レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2008/11/28 02:11
- 更新日時
- 2008/11/28 02:11
- 管理番号
- B2008M0322-2
- 質問
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解決
エヴァリスト・ガロアが受けた宗教教育についての文献、および精神医学的観点から考察した文献を探しています。
- 回答
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エヴァリスト・ガロアが受けた宗教教育についての文献、および精神医学的観点から考察した文献について、以下の通り回答いたします。
当館NDL-OPAC( http://opac.ndl.go.jp/index.html )の「一般資料の検索/申込み」を件名「galois evariste」で検索してヒットした和図書、および、タイトル「ガロア or galois」で検索してヒットした和図書のうち、ガロアの生涯に焦点を当てた以下の資料を調査いたしましたが、ガロアが受けた宗教教育について述べられているもの、また、精神医学的観点から考察されているものは見当たりませんでした。
※刊行年の新しい順に列挙しました。
※【 】内は当館請求記号
(1)『数学を愛した人たち : ガロア,アーベル,ガウス,リーマン,パスカル…人類の文化にとってかけがえのない英雄=数学者たちの物語!』(吉永良正著 東京出版 2003 【MA25-H18】)
「第6章 神々の愛でし人々~アーベルとガロア、数学の夢」の「ガロア」の項(pp.124-133)でガロアの生涯について触れられています。
(2)『ガロアの生涯 : 神々の愛でし人 新版(第3版)』(L.インフェルト著 市井三郎訳 日本評論社 1996 【GK437-G4】)
初版は1950年刊行です。ガロアの生涯について詳細に記述されています。小説風に創作が加えられていますが、巻末の「追記」で、どの部分が史料に基づいたものか、どの部分が創作であるかが明記してあります。
ガロアが教育を受けたルイ・ル・グラン中学校については「同校の目的は、ラテン語とギリシア語とに精通した洗練された紳士を養成するにあり、なかんづく生徒たちを、国王の忠良なる臣民、ならびに教会の擁護者にまで教育するにあった。」(p.31)との記載がありました。
(3)『ガロアの神話 : 現代数学のバルジ』(トニー・ロスマン他著山下純一訳編 京都 現代数学社 1990 【MA25-E54】)
「1 ガロアの神話」(pp.1-59)で、ベルやデュピュイ、インフェルトなどによるガロアについての著作を検証しつつガロアの生涯を記述しています。
「はじめの12年間は、母が唯一の先生だった。宗教に対する懐疑主義的態度のほかにギリシア語とラテン語の土台をつくってくれたのである。」(p.6)
「ガロアの1年目に、新しい司教総代理が保守派のイエズス会を復帰させようとしていると考えた学生たちが、~礼拝堂で歌をうたうのを拒否し、さらに教室で吟唱することも拒否したのである。~司教総代理はただちにこの反乱の構成員とみられる40名を放校処分にした。ガロアはこれら放校組の中には入っていなかった。~とはいえ、司教総代理の横暴さや校則の一般的な厳しさがかれに深い印象を与えたことは推察できる。」(p.7)
(4)『ガロアヘのレクイエム : 20歳で死んだガロアの「数学夢」の宇宙への旅』(山下純一著 京都 現代数学社 1986 【MA25-128】)
「1 パノラマ(ガロア)」(pp.9-36)でガロアの生涯について記述しています。
(5)『青春のガロア : 数学・革命・決闘』(A.ダルマス著 辻雄一訳 東京図書 1985 【GK437-13】)
「1 エヴァリスト・ガロアの生涯と彼の時代の歴史」(pp.2-57)がガロアの伝記です。
「語り伝えによると、マリー・アデライド・ガロアは、1811年10月26日に生まれた息子エヴァリストの教育に重要な役割を果たしたとのことである。彼女は古典文学の中から、ギリシア文学とラテン文学を選んで、徳の模範としていた。」(p.5)
「1829年のエコール・ノルマルの制度を修道院の制度と比較することができよう。午前の学習や、二度の食事の前には、大声で、いわゆる共同の祈りがあった。就寝前には、宗教上の読書会に、学生たちは呼び集められた。ざん悔が月に一度強制され、二ヵ月間行わないと、退校処分の理由となった。学長が監視していたこの規則に、ガロアはかなりよく耐えていた。」(p.18)
(6)『ガロア : その真実の生涯』(デュピュイ著 辻雄一訳 東京図書 1972 【GK437-3】)
ガロアの生涯について詳細に記述されています。巻末に「証拠文書」として、ガロアの成績表等が掲載されています。
(7)『大数学者』(小堀憲著 新潮社 1968 【MA25-47】)
「4 ガロア」(pp.109-144)に、ガロアの生涯が記述されています。
「この父は、カトリック教の僧の尊大ぶった姿を見ると、胸がむかむかしてくるのであった。だから、町長に就任すると、まず第一に、僧を町政に参与させない制度を確立しようと、努力した。」(p.112)
「母のアデライド・マリ・ドマントはしとやかで、~キリスト教の聖典を批判するというような女性であったから~」(p.113)
次に、当館NDL-OPACの「雑誌記事索引の検索/申込み」を、論題名「ガロア or galois」で検索してヒットした雑誌論文のうち、ガロアの生涯に焦点を当てた以下の資料を調査いたしましたが、(1)~(7)でご紹介した資料以上に詳細な記述は見当たりませんでした。
(8)
論題:科学史発見の旅(19)忘れられし論文(4)夭折の数学者ガロアと群論
著者:大江 秀房
請求記号:Z74-C175
雑誌名:未来材料
巻号・年月日:2(8) [2002.8]
ページ:70~73
(9)
論題:ガロア (特集 1000年の数学者)
著者:梅田 亨
請求記号:Z15-27
雑誌名:数学セミナー
巻号・年月日:40(4) (通号 475) [2001.4]
ページ:24~27
(10)
論題:ガロアの生涯 (ガロアの理論<特集>)
著者:倉田 令二郎
請求記号:Z15-27
雑誌名:数学セミナー
巻号・年月日:31(8) [1992.07]
ページ:p14~17
(11)
論題:<ガロア>を知る本 (ガロアの理論<特集>)
著者:山下 純一
請求記号:Z15-27
雑誌名:数学セミナー
巻号・年月日:31(8) [1992.07]
ページ:p50~51
(12)
論題:エヴァリスト・ガロア,1832年に死す…… (ガロアの遺したもの<特集>)
著者:弥永 健一
請求記号:Z15-27
雑誌名:数学セミナー
巻号・年月日:21(10) [1982.10]
ページ:p18~21
(13)
論題:随想--ガロア伝の訳者として (ガロアの遺したもの<特集>)
著者:市井 三郎
請求記号:Z15-27
雑誌名:数学セミナー
巻号・年月日:21(10) [1982.10]
ページ:p22~24
(14)
論題:ガロア--青春に生き青春に死す (ガロア理論とその応用<特集>)
著者:弥永 健一
請求記号:Z15-30
雑誌名:数理科学
巻号・年月日:17(11) [1979.11]
ページ:p28~35
インターネットの最終アクセス日は2008年3月14日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『天才の脳科学』 ナンシー・C.アンドリアセン著 青土社
- NDC
-
- 数学 (410 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 人物情報
- 数学者
- フランス
- galois evariste
- ガロア
- 宗教教育
- 精神医学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000049319