レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年05月17日
- 登録日時
- 2007/05/17 18:19
- 更新日時
- 2013/12/28 12:20
- 管理番号
- 7223
- 質問
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口減らしに関する調査について
- 回答
-
香川県内おける口減らしについて、次のような資料で調査した。
1 「香川県大百科事典」(四国新聞社出版委員会/編 四国新聞社 1984発行)
間引きの項目(p870)に、「本県では、古く瀬戸内海の島々のなかに、カニハハワシニヤル
とかカイヒロイニヤルとかいって、間引きすることがあった。生まれてすぐナガス時、男の子
には扇子、女の子にはシャモジをつけて菰に巻いて海に流すという伝承がある。」
(藤井洋一)とある。
なお、口減らし、奉公の項目は記載がなかった。
また、間引きの項目を著した郷土史研究家藤井洋一氏の著作について、当館蔵書検索システムで
口減らし、奉公、間引きをキーワードに検索したが、該当する資料はなかった。
2 「総合郷土研究香川県 」(香川県師範学校,香川県女子師範学校/共編著
昭和14年刊のものを名著出版が1978年に復刻)
第4編人口 2章人口の社会的制約(114p)に、「・・・本県に於いては間引(陰殺)・堕胎の如き
悪弊に関して余り耳にせず、又文献にも発見しないが、かかる人工的制限が過去に於いて
絶対に実行されなかったとは断言する事は出来ないと思う。・・・特に山村・島嶼にあっては
諸種の事情から他地域以上に行われたものと思われる。」とある。
3 「遍路-その心と歴史」(宮崎忍勝/著 小学館 1974年発行)
四国遍路ということで県内特有の事例ではないが、「悲しき遍路たち」の章(p170~)には、
「・・・江戸時代には、・・・赤貧洗うが如き窮乏の生活や不治の病のために、四国遍路に最後の
望みを託して、郷里をあとにし霊場の巡拝をすませたあと、もしくはその途中において自らの生命を
絶つといった、絶望的な遍路が多くあった。」、「・・・老人や子供、そして業病に悩む者・・・手数の
かかるものは口べらしのために諸国の霊場めぐりに出されたのである。」とある。
4 「香川県史 14(資料編 民俗)」(香川県/編 四国新聞社 1985年発行)
別編の事項索引に、口減らし、奉公、間引きの語はない。
- 回答プロセス
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(関連事例)
・秋田県内の様々な時代における「口減らし」についての資料がないか。(秋田県立図書館)
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000039076
・「口減らし」の読みは「くちべらし」か「くちへらし」か知りたい(山梨県立図書館)
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000001408
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 口減らし
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
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- 秋田県立図書館
- 山梨県立図書館
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000034992