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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000013599
提供館
(Library)
東京都立中央図書館 (2110013)管理番号
(Control number)
都立図事-2004003370
事例作成日
(Creation date)
2004/07/30登録日時
(Registration date)
2004年12月28日 02時22分更新日時
(Last update)
2007年03月02日 20時07分
質問
(Question)
忘年会の語源について、日本で最初にこの言葉が使われたのは、夏目漱石の『吾輩は猫である』とインターネットで見た。この語源説が正しいかどうかを知りたい。
回答
(Answer)
(1) 語源について
資料1:「忘年会」の項に以下の記述あり。
「中国では、「忘年」を本来、年の老いたことを忘れる意として「忘年忘義、振於無意」(『荘子』斉物論)のように用い、上下の年齢を問題にしない意にも用いている。これを一年間の苦労を忘れる意に解釈し直したのが、日本人の工夫らしい。
室町時代に「深更に及びて百韻了りぬ、年忘れと謂うべきか」(『看聞御記』)のように「年忘れ」が現れ(略)。」
*『看聞御記』:かんもんぎょき 日記。後祟光院(貞成親王)記。永応23年(1416)-文安5年(1448)まで現存。(当館請求記号:0810/Z340/Z1-35-1~2)
また、同書では
「「忘年会」は「今夕所謂忘年会なるを以て」(『航海新説』)の
ように、明治時代に登場した新語で、文明開化の風潮とともに広がり、今では年末を締めくくる好個の行事名となっている。」
と、次の(2)と異なる記述があった。
*『航海新説』:正しくは『西洋紀行 航海新説』 慶応2年(1866年)刊「目見耳聞 西洋紀行」の訂正再版。(当館請求記号:2930/87/1~2)
資料2:「忘年会」の項には以下の記述があり、これも次の(2)と異なる内容になっている。
「・・・近世の武家社会や町人社会に定着していた御用納めのあとの小宴会がその日にかぎらず単独の行事と化した、ということはいえるであろう。そのきざしは、すでに明治期の役所で生じたが、まだ忘年会とはいわず納会といわれた。・・・」
(2) 日本で最初にこの言葉が使われた事例
資料3:「忘年会」の項を見ると、用例として、『随筆・古今物忘れ』(1772) からの文例に続けて『吾輩は猫である』(1905-06) の文例が出ている。
・「うき一年を忘れはべらばやとてぞ、忘年会はすなりといふ。」 『随筆・古今物忘れ』(1772)
・「向島の知人の家で忘年会兼合奏会がありまして」 『吾輩は猫である』(1905-06) 夏目漱石
用例は時代の古いものから新しいものへと順次並べられているので、『吾輩は猫である』が「日本で最初」ということにはならないようだ。
この他、資料4~23の辞典類を確認したが、語源、最初に使用された事例に該当する記述は見当たらず。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
語源.意味  (812 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】 暮らしことばの辞典 / 佐藤喜代治∥編著 / 講談社 , 1985.1 R/8136/26/85
【資料2】 日本民俗大辞典 下 た~わ・索引 / 福田アジオ∥[ほか]編 / 吉川弘文館 , 2000.4 R/380.3/5001/2
【資料3】 日本国語大辞典 第11巻 はん-ほうへ / 小学館国語辞典編集部∥編集 . 第2版 / 小学館 , 2001.11 R/813.1/5020/11
【資料4】 広辞苑 / 新村出∥編 . 第5版,机上版 / 岩波書店 , 1998.11 R/8131/29D/98
【資料5】 大辞林 / 松村明∥編 . 第2版 / 三省堂 , 1995.11 R/8131/3002A/95
【資料6】 辞林21 / 三省堂編修所∥編 . 机上版 / 三省堂 , 1993.11 R/8131/3024/93
【資料7】 明治のことば辞典 / 惣郷正明∥編 / 東京堂出版 , 1986 R/8136/27/86
【資料8】 語源辞典 名詞編 / 草川昇∥著 / 東京堂出版 , 2003.9 R/812.0/5014/2003
【資料9】 歴史から生まれた日常語の由来辞典 / 武光誠∥著 / 東京堂出版 , 1998.5 R/8120/3017/98
【資料10】 日常語語源辞典 / 鈴木棠三∥著 / 東京堂出版 , 1992.6 R/8120/3008/92
【資料11】 語源大辞典 / 堀井令以知∥編 / 東京堂出版 , 1988.9 R/8136/3001/88
【資料12】 語源ものしり辞典 : よく使われる言葉の意外な由来 / 豊島建吾∥編著 / 大和出版 , 1987.11 /8136/31/87
【資料13】 日本語語源辞典 : 日本語の誕生 / 清水秀晃∥著 / 現代出版 , 1984 R/8136/23/84
【資料14】 現代語 語源小辞典 / 杉本つとむ∥著 / 開拓社 , 1983 R/8136/22/83
【資料15】 暮しの中の語源事典 / 故事ことわざ研究会∥編 / アロ-出版社 , [1977] ( 事典に強くなるシリ-ズ ) R/8136/11/77
【資料16】 日本なんでもはじめ / 泉欣七郎∥共編 / ナンバ-ワン , 1985.3 ( No.1 books ) R/0314/13/85
【資料17】 日本初めて話題事典 / 富田仁∥編著 / ぎょうせい , 1998.6 R/0314/3012/98
【資料18】 図説明治事物起源事典 / 湯本豪一∥著 / 柏書房 , 1996.11 R/0314/3009/96
【資料19】 日本随筆索引 [正] / 太田為三郎∥編 . 増訂版 / 岩波書店 , 1963 R/0391/O854/N2-1
【資料20】 日本随筆索引 続 / 太田為三郎∥編 / 岩波書店 , 1963.10(2刷) R/0391/O854/N2-2
【資料21】 群書索引 第1冊 / 物集高見∥著 / 名著普及会 , 1977 R/0391/2/1
【資料22】 群書索引 第2冊 / 物集高見∥著 / 名著普及会 , 1977 R/0391/2/2
【資料23】 群書索引 第3冊 / 物集高見∥著 / 名著普及会 , 1977 R/0391/2/3
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000013599解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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