統計情報を調べるには(基礎統計編)
1 どのような統計がどの資料に収録されているか
2 統計の読み方
3 主な統計資料
4 長期統計資料
5 各国の統計資料
1 どのような統計がどの資料に収録されているか
● e-Stat 政府統計の総合窓口 総務省統計局 [Web]
http://e-stat.go.jp/ 総務省統計局の管轄するホームページにあり、政府統計の全体をカバーしています。キーワードや分野から統計の検索が可能です。
■ 『統計情報インデックス』 総務省統計局 年刊 中・央 351-6N
「統計を探すためにその『所在源』に関する情報を編成したもの」で、政府の各府省と政府関係機関および民間機関が作成している統計の主要な刊行物を収録しています。どの統計がどの刊行物に載っているかがわかる資料です。
統計書に掲載されている統計表の表題からキーワードを抽出している「キーワード索引」や、「書誌情報」「統計表題一覧」「編集機関別書名索引」で構成されています。 2008年版を最後に刊行されていないようです。
■ 『統計調査総覧』 総務省統計局統計基準部 中・央 351-3N
「国(府省等)編」と「地方公共団体(都道府県・市)編」の2冊があり、各編ともに、本編、索引、附録から成っています。
収録統計は①指定統計調査、②承認統計調査、③届出統計調査で、本編は統計を各分野に配し、統計名、実施機関、目的、沿革、集計と公表、調査対象、調査方法、周期・期日、調査事項を記しています。索引は統計を実施した実施機関別のものと統計の50音順の2種類があります。平成18年で廃刊になりました。
■ 『民間統計ガイド』 全国統計協会連合会 中・央 350.3-13N
業界団体など民間で作成される統計調査もたくさんあります。これら民間団体・民間企業が作成した統計の所在源と内容を収録した資料です。
本編では各団体の出している統計書名・調査対象と報告者とその数・作成周期/調査の時期・集計内容・発表の時期・発表の形態(印刷物の名称、ホームページ等)・問合せ先を記しています。
■ 『白書統計索引』 日外アソシエーツ 3年ごと 中・央350.3-14N
約100種の白書に収載された統計資料を収録しています。必要な統計資料(キーワードで検索可能)を掲載した白書名と掲載頁が一目でわかる便利な資料です。
■ 『官庁統計徹底活用ガイド』 2005年版 生活情報センター 中350.3-18N
調査の名称・用語の意味・表の構成など実務活用上の注意点を中心に解説しています。数値の読み方や注意事項、調査項目や書籍ガイド、掲載URLなども掲載しています。
■ 『民間統計徹底活用ガイド』 生活情報センター 2006.11 中・央350.3-29N
日本能率協会総合研究所マーケティングデータバンクが編集している前掲の姉妹版です。
次代のビジネスチャンス創出における出発点である現状の把握を、民間統計からはじめるための資料。2006年刊以降は出版されていませんが、個別の調査品目、サンプル図表を掲載するなど、年刊や隔年刊で刊行され続けている資料の解説などは十分に使えます。また、巻頭の「市場規模の推計」は、統計資料を扱うノウハウを非常に分かりやすくまとめています。
※民間統計による業界・市場動向については、調査ガイド 「業界・市場動向のしらべかた」をご覧ください。
2 統計の読み方
各資料の凡例は必読ですが、統計を利用する際には、分かりやすく解説している資料を活用してみてはいかがでしょうか。
■ 『経済指標のかんどころ』 第23版 富山県統計課編 富山県統計協会 2006.1 中・央331.1-19N
経済統計を知るための図書として、大学や官公庁などでテキストとして用いられる27万部を超えるロングセラー図書です。見開きの2ページ(あるいは4ページ)で1つのキーワードをわかりやすく解説しています。巻末の資料編では、主要指標の推移・経済年表のほか、索引を付しています。ホームページでも公開しています。[Web]
http://www.cap.or.jp/~toukei/kandokoro/top/top1.html ■ 『統計実務基礎知識』 全国統計協会連合会 年刊 中・央350.1-2N
統計の役割や、統計行政の概要の基礎知識から、統計の加工・分析の方法など、都道府県・市区町村での研修の教材や、日々の業務のハンドブックとして活用しているテキストです。
■ 『公的統計の体系と見方』 松井博著 日本評論社 2008.8 中350.2-12N
公的統計を利用する際の基礎的また全般的な知識や考え方を学べる入門書です。公的統計の制度や作成方法、利用の仕方などのほか、主要統計の概要や利用上の注意点なども説明しています。
