに寛永17年(1640)京都所司代板倉重宗の命で市中から外れた西郊の朱雀野へ強制移転させられました。この時の移転の混乱と遊廓の構成が、当時戦われた島原の乱とその城に似ていたので、島原という名になったと言われています。

敷地は、東西九十九間(約178m)、南北百二十三間(約221m)、広さ一万二千百七十七坪、周囲には幅約一間半(約2.7m)の堀がめぐらされ、堀の内側には土塀が築かれていました。(一間=約1.8m)
門は東側と後年西側にも作られ、番所が遊女の外出に目を光らせたので、外界と遮断され特異な生活空間を形成しましたが、幕府公認の京都唯一の遊女街として発展していきました。

そこに生きる遊女の中で、特に地位の高かった太夫は、優れた美貌であると共に高い教養を持ち諸芸に通じた教養人であったので、公卿、高級武家、豪商などが出入りして、高級な社交場でもありました。【資料13】には太夫の図版が多く載っています。豪商灰屋(佐野)紹益(はいやじょうえき)が、近衛信尋(江戸初期の公家、後陽成天皇の第四皇子)と競って吉野太夫を身請けし、結婚した話は有名です。
また、太夫や芸妓は置屋(おきや)におり、揚屋(あげや)にきた客の招きにより出向き宴会を催しました。現在も残る置屋の輪違屋(わちがいや)には、太夫や遊女の衣装や書があり、揚屋の角屋(すみや)は、屋敷構えの大半が重要文化財になっています。

島原の最盛期は元禄15年(1702)頃と言われていますが、地理的に不便なこともあり、様々な試みを続けましたが、祇園、二条、七条、北野などの未公認の遊廓の繁栄とは反対に衰退の一途をたどりました。
昭和33年売春防止法の施行により公娼制度が終わり、遊廓が廃止され業者も娼妓も一斉に消え、現在芸者扮する太夫が「かしの式」などを見せるだけです。
回答プロセス
(Answering process)
●京都大事典、国史大辞典で“島原”の項目を引く。

●“島原”、“花街”、“遊女”、“遊里”、“遊郭”、“廓”のキーワードで京都市図書館の蔵書を検索する。

●また、島原遊廓には遊女の揚屋の“角屋”、置屋の“輪違屋”があったので、これをキーワードに京都市図書館の蔵書を検索する。【資料4】

●【資料1】、【資料7】などに挙がっている参考文献より、「日本遊里史」、「一目千軒(ひとめせんげん)」、「京都府下遊廓由緒」、「波娜婀娜女(はなあやめ)」、「羇旅漫録(きりょまんろく=滝沢馬琴の旅日記)」 などの遊廓の歴史が分かる資料をあたる。【資料3】、【資料6】

●「都名所図会」、「都林泉名勝図会」などに描かれた島原の様子を見る。【資料9】、【資料10】
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
社会.家庭生活の習俗  (384 8版)
日本の建築  (521 8版)
日本画  (721 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『日本花街史』 (明田鉄男著 雄山閣出版 1990) p16~59, p163,164
【資料2】『京都遊廓見聞録』 (田中泰彦編 京を語る会 1993) p2~87
【資料3】『波娜婀娜女 京島原角屋』 (中川徳右衛門著 1925)
【資料4】『角屋』 (藤岡通夫/文 毎日新聞社 1973)
【資料5】『京の花街』 (渡会恵介著 大陸書房 1977) p172~230
【資料6】『新撰京都叢書 第9巻』 (新撰京都叢書刊行会編 臨川書店 1986) p1~36(一目千軒)、p103~162(京都府下遊廓由緒)
【資料7】『吉原と島原』 (小野武雄著 講談社 2002) p184~220
【資料8】『京都の歴史 5 近世の展開』 (京都市編 京都市史編さん所 1979) p167~172,p271~273,p479~482
【資料9】『都林泉名勝図会』 (秋里籬嶋作 柳原書店 1975) p500~501
【資料10】『新修京都叢書 第6巻 都名所図会』 (野間光辰編 臨川書店 1967) p188~190
【資料11】『江馬務著作集 日本の風俗文化 第9巻』 (江馬務著 中央公論新社 2002) p9~133(名妓吉野、灰屋紹益と吉野太夫)
【資料12】『日本花街志 第1巻』 (加藤藤吉著 四季社 1956) p207~219
【資料13】『太夫道中』 (出版社不明 1922) 太夫の図版あり
キーワード
(Keywords)
島原
花街
遊郭
角屋
輪違屋
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000065692解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決