レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年04月08日
- 登録日時
- 2009/04/20 16:58
- 更新日時
- 2010/08/16 09:57
- 管理番号
- 阪府大-学情-H21-3
- 質問
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解決
平安時代の旧かなに関する図書を借りたい。
その図書を見ながら平安時代の資料を自分で読めるようにしたい。
具体的には、漢字ではなく平仮名の毛筆と音が掲載されており貸出可能の図書を希望。
- 回答
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①『変体がな実用字典:古今和歌集が原文で読める』同朋舎出版,1990.5(728.5/1)
参考図書のため、貸出不可。相互協力機関の大阪府立中央図書館でも所蔵しているので、取寄せのうえ貸出可能。
②『かなを読む:変体仮名解読と古筆の鑑賞』淡交社,1993.7(728.5/2)
③『変体かな字典』山梨英和短期大学国文学研究室,1970(728/S6)
④『かな用例字典』柏書房,1994.4(811.5/NA2/A)
参考図書のため貸出不可だが、『かな用例字典』柏書房,1978.7(811.5/NA2)が貸出可。
⑤『仮名手引』和泉書院,1981.4(811.5/KO13)
⑥『図説かなの成り立ち事典』教育出版,2006.10(811.5/MO62)
- 回答プロセス
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OPAC“旧かな/旧仮名”で検索。ヒットした図書を確認したが、平仮名の毛筆や音の掲載はなく、該当するものではない。
JapanKnowledgeで“旧仮名”を検索。デジタル大辞泉の項で、旧仮名遣いは「歴史的仮名遣いのこと。昭和21年(1946)告示された現代仮名遣いを新仮名遣いというのに対していう。」とある。
OPACで“歴史的仮名遣い”を検索し、ヒットした図書を確認するが、該当しない。
『日本語百科大事典』p76に、「平安時代に使用された文字には「漢字・万葉仮名・平仮名・片仮名・梵語」がある。・・・梵語は古代インドの文字が中国で変容し、さらに日本に伝えられたもので、仏教の世界でのみ用いられた」とある。
JapanKnowledge、『日本語百科大事典』、『広辞苑』第六版、『事典日本の文字』で“万葉仮名”、“平仮名”、“片仮名”を調べる。
万葉仮名は漢字が持つ本来の意味を離れ、発音を表すために仮名的に用いた漢字である。平仮名は万葉仮名の草体化が極まって成立した音節文字、また、片仮名は万葉仮名として用いた漢字の一部を取って作り出された音節文字である。
平仮名は成立当初から文字としての独立性を持っており、文学作品等に用いられていた。これに対して片仮名は漢文の訓点記入から発生したため、文字としての独立性は弱く、文章を書くための字ではなかった。
平仮名には、一つの音を表すにも幾つかの異体字があったが、1900(明治33)年の小学校施行規則により現在普及している48字に整理統一された。変体仮名がこのとき採用されなかった文字であることがわかる。
OPACで“変体かな/変体仮名”を検索。
また、件名“かな”を検索。
- 事前調査事項
- NDC
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- 音声.音韻.文字 (811)
- 参考資料
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- 『広辞苑』第六版,岩波書店,2008.1(813.1/SH64)
- 『日本語百科大事典』大修館書店,1988.5(810.3/5 )
- 『事典日本の文字』大修館書店,1985.4(811/10)
- JapanKnowledge:http://na.jkn21.com/top/corpdisplay
- キーワード
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- かな
- 仮名
- 変体かな
- 変体仮名
- 仮名文字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000054049