俳誌『紙衣』と句集『獄窓から』はどちらも府立図書館に所蔵なし。
『獄窓から』は1927(昭2)年の労働運動社発行の初版以外に改造社(1930年)、幻燈社(1971年)、黒色戦線社(1988年)発行のものがあるようで、国立国会図書館等が所蔵されている。俳誌『紙衣』については『明治大正俳句雑誌レポート 第2号「紙衣」特集号』(東海大学文学部日本文学科第三研究室 伊東一郎 2007.3.31 当館短期保存雑誌)のp.48 「『紙衣』所蔵一覧」に創刊号より神戸市立中央図書館(和露文庫 T94-10)が所蔵されているとの情報あり。
下記の参考資料以外で和田久太郎に関する記事が確認できたものは以下の通り。
【図書】
『久さん伝:あるアナキストの生涯』(松下竜一/著 講談社 1983.7)
『近代日本の政治構造』(有馬学・三谷博/編 吉川弘文館 1993.4)
p.264-294「大正期のアナーキスト、和田久太郎の思想」(板垣哲夫/著)
『近代の漂泊:わが詩人たち』(秋山清/著 現代思潮社 1970)pp.245-292
『秋山清著作集 3 ニヒルとテロル』(ぱる出版 2006.2)pp.287-309
『日本プロレタリア文学大系 2 運動成立の時代』(三一書房 1954) pp.392-396
『近代俳人列伝 第1巻』(上田都史/著 永田書房 1986.9)pp.250-260
『アナーキスト群像回想記:大阪・水崎町の宿』(宮本三郎/著 あ・うん 2006.5)pp.30-36
『脱力の人』(正津勉/著 河出書房新社 2005.8)pp.43-68
『愛と美の墓標』(小松伸六/著 講談社 1988.6)pp.159-170
『現代思想体系 16 アナーキズム』(筑摩書房 1974)
pp.312-322「死刑を直視しつつ」(和田久太郎/著)
『芥川龍之介全集 第14巻』(岩波書店 1996.12)
pp.236-239「獄中の俳人:「獄窓から」を読んで」
【雑誌】
「アナーキスト和田久太郎の俳句」(栗林農夫/著 『俳句研究』11(10) 1954 pp.4-13)
「日本社会主義同盟のこと:和田久太郎と福田雅太郎狙撃事件」(山泉進/著『初期社会主義研究』第20号 2007 pp.46-86)
「俳人発掘8 和田酔蜂のこと」(上田都史/著 『俳句』32(12) 1983.12 pp.138-144)
「大阪ゆかりの俳人(十)」(渡辺牀羊/著 『大阪春秋』30 1981.10 p.149)