レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/11/13
- 登録日時
- 2009/04/23 02:11
- 更新日時
- 2009/04/27 14:42
- 管理番号
- 埼熊-2008-120
- 質問
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未解決
「然」「敷」などの傍点は、くずし字の場合省略されることがあるが、どういう場合に省略してよいのか。
- 回答
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省略の可否に関するルールは発見できなかった。ただし、傍点のない楷書体や草書体は数多く確認できた。下記の資料を紹介する。
『古文書くずし字200選』
p108に〈敷〉、p137に〈然〉の用例が20例ほどあり。ほとんどが傍点あり。「傍点があるのが特徴」とあり。
『楷行草 筆順・字体字典』
p502に〈敷〉、p548に〈然〉の草書体と行書体が各2種あり。傍点の無い例あり。また、p10に「楷書、草書、行書の順に生まれたのではない。楷書と草書が同じ頃に別過程で生まれた。行書はあとで中間的なものとして生まれた。」とあり。
『漢字くずし字字典』
「部首のくずし方」に〈犬〉の例あり。「大きく崩すと傍点が無くなる」という解説あり。決まり事についての記述はなし。
『書道大字典 上』
p992-993に〈敷〉、p1378-1379に〈然〉について、古筆から50例ほど収録されている。古くから使われている文字でも傍点のないものが多い。
- 回答プロセス
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自館資料より書法、漢字、くずし字、古文書の読み方関連の資料を調査した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 書.書道 (728 9版)
- 音声.音韻.文字 (811 9版)
- 参考資料
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- 『古文書くずし字200選』(柏書房編集部 柏書房 2001)
- 『楷行草 筆順・字体字典』(江守賢治 三省堂 1983)
- 『漢字くずし字字典』(川瀬真洞 成美堂出版 1993)
- 『書道大字典 上』(伏見冲敬 角川書店 1985)
- キーワード
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- 書法
- 漢字
- くずし字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000054127