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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000049408
提供館
(Library)
大阪市立中央図書館 (2210006)管理番号
(Control number)
10-3A-200509-06
事例作成日
(Creation date)
2005/10/11登録日時
(Registration date)
2008年12月02日 02時10分更新日時
(Last update)
2010年11月30日 13時57分
質問
(Question)
大阪市内の道について、「○○筋」と「○○通り」の呼び名の違いについて知りたい。
回答
(Answer)
『大阪の町名 -大阪三郷から東西南北四区へ-』(大阪町名研究会/編 清文堂,1977)の「通りと筋」の項に、「大阪では、東西を通りといい、南北を筋といい、通りと筋に方角の意味があった。」と書かれています。大阪の“通り”は東西、“筋”は南北という覚え方をされている方は多いと思います。
しかし、『大阪ことば事典』新版(牧村 史陽/編 講談社,2004.11)の「筋」の項では、「大阪では、東西がとおりで南北が必ず筋だと説明している人があるが、この断定には誤りがある」として、旧上本町通(南北)と墓の谷筋(戦後楠筋と改称。東西)の2つの道を例としてあげています。
これは「江戸時代、大坂城を中心として、それに向かう方を通り、その反対を筋と呼んだから」だと説明しています。

宮本又次著『船場』(宮本又次 ミネルヴァ書房 1960)によると、かつての大阪は東西線が発達し、南北線は従の立場となっており、町名も東西線の名がつけられていたとされています。たしかに船場付近は東西の“通り”の名がついた町が現在でも多くあります。(p.8~11)

ところで、現在の中央区、島之内あたりですが、昔の住宅地図などを見てみますと、この界隈では南北に町名がつけられていたのがわかります。
また、三津寺筋などは東西線であるにも関わらず“筋”の名前がついています。

島之内のあたりではなぜ他の地域と違っているのでしょうか。 
この点について、『船場』(宮本又次 ミネルヴァ書房 1960)では、滝川政次郎という方の説を引用しています。 (『社会経済史学』25巻6号)
それによると、島之内の西部は『続日本紀』天平勝宝5年9月壬寅の条にみえる津村の所在地であり、このあたりは船場よりも古くから陸地になったところであると説明しています。
その津村は上町台地に築かれた難波宮に接続する村であって、難波宮にならって南北を縦、東西を横としました。島之内が南北に通じる街区に町名をつけたのはそのため、としています。

また、奈良時代の船場は海(安曇江)であり、大阪城築城の際に埋め立てられたこの時、大阪城に通じる道(東西)に町名をつけた。と推定しています。

その他、回答記載の資料をご紹介しました。
回答プロセス
(Answering process)
1.商用データベース「日経テレコン21」(業務用)検索

朝日新聞2003年12月26日付夕刊3面「浪速の道、南北は「筋」やねん(ほんま?関西伝説)」に「筋」と「通り」についての記述あり。
札幌市・福岡市・東京には筋がなく、京都市は東西南北とも「通」が多いが、神戸市や兵庫県西宮市は大阪式との説明がある。

※商用データベース「聞蔵Ⅱビジュアル」(朝日新聞 一部記事写真閲覧可)でも検索可能。

2.大阪府立中之島図書館大阪文献データベース  http://refdb.library.pref.osaka.jp/cdb0100.asp  (2008.12.1確認)

下記資料が紹介されている。

キーワード:筋と通り

回答で紹介した図書
・船場/宮本又次 p8-16 196012 <当館書誌ID:0000244954>
・大阪ことば事典/牧村史陽   1979 <当館書誌ID:0010865148>
・大阪の町名-大坂三郷から東西南北四区へ/大阪町名研究会編 通りと筋 p106-108 197709 <当館書誌ID:0070049341>

その他
・おおさかののろけ/三田純市 駸々堂出版 東西の通り、南北の筋 p219-236 198702 <当館書誌ID:0070001847>
・グラフおおさか 49 愛称で呼んでください 198410 <当館書誌ID:0080311790>
・ザ・おおさか 北部版 21 「通」と「筋」の違い(なんでもなにわ史1)/田結荘哲治 p27 199609
・なにわ考現学-イメージでみる大阪都市ごころ’89 大阪イメージアンケート-筋と通りのウォッチング 198904 <当館書誌ID:0010040667>
・月刊せんば 134 大阪の通り再発見 198203 <当館書誌ID:0080312832>
・上方 50 p14 193502 <当館書誌ID:0000245411>
・中近世都市の歴史地理-町・筋・辻子をめぐって/足利健亮 地人書房 大阪の「筋」とその意味 p93-110 198406 <当館書誌ID:0080085223>
・都市文化研究 18 「筋と通」-大阪市内の道路空間の変容/森口誠之 p1-15 199612 <当館書誌ID:5210711270>

キーワード:筋
・編纂所だより 8/大阪市史料調査会編 町・通り・筋(由来) <当館書誌ID:5000005659>

2010.11追加

橋爪節也「おおさかKEYワード」第7回「ひらあ、 かわらに、びんごあづち-町名の歌をうたって船場を歩いてみよう」
大阪市生涯学習情報誌『いちょう並木』(2010年10月)に、船場の通りと筋について紹介あり。
http://www.manabi.city.osaka.jp/contents/lll/ityou10/ityou/i10_pdf/p3.pdf  (2010.11.30確認)

参考文献として、下記が紹介されている。
野高宏之「町・通り・筋」『大阪の歴史』31号(大阪市史編纂所 1990)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本  (291 9版)
参考資料
(Reference materials)
『大阪の町名 -大阪三郷から東西南北四区へ-』 大阪町名研究会 清文堂 1977年 <当館書誌ID:0070049341>
『大阪ことば事典』 新版 牧村史陽編 講談社 2004年 ISBN 4-06-212386-X <当館書誌ID:0010865148>
『船場』 宮本又次 ミネルヴァ書房 1960 <当館書誌ID:0000244954>
『大阪市全商工住宅案内図帳 南区 昭和34年版』住宅協会出版部編 住宅協会出版部 1959年 <当館書誌ID:0080242241>
橋爪節也「おおさかKEYワード」第7回「ひらあ、 かわらに、びんごあづち-町名の歌をうたって船場を歩いてみよう」
大阪市生涯学習情報誌『いちょう並木』2010年10月 http://www.manabi.city.osaka.jp/contents/lll/ityou10/ityou/i10_pdf/p3.pdf  (2010.11.30確認)
『いちょう並木』(2008年4月-/312号-)<当館書誌ID:5200002748>
野高宏之「町・通り・筋」『大阪の歴史』31号(大阪市史編纂所 1990) 『大阪の歴史』1989-90年(大阪市史料調査会,1989-1990)<当館書誌ID:5200000641>
商用データベース「聞蔵Ⅱビジュアル」(朝日新聞 一部記事写真閲覧可)
キーワード
(Keywords)
大阪府大阪市
通り
船場
島之内
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000049408解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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