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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000057749
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2009-027
事例作成日
(Creation date)
2009/05/19登録日時
(Registration date)
2009年09月09日 02時12分更新日時
(Last update)
2009年09月17日 09時11分
質問
(Question)
中国料理の「八珍(はっちん)」の由来、材料を知りたい。
回答
(Answer)
概要と出典資料を紹介する。
『中国食文化事典』などによると、「八珍」とは中国古来から称されてきた珍貴な食べ物のことで時代によりその内容は異なっている。

概要(各参考資料の記述を簡単にまとめたもの)
八珍についての最古の記述は周代の官制を記した「周(しゅ)礼(らい)」とされている。「周礼」の天官・膳夫の項に「およそ天子にささげる食事には、六穀を用い、肉料理には六牲を用い、飲みものには六清を用い、滋味のものには百二十品を用い、珍(美味)には八物を用う」とあり、注書にその八物として八珍が記されている。それによると周の時代における八珍とは、淳熬(じゅんごう)、淳母(じゅんぼ)、炮豚(ほうとん)、炮?(ほうしょう)、檮珍(とうちん)、漬(し)、熬(ごう)、肝?(かんりょう)の8種類の料理された珍味を指す。各料理の詳細については、『中国食文化事典』のほか『中国社会風俗史』に説明あり。

宋の時代には、「牛、羊、麋(となかい・おおしか)、鹿、麕(くじか・のろ)・豕(豚)、狗(いぬ)、狼」
の8種類の動物を指す。

元の時代には八珍自体が数種あると思われ、また、同じ名称のものでも何を指すかは参照する資料により諸説ありはっきりしないが、『中国食文化事典』『美食に関する11章+人を喰った譚』などの解説を整理すると以下のとおり。
説その1
竜(りゅう)肝(かん)(①白い雄馬の肝、②蛇の肝、③瓜の一種の龍肝瓜)
鳳(ほう)髄(ずい)(①果子狸の骨髄、②きじの髄、③鳳凰の髄)
兎(と)胎(たい)(①うさぎの胎児、②豹のはらみ児)
鯉(り)尾(び)(①鯉の白子、②上半を冷布で包み、下半を熱油で揚げたもの、③鯉の尾)
猩(しょう)唇(しん)(猩のくちびる)
熊(ゆう)掌(しょう)(熊のてのひら)
鶚(ごう)炙(しゃ)(①みさご鳥の炙りもの、鴨で代用。②ふくろう)
酥酪(そらく)(乳製品でバター、チーズのようなもの)
説その2
醍醐(だいご)(①乳製品②純粋なバター、チーズ、またはよく澄んだ赤い色の酒) 
■沆(きんこう)(①のろの子の喉、②くじか(小型の鹿の一種)ののど肉)
*「■」の字の「君」の部分は「且」と表記するものもあり。
*「沆」の字は「吭」と表記するものもあり
野駝(やらく)蹄(てい)(らくだの足) 
駝乳麋(らくにゆうび)(①となかいの子、②らくだの乳から作ったバター、チーズ)
天鵝炙(てんがしゃ)(①白鳥、②鵞鳥の丸焼き) 
紫玉漿(しぎょくしょう)(紫竹の王液(酒の一種)) 
玄玉漿(げんぎょくしょう)(葡萄酒、葡萄液) 
鹿脣(かしん)(鹿の唇(舌)) 

その後、清の時代には八珍は禽八珍、海八珍、山八珍、草八珍に細分され、近代では上八珍、中八珍、下八珍に分類されている。
その内容については『中国食文化事典』p103にあり。
回答プロセス
(Answering process)
国語辞典、漢和辞典、百科事典、料理事典等で〈八珍〉の意味を調べる。
『日本国語大辞典 10』p1234に「八珍」あり。
『大漢和辞典 2』p17に「八珍」あり、出典の表記もあり。

中国の料理、食文化、歴史関連の図書で「八珍」について調べる。以下、記述があった資料。
『食の名言辞典』(東京書籍)p246
『食の百科事典』(新人物往来社)p150、p152-153
『中国食文化事典』(角川書店 1988)p100、p101-103
『右の文化と左の文化』(紀伊国屋書店 1998)p35-47
『美食に関する11章+人を喰った譚』(読売新聞社 1981)p269-273
『中国社会風俗史』(平凡社 1969)p62-64
『中国食物史』(柴田書店 1985)p26、p52
『華味三昧』(講談社 1981)p33、84-86

データベース、インターネットで検索する。
《Yahoo!Japan》を〈中国料理 & 八珍〉で検索したところ、ごく簡単な説明がされているサイトあり。
《Google》を〈周 & 八珍 & 料理〉〈周礼 & 八珍〉等で検索したところ、周代の八珍に関する解説がされているサイトあり。
また、〈中国 & 山八珍 & 海八珍〉で検索したところ、雑誌「タオ No.13」
《レファレンス協同データベース》該当なし。
《MAGAZUNEPLUS》該当なし。

その他の調査済み資料
『日本大百科全書』『世界大百科事典』『ラルース料理百科事典』『料理の事典』『中国歴史文化事典』『中国学芸大事典』『周禮索引』『中国食物誌』『中国料理の迷宮』
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
衣住食の習俗  (383 9版)
食品.料理  (596 9版)
参考資料
(Reference materials)
『日本国語大辞典 10』
『大漢和辞典 2』
『食の名言辞典』(東京書籍)
『食の百科事典』(新人物往来社)
『中国食文化事典』(角川書店 1988)
『右の文化と左の文化』(紀伊国屋書店 1998)
『美食に関する11章+人を喰った譚』(読売新聞社 1981)
『中国社会風俗史』(平凡社 1969)
『中国食物史』(柴田書店 1985)
『華味三昧』(講談社 1981)
キーワード
(Keywords)
中華料理
食生活-中国
八珍(ハッチン) 
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000057749解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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