レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/02/20
- 登録日時
- 2010/03/18 02:13
- 更新日時
- 2010/03/18 10:10
- 管理番号
- OSPR10020019
- 質問
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雛人形の男雛と女雛の並び方について。
左右どちらか。昔は逆だったらしいがいつまでか。
- 回答
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『世界大百科事典』(平凡社 2007.9)031/44Nの図によると一般的なひなかざりは向かって左が男雛、向かって右が女雛になっている。なお、江戸中期の雛人形のかざりつけの絵を見ると、男雛は向かって右、女雛は向かって左となっている。
『雛まつり:親から子へ伝える思い』(福田東久/著 近代映画社 2009.2)によると陰陽五行説に由来して、向かって右が上座にあたるので(右大臣より左大臣が位が上なのもそのため)、男雛もそのように並んでいた。しかし、洋装で即位式に臨んだ大正天皇がヨーロッパの例にならって向かって左に、皇后が右に並び、それ以来雛人形も同じように男雛が向かって左、女雛が向かって右になった。著者は「現在では、どちらも正しい」と書いている。
『雛と雛の物語り』(藤田順子/著 暮しの手帖社 1993.2)では、雛の並びが逆転したのは昭和天皇の即位式としている。向かって左に天皇、向かって右に皇后が並んだ即位式にならって、東京の雛人形業界が内裏雛の左右を決定したが、京都の研究者から反対が出た。そのために京都では今でも昔ながらに(東京とは逆に)、男雛が向かって右、女雛が向かって左に並べている。
著者は「雛の撮影をするとき、古い雛を飾るとき、私は京都の方式にしている」と書いている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 8版)
- 参考資料
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- 『世界大百科事典』(平凡社 2007.9)(ページ:570)
- 『雛まつり』(福田東久/著 近代映画社 2009.2)(ページ:28-)
- 『雛と雛の物語り』(藤田順子/著 暮しの手帖社 1993.2)(ページ:218)
- キーワード
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- 大正天皇 昭和天皇
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000064851