レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/04/01
- 登録日時
- 2010/01/05 02:30
- 更新日時
- 2023/12/24 00:30
- 管理番号
- M09051420379010
- 質問
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明治期の岡山にあった血汐会について知りたい。
- 回答
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資料①『続・三木露風研究』によると、血汐会は、明治36年に当時関西中学に在籍した入沢涼月や同じく関西中学の有本芳水、津山中学の美土路昌一(元朝日新聞社長)らによって結成され、同年3月、文芸雑誌「血汐」(資料②)を刊行している。「血汐」が翌年1月第5号で廃刊となると、同年11月には雑誌「白虹」(資料③)を刊行。 なお、血汐会の本部は岡山市大字花畑30番地の入沢涼月宅であった。「血汐」の各号の巻末には「血汐会々則」が掲載されている。 「白虹」には、尾上紫舟、小山内薫、正宗白鳥、小川未明ら中央の文学者に加え、正富汪洋、萩原朔太郎(当時は美棹)らの新人の投稿も見られる。また、編集者には本山荻舟も名を連ねる。このことは、資料④『岡山の現代詩』にも詳しい。 血汐会の解散時期は定かでないが、明治42年2月5日に発行した「白虹」28号(最終号)では、発行所が前号までの血汐会から白虹会へとかわっていることから、27号が発行された明治41年8月5日から明治42年2月5日の間と考えられる。 なお、入沢涼月の実子入沢泰邦氏による資料⑤『血汐、白虹と涼月及び涼月の周辺』には、血汐会事務所前に立つ涼月の写真を付している。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 資料①安部宙之介著『続・三木露風研究』近代作家研究叢書8,日本図書センター,1983,参照はp77-83 資料②「血汐」(複製)血汐会,第4号~第5号,1903 資料③「白虹」(複製)血汐会,白虹会,1904~1909 資料④坂本明子著『岡山の現代詩』岡山文庫,日本文教出版,1972,参照はp16-50 資料⑤入沢泰邦著『血汐、白虹と涼月及び涼月の周辺』1967
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2009051420332779010
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000061581