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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000062302
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼浦-2009-052
事例作成日
(Creation date)
2009/09/18登録日時
(Registration date)
2010年01月24日 02時10分更新日時
(Last update)
2010年01月26日 13時03分
質問
(Question)
伊奈氏による新田開発について調べている。
①新田開発の事業主体は誰か。
②事業計画及び事業予算はあるのか、あるとしたら計画の立案から決定までの一連のプロセスはどうなっているか。
③事業費用は誰が負担していたのか。
④新田開発によって得られた新田を耕作する農民をどのように選定したのか。
⑤新田を耕作する農民には特別の負担・義務があったのか。領主・幕府の年貢以外に、開発した伊奈氏に年貢を納めたのか。
回答
(Answer)
②③については、伊奈氏について書かれた資料を見つけることができず、『新田開発 改訂増補』(菊地利夫 古今書院 1977)に一般的な説が書かれていたのでこれを紹介した。
その他の質問について記述がみられる資料を、以下のとおり紹介した。

『中川水系 人文 中川水系総合調査報告書2』(埼玉県 1993)
p242-256 伊奈氏の新田開発・年貢徴収政策についての全体像がわかる。
『新編埼玉県史 通史編3 近世』(埼玉県 1988)
p212-216「伊奈氏の新田開発」 伊奈氏の新田開発の特徴について書かれている。新田の開発人には、どのような人々が選ばれたか、また、質問⑤についても負担・義務ではなく、開発当初は無年貢など優遇政策がとられていたなどの記述あり。
『徳川幕府成立過程の基礎的研究』(和泉清司 文献出版 1995)
p922-1003「第5篇 近世初期新田開発と村落景観」に、伊奈忠次・忠治それぞれの新田開発について、農民動員や開発人への優遇措置など詳しい記述あり。代官(=幕府)主導により、周辺各地の農民・牢人層を広く公募して開発をした様子の記述あり。
p935-「新田物成十分一役について」では、開発の功労分として、代官に対して年貢物成のうち十分の一を与えたことについて書かれている。
『「開発」と地域民衆 その歴史像を求めて』(地方史研究協議会 雄山閣出版 1991)
p137-166 和泉清司「近世初期関東における新田開発と地域民衆」 上記『徳川幕府成立過程の基礎的研究』のもとになった旧稿。
『近世の新田村 日本歴史叢書9』(木村礎 吉川弘文館 1964)
p43-伊奈忠次が出した「みやのへ新田」開発にあたっての手形と解説がある。関東郡代・伊奈忠治が、新田開発請負人・平本主膳に宛てた手形で、新田開発を諸役免除・鍬下年季・年貢の軽減などをもって奨励したもの。手形に残る開発請負人は牢人だが一般百姓を含むだろうという記述がある。
p44 該当する三輪野江新田は「代官見立新田」であるとあり。「代官見立新田」とはp8によると、「全国の天領に派遣されている幕府の代官が所管内の適当な開発可能地を見出して、直属上司たる勘定奉行の許可を得て、適当な開発担当者に開発させた新田のことである。開発に成功すると幕府はその代官にその土地からの年貢の十分の一を与えることにしていた」とある。
『関東郡代伊奈氏の研究』(小澤正弘 2004)
p10-30「近世初期武蔵国東部における伊奈氏の新田開発政策」 新田開発の類型ごとに詳しい解説がある。新田の開発人には、どのような人々が選ばれたかについても記述あり。
p23-24に、「しかもこれらの政策は単に代官伊奈氏によるものではなく、家康の上意によるものであった。(中略)したがって伊奈忠次による新田開発は、徳川家康直々の指揮にもとづいて行われていたということができる。」とある。
『新田開発 改訂増補』(菊地利夫 古今書院 1977)※前掲資料
伊奈氏について書かれたものではないが、以下の記述あり。
p54-57「新田開発の手続きに関する諸法令」には、一般的な開発の一連のプロセスについてあり。
p289-323「新田開発資本」では、新田の築造にかかる費用についてあり。
p506-525「村受新田」「見立新田」など新田の類型について解説されている。
『関東郡代 伊奈氏の系譜』(本間清利 埼玉新聞社 1983)
p52-56 伊奈忠次の新田開発について記述あり。

以下、関連する雑誌論文を紹介した。
小川貴弘「近世初期伊奈氏の新田開発政策」(『埼玉地方史 33』p44-52 埼玉県地方史研究会 1995)
小川貴弘「近世初期伊奈氏による寺社領寄進開発に関する二、三の考察」(『埼玉地方史 43』p22-33 埼玉県地方史研究会 2000)
渡辺刀水「関東郡代伊奈熊蔵忠次」(『埼玉史談 8(2)』p10-31 埼玉県郷土文化会 国書刊行会 1973)
飯田震介「伊奈検地と新田の開発について」(『川口史林 3』p40-42 川口郷土史会 1969)
児玉典久「近世前期武蔵幕領における伊奈氏の租税法と年貢収取」(『文書館紀要 5』p1-23 埼玉県立文書館 1991)
多田文夫「伊奈氏の新田開発と除地設定について」(『関東近世史研究 44』p1-22 関東近世史研究会 1999)
回答プロセス
(Answering process)
自館目録および『埼玉雑索』を〈伊奈〉〈関東郡代〉〈新田開発〉で検索した。新田開発ということで、『中川水系 人文 中川水系総合調査報告書 2』もあわせて調査した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
農業経済・行政・経営  (611 9版)
貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション  (090 9版)
参考資料
(Reference materials)
『新田開発 改訂増補』(菊地利夫 古今書院 1977)
『中川水系 人文 中川水系総合調査報告書2』(埼玉県 1993)
『新編埼玉県史 通史編3 近世』(埼玉県 1988)
『徳川幕府成立過程の基礎的研究』(和泉清司 文献出版 1995)
『「開発」と地域民衆 その歴史像を求めて』(地方史研究協議会 雄山閣出版 1991)
『近世の新田村 日本歴史叢書9』(木村礎 吉川弘文館 1964)
『関東郡代伊奈氏の研究』(小澤正弘 2004)
『関東郡代 伊奈氏の系譜』(本間清利 埼玉新聞社 1983)
『埼玉地方史 33』(埼玉県地方史研究会 1995)
『埼玉地方史 43』(埼玉県地方史研究会 2000)
『埼玉史談 8(2)』(埼玉県郷土文化会 国書刊行会 1973)
『川口史林 3』(川口郷土史会 1969)
『文書館紀要 5』(埼玉県立文書館 1991)
『関東近世史研究 44』(関東近世史研究会 1999)
キーワード
(Keywords)
開拓-埼玉県-歴史
新田開発-埼玉県-歴史
伊奈(イナ)氏
関東郡代-武蔵国-江戸時代
郷土資料 
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
定番事例-参考資料-新編埼玉県史-解決
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000062302解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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