レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/10/10
- 登録日時
- 2023/01/05 00:30
- 更新日時
- 2024/03/29 00:34
- 提供館
- 金沢市図書館 (2310230)
- 管理番号
- 玉川-001024
- 質問
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解決
【小堀遠州と金沢の関係について】 金沢と小堀遠州の関係のうち、茶道関係でなく、庭園関係について書かれた文献を教えてほしい。
- 回答
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『金沢市史 資料編17 建築・建設』(119623121)p.291-314「庭園」、『加賀・能登の庭園』(118299061)、『石川県の古庭園』(118542566)、『金沢城の庭園』(119945330)、『金沢城研究 第17号』(109270082)金沢城シンポジウム「金沢城の庭園-その歴史と特徴-」に小堀遠州の記載なし。
『小堀遠州の美を訪ねて』(113154965)、『前田利常と小堀遠州』(109338877)に金沢の庭園の記載なし。
『石川郷土史学会々誌 第44号』(109148854)「金沢に生きた小堀遠州の一族」 横山方子/著 p.19に小堀遠州の一番弟子と見られる賢庭が利常に乞われ金沢城本丸数寄屋及び露地を造るため加賀へ下ったこと、利常が在京中に小堀遠州に大津屋敷について話し、小堀遠州がその造作を見に来て意見を述べた逸話が書かれている。
『俳句研究 第4巻 2号』(1937年)p.144-p.153「茶庭」 外山英策/著、『茶道 全集巻の4』(129808504)p.493、『茶道 全集巻の13』(129808596)p.445-473「加賀の茶道」 宮本謙吾/著、『人物逸話辞典 上巻』(129087264)p.369、『芸窓襍載』(国立国会図書館デジタルコレクション、【URL】https://dl.ndl.go.jp/pid/898201/1/24 2022年12月22日最終閲覧)「小堀遠州」p.35、『日本庭園』(129318915)p.210、『松本清張全集 26』(11823370)「小説日本芸譚」p.83に同様の逸話が紹介されている。
『御夜話集 上』(118405235)p.212-213、267-268に逸話の原文が収録されている。
『北國文華 2015年夏 第64号』(179095531)p.14に「(玉泉院丸庭園に関し)利常と、当時庭づくりの第一人者といわれた小堀遠州とのつながりから、小堀の息のかかった庭師が来て」、p.32に「玉泉院丸の地に、1634(寛永11)年、3代藩主利常肝いりの作庭が、京の庭師剣左衛門によってなされる。この剣左衛門は小堀遠州の配下とみられる」、p.34に前田利常が大津の屋敷に庭をつくった際の逸話が書かれている。p.39-55「特集 新名勝玉泉院丸庭園ものがたり 藩祖しのぶ「聖地」だったか 幾何学模様の美に見る遠州」 小倉正人/著 に玉泉院丸庭園の石垣と小堀遠州の「切石」の類似性が指摘されている。
『ふるさと人物伝』(118527452)p.304-307「利常とコンビを組んだ小堀遠州 共通する京の「新デザイン」」に、大聖寺藩が小堀遠州に長流亭の設計を依頼したこと、金沢城のデザインに小堀遠州のセンスが読み取れることが書かれている。
『ふるさときらめき館』(118536738)p.574-575「江沼神社長流亭」の建築デザインに小堀遠州がかかわった説があると書かれている。
『小堀遠州の作事』(109317198)p.167-169「加賀国における伝遠州作庭」に寛永7年着工の金沢城本丸数寄屋・築地が小堀遠州の指図によるものであったこと、玉泉院丸の普請のため京都から連れてきた庭師、剣左衛門は遠州の推挙によるものであろうことが書かれている。
『三壺聞書』(118511630)p.222「玉泉院丸御普請の事」に「京都より被召寄たる剣左衛門と申す山作りに被仰付、築山・泉水・御亭等の品々前代未聞成る御事也」と書かれている。
<追記>
『作庭記』と郷土(金沢市、前田家)との関係について情報提供依頼あり。
利用者からの情報提供(『庭研』第425号、「小堀遠州を訪ねて」)によると、作庭記の原本が前田家にあったが、明治維新の際に紛失し、金沢市の古美術商谷村庄平氏が日本美術倶楽部の古物展で買い求めたことが紹介されている。
『日本思想大系 23』(129141888)p.759-763「解題(作庭記)」に、伝来の経緯について、「最古ともいうべき前田綱利公の写本が、金沢谷村庄平氏のもとに保存されて、貴重図書複製会によって複製せられ、昭和十一年五月には国宝にも指定された」と説明されている。また、寛文六年の写本の奥書「北州刺史松平綱利公、蔵後京極良経之自書之作庭記久矣、(中略)刺史之侍読木下順庵与余相識旧。亦蔵庭記」を引用し、作庭記の名称が前田家収蔵に当って名付けられたと推定している。
『ふるさときらめき館』(118536738)p.197「紙本墨書作庭記」に現存最古の写本が加賀前田家に伝来したことが記載されている(現在は個人蔵)。
また、前田家の貴重本の入手制度について質問あり。
『加賀前田家と尊経閣文庫』(118581340)p.3-26「前田家の図書蒐集【近世】」に、前田利常、綱紀による図書蒐集事業の概要がまとめられている。
『加賀松雲公 中』(119554712)p.122-215「図書の蒐集」、『前田綱紀』(11082648)p.140-159「文運の興隆」、『前田綱紀展』(11929423)p.9-12「前田綱紀の文化事業」に、綱紀による図書収集事業等の詳細がまとめられている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000326649