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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000065674
提供館
(Library)
千葉県立中央図書館 (2120001)管理番号
(Control number)
千県中参考-2009-0017
事例作成日
(Creation date)
2008/05/27登録日時
(Registration date)
2010年03月26日 02時12分更新日時
(Last update)
2010年03月26日 02時12分
質問
(Question)
平安時代に編纂・発祥の兵学書『闘戦経』の編著者と内容のあらましを知りたい。
回答
(Answer)
1 次の資料を調べましたが,編著者につきましては,わかっていないようです。
『国書総目録 第6巻』(補訂版 岩波書店 1990.7)p73に、闘戦経 とうせんきょう 一冊 類 兵法 写 無窮平沼(旧海兵蔵本写本)活 闘戦経(昭和九)としており,著者表示はありません。
 なお,無窮平沼は,無窮会平沼文庫(東京都町田市),旧海兵は,海軍兵学校です。

 国立国会図書館の書誌一覧や,NACSIS Webcat(大学図書館の所蔵情報)を検索しましたが, 闘戦経そのものの編著者の記載はありません。

『日本兵法全集 6 諸流兵法 上』(石岡久夫編 人物往来社 1967.12)日本兵学の諸流(石岡久夫〔著〕)の三.源家古法の伝統(三)伝書と伝授(p29)には,「…源家古法の伝書の現存のものは…(5)著者未詳の…『闘戦経』…」
としています。
巻末(p466)の諸流兵書総覧でも闘戦経 橘正豊跋 写一巻としており,編著者の記載はありません。

『孫子の思想的研究』(佐藤堅司著 原書房 1980(覆刻原本:風間書房1962))第二章 室町時代以降における『孫子』研究 二 孫呉両書の比重(p235-237)において「…『闘戦経』… 本書は大江家所伝と称されるが,その著者・年代ともに不明である。橘真人正豊(慶長~元和ごろの人)の同書序によると,「応仁逆乱。天下之古書。尽為烏有。江家之闘戦経一部。幸哉脱其綱矣。」とあるので,それをそのまま信ずれば,その著述年代は「応仁の乱以前」といふことになるわけだが,これを信ずるものはない。だから,その著述者を維時や匡房とする説もあるが,これはもちろん取るに足らない仮託である。『闘戦経』の著者は,まったく不明である。しかし,本書の内容からみて,その著者は,文においては,孔孟老荘の思想を,武においては孫呉の所説を取りいれながら,強烈な日本流意識を発揮したところに特色を示してゐる。…」としています。

『闘戦経釈義』(笹森順造著 日本出版放送企画 1992.7)
本書が生まれるまで(p161)には,「闘戦経の作者は大江維時,大江匡房であるかと言われているが,…」としています。また,序説(p10)には,「…この蘊奥を大江匡房卿は天啓のままに綴ったのは,誠に歳旧く,早や九百年の昔となっている。…」としています。

2 内容のあらまし
『孫子の思想的研究』第三章 室町時代以降における『孫子』研究 二 孫呉両書の比重(p235-237)において「…この著者の標榜する武は,外連のない剛毅であり,真正直な真鋭であった。…」としています。また,「…著者は『孫子』を否定してゐる。…その反対に『呉子』を大いに肯定した。」としています。
『日本兵法全集 6 諸流兵法 上』 日本兵学の諸流(石岡久夫〔著〕)の三.源家古法の伝統(三)伝書と伝授(p29)には,「…『闘戦経』は中国兵書『孫子』と対蹠をなすもので,日本的思想を背景とした兵法哲理を述べており,『孫子』を鋭く批判した点に特色があり,源家古法の指導精神となったものである。…」としています。
また,この本には,大関増業の『闘戦経諺解』が148~176ページに収録されています。
なお,「…野沢文庫として広島県江田島の海上自衛隊第一術科学校参考館にも類本が所蔵されている。…」(p32)としています。
『闘戦経釈義』序説(p10)には,「…闘戦経は日本最古の武経の正典と称せられている。しかしながら,これは決して一片の兵学,軍学の書ではない。文字を闘戦に借りて,日本民族の有する天地創造の説や,人事百般の事を叙し,創造,進化の原理を説いたものである。その思想は高邁,表現は直裁,行文は簡古である。しかもその叙説は理論と実際とに徹し,深遠幽玄なる哲理を実践躬行の指針として伝えて居るものである。…」としています。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
古代兵法.軍学  (399 9版)
参考資料
(Reference materials)
『国書総目録 第6巻』(補訂版 岩波書店 1990.7)<0251/KO53/6> (9102968748)
『日本兵法全集 6 諸流兵法 上』(石岡久夫編 人物往来社 1967.12)<399/N71/6> (9101807804)
『孫子の思想史的研究』(佐藤堅司著 原書房 1980 覆刻原本:風間書房1962)<399/SA85> (9101807850)
『闘戦経釈義』(笹森順造著 日本出版放送企画 1992.7) (八千代市立大和田図書館所蔵)
キーワード
(Keywords)
闘戦経
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000065674解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決