3 主な統計資料
■ 『統計基準年報』 総務省制作統括官(統計基準担当) 年刊 中・央350.1-6N
統計及び統計制度の発達・改善に関する情報や、統計調査の審査・調整・基準の設定などを掲載しています。
● e-Stat 政府統計の総合窓口 総務省統計局 [Web]
http://e-stat.go.jp/ 総務省統計局の管轄するホームページにあり、政府統計の全体をカバーしています。フリーワードで統計の検索が可能です。新しい統計を掲載していますが、各省庁のホームページにはそれ以前からの統計を掲載していることがあります。
● 統計表一覧 総務省統計局 [Web]
http://www.stat.go.jp/data/guide/download/index.htm 「統計データ」では、『日本統計年鑑』『日本の統計』『世界の統計』などの最新の公表資料を見ることができます。
■ 『日本国勢図会』 矢野恒太記念会 年刊 中・央351-1N
各国通貨の名称と為替相場、前年の10大ニュース、主要経済データというトピックのあと、世界の国々・気候・国土利用と国土開発・人口の動き・府県と都市・労働・各産業分野の章をはさんで、災害と事故・犯罪・国防と自衛隊など全部で39章にわたって概説と統計表やグラフで構成されています。
各統計表から出典にあたる1次統計書がわかりますので、その統計書にあたるか、あらためてインターネットで探すこともできるでしょう。
■ 『民力』 朝日新聞社 年刊 中・央351-2N
民力とは「生産・消費・文化などの分野にわたって国民がもっているエネルギー」と定義されています。この民力指数を各種統計データとともにエリア・都市圏・市町村別にコンパクトにまとめた資料で、地域の経済圏に即して加工されており、マーケティングにつかえます。
毎年のトピック、各都市圏の紹介、エリア・都市圏・市町村別の指標の他に都道府県の指標や参考資料-例えば主要指標(人口、事業所数など)の伸び率、生活満足指標など-、資料の解説で構成されています。
「資料の解説」では『日本統計年鑑』と同様に主要な統計調査の概要がわかりやすく解説されており、この解説を折にふれて読んでいると統計データの性格がわかってきます。
■ 『大都市比較統計年表』 大都市統計協議会 年刊 中・央351-7N
東京都区部と政令指定都市の統計で、土地及び気象、人口、事業所、工業、財政など21に分類されています。横浜市のホームページで公開されています。[Web]
http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/daitoshi/ ■ 『統計でみる日本』 日本統計協会 年刊 中・央351-11N
国民生活に関わりの深い分野について、統計数値と図表を用いてわかりやすく解説している、いわば「統計の白書」です。
■ 『日本統計年鑑』 総務省統計局 年刊 中・央351-15N
過去の『日本帝国統計年鑑』の流れを汲む国レベルの統計です。
「国土・気象」「人口・世帯」「財政」「農林水産業」など広い範囲で日本の状況を統計で知ることができます。各章の冒頭にはそれぞれの調査や語句の経緯や説明がついています。ホームページでも閲覧可能です。[Web]
http://www.stat.go.jp/data/nenkan/index.htm ■ 『大阪府統計年鑑』 大阪府総務部統計課 年刊 中・央351.6-3N
大阪府に関する統計で毎年刊行されています。ホームページでも公開されています。[Web]
http://www.pref.osaka.jp/toukei/nenkan/index.html ● 大阪府の統計情報 大阪府総務部統計課 [Web]
http://www.pref.osaka.jp/toukei/top/index.html 前掲『大阪府統計年鑑』をはじめ、大阪府がインターネット上で公開している統計を集めています。
■ 『大阪市統計書』 大阪市 年刊 中・央351.6-6N
大阪市に関する統計で毎年刊行されています。ホームページでも公開されています。[Web]
http://www.city.osaka.lg.jp/shisei_top/category/1756-8-1-0-0.html ● 大阪市市政 統計 大阪市 [Web]
http://www.city.osaka.lg.jp/shisei_top/category/1756-0-0-0-0.html 前掲『大阪市統計書』を始めとして、大阪市がホームページ上で公開している統計を集めています。
※府内市町村の統計については、調査ガイド 「府内市町村の市勢要覧・統計書リスト」をご覧ください。
4 長期統計資料
■ 『日本長期統計総覧』 日本統計協会 中・央533-117#/A1-1157/351-47N
1986年~1987年にかけて刊行されたものと、2006年に刊行された2種類、いずれも全5巻があり、後者には総索引としてさらにもう1冊刊行されています。
■ 『完結昭和国勢総覧』 東洋経済新報社 1991.2 中・央351-16N
全4巻で刊行し、1~3巻に20のテーマに分けた昭和年間の統計を掲載し、4巻は資料解説・統計調査要覧・政治/経済年表・事項総索引および行政機構変遷図・昭和期歴代内閣一覧を掲載しています。
■ 『数字でみる日本の100年』 改訂4版 国勢社 中・央351-19N
わが国100年の歩みを、社会、経済など様々な統計を使用し、推移を示す資料です。
● 統計局ホームページ/日本の長期統計系列 総務省 [Web]
http://www.stat.go.jp/data/chouki/index.htm 昭和62~63年(1987~1988年)に刊行された『日本長期統計総覧』を基礎とし、『日本統計年鑑』も用いて、31の分野878表の統計表を収録しています。
また、各章のはじめには、統計体系・沿革をはじめ、各統計調査の解説を掲載しています。
5 各国の統計資料
■ 『データブックオブ・ザ・ワールド』 二宮書店 年刊 中350.9-1N
国別に各項目を配列した世界各国要覧をメインとする資料です。自然環境、世界の国々、人口・都市、エネルギー、交通・通信などの統計資料編(系統的)と、世界各国編(国別)の立体的2部で構成されています。
■ 『世界の統計』 総務省統計局 年刊 中・央350.9-4N
世界各国の人口・経済・社会・文化などについて、国際機関の統計書を原資料として体系的に収録しています。出典に関しての解説を各章のはじめに掲載しているのが特徴です。インターネットでも公開しています。[Web]
http://www.stat.go.jp/data/sekai/ ■ 『国際連合世界統計年鑑』 国際連合統計局 年刊 中・央350.9-5N
「世界および地域の総括」「人口および社会統計」「経済活動」「国際経済関係」の4部構成で、人口、教育、保険、文化、経済、金融、貿易などに関する統計を網羅しています。「世界、地域および国レベルでの社会・経済事情および活動に関する国際的に可能な統計を、おおよそ10年間カバーするように編集」したものです。国連ホームページでも統計を公開しています。[Web]
http://unic.or.jp/un-ds/index.html ■ 『世界国勢図会』 矢野恒太記念会 年刊 中・央350.9-7N
各国政府や公的機関あるいは業界が公表した統計などをもとに、世界の社会・経済状況を表とグラフでわかりやすく解説しています。
■ 『世界統計白書』 木本書店 年刊 中・央350.9-19N
世界各国と日本の現状が数字でわかる19分野・約600種のデータを収録しています。特徴として、各分野の始めに、近年の動向をまとめた解説と年表を付しています。わかりやすい国際統計資料集。
■ 『中国統計年鑑』 中華人民共和国国家統計局 年刊 中352.2-4F
中国語・英語で表記された中国の総合的な統計です。24の項目と2つの付録で構成されています。
■ 『中国マーケティングデータ総覧』 2010 日本能率協会総合研究所 中352.2-7N
中国31の省・自治区・直轄市の概要をはじめ、国民経済・人口/就業および賃金・固定資産投資・国民生活/所得および消費・物価・工業・農業・建設・運輸/通信・エネルギー・観光・財政/金融/証券・商業・国際貿易/直接投資・教育/科学技術/医療に関連する中国マーケティングを実践するために役立つ全300データ・150グラフを掲載しています。巻頭には、章ごとの目次のほか、グラフ目次を掲載しています。
■ 『ベトナム統計年鑑』 ビスタピー・エス 年刊 中・央352.3-2N
人口/雇用・国家財政/国家予算・投資・企業/個別産業・教育など、ベトナムに関する各種統計資料を日英併記で収録しています。第2部では、日越貿易年度別取引額推移や、第3部では年版表示年の注目トピックス等も掲載しています。
■ 『ヨーロッパ統計年鑑』 柊風社 年刊 中・央353-2N
フルカラーの地図・グラフ・写真と詳細な統計表で、EU加盟国の政治・経済・社会・文化についてヨーロッパ連合が編集し、紹介しています。
■ 『現代アメリカデータ総覧』 柊風社 中・央355.3-1N
アメリカ合衆国商務省センサス局が編集しています。世界の政治・経済・社会問題の発信源アメリカを理解するための1,000以上の統計表を収録しています